はじめに
「チームの雰囲気が悪いのは、メンバーの性格が暗いからだ」
そう考えてしまうことはありませんか?
でも実際には、それが本当の理由ではありません。
雰囲気の良さの土台には、全員が真面目に仕事をして成果を出すことがあるのです。
雰囲気の良さは性格ではなく成果によってつくられます。
そして、成果が積み上がって初めて、雑談や冗談といった余裕が生まれるのです。
1. なぜ成果がチームの余裕と笑いにつながるのか?
雰囲気の良さは、メンバーの性格だけで自然にできるものではありません。
その裏には、お互いに成果を出しているという信頼があります。
- 誰もが責任を持って仕事に取り組み、きちんと成果を出している
- だからこそ、雑談や冗談を言っても「不真面目」とは思われない
- 軽口を叩いても「どうせ仕事はやる人たちだ」と信頼されている
この状態だと、自然と笑い話や軽口が生まれる余裕ができます。
2. スポーツのチームに置き換えると?
この構造は、スポーツのチームを見てもよく分かります。
例えば、強いチームほど練習中に笑顔や冗談が多いことがあります。
それは「遊んでいるから」ではなく、全員が基礎練習を真剣にこなし、試合で結果を出しているという土台があるからです。
逆に、誰かが練習をサボったり、結果を残せなかったりすると、
- 「もっと真剣にやれよ」という指摘が増える
- チーム全体がピリピリする
- 雑談や笑いは消え、ミーティングも説教ムードになる
つまり、スポーツでもビジネスでも、雰囲気の良さは「真面目さと成果」に支えられているのです。
3. プロ野球の事例に見る「キャラより成果」
プロ野球でも、似たような事例がありました。
明るいキャラクターで人気の杉谷拳士選手は、テレビのバラエティ番組でも存在感を発揮していました。
しかし、日本ハムの新庄剛志監督から 「しばらくはバラエティ番組への出演を控えて、まずは野球で結果を出すべき」 と伝えられたそうです。
この背景には、 「キャラで目立つこと自体は良いが、本業で成果を出してこそ価値がある」 という考えがあります。
実際、解説者の森本稀哲氏も「テレビだけでパフォーマンスしても違和感がある。野球選手なら、まず野球で成果を残すべき」とコメントしていました。
一方で、新庄監督自身も「派手なキャラ」「軽い印象」を持たれがちですが、現役時代にはしっかりと結果を残してきました。
さらに監督としてもチーム成績を立て直し、勝率5割に到達するなど成果を出し始めています。
だからこそ、その言動に説得力があり、チームからの信頼を得られているのです。
つまり、スポーツの世界でも「おもしろキャラ」だけではダメで、成果があるからこそキャラが活き、信頼につながるのです。
(ちなみに筆者は日ハムファンではなくベイスターズファンです)
4. 成果が欠けるとチームの空気はどうなるか?
もしチームの中に「サボっている人」「結果を出せていない人」がいるとどうなるでしょう?
- その人への指摘やダメ出しが必要になる
- 「真面目にやれよ」という空気が強くなる
- そして雑談やオフの集まりでも、話題が「仕事の姿勢」や「改善点」ばかりになる
つまり、本来なら気軽にリラックスできるはずの雑談の時間が、結果的に“説教モード”のようになってしまうのです。
5. 雰囲気をつくるのは「おもしろキャラ」でも「明るい性格」でもない
よく「ムードメーカーがいればチームは明るくなる」と言われますが、実際は違います。
本当にチームの雰囲気を良くするのは、性格やキャラではなく、日々の真面目さと成果です。
雰囲気をつくるのは「おもしろキャラ」でも「明るい性格」でもない。成果があるからこそ、冗談も言える。
この順序を間違えると、ただの不真面目な集団になってしまいます。
まとめ
- チームの雰囲気の良さは「明るい性格」ではなく「成果」で生まれる
(性格やキャラはきっかけになっても、決定的な要素ではない) - 誰かがサボると雰囲気は一気に悪くなり、雑談や集まりは説教モードになってしまう
- スポーツでもビジネスでも「雰囲気の良さ」は成果の裏付けがあってこそ
- プロ野球の事例が示すように、キャラより成果が先にある
楽しい雑談やリラックスした場をつくる秘訣は、実は日々の仕事の真面目さと成果にある。
冗談や笑い話は、その土台の上に自然と生まれるのです。