「報連相」とは
報連相とは「報告」「連絡」「相談」の略とされています。
特に「仕事で周囲とのコミュニケーションを取る」ためのオーソドックスな手段と言われています。
業種によってその定義は様々で、意外と認識齟齬が発生しやすく、「したつもり」が「なっていない」と注意されることもしばしば。
なので「ぼくのかんがえたITエンジニアの報連相」と題して、それぞれについて思っていることを書き連ねます。
「報告」とは
基本的には1対1の情報伝達で、相手と内容について何等かのやり取りが発生します。
特に上位者に対して行うことが多いと思われます。
進捗定例のようなテンプレートが決まっているものもありますが、実際には日々の細々とした事象の伝達が多いはずです。
報告の目的
報告の主目的は大きく2つに分かれると考えています。
1. 判断を仰ぐ
自身の権限では下せない判断をしてもらうことです。
例えば、保守中のシステムにバグが見つかった場合。
勝手に修正してリリースするわけにはいきません。なぜなら、そのバグの影響範囲や修正工数(費用)、顧客側の繁忙期など、自分では見えないことが多いためです。
何の「報告」もせず勝手に手を出すと、「よくやった」とは言われず「勝手なことしないで」と注意されるでしょう。
2. 責任の移譲
報告を行うことで、責任の一部を上位者に移譲することができます。
たとえば、修正を行わずに繁忙期にエラーが発生してしまった場合、報告をしていればその責任は判断を下さなかった上位者に移ります。
「報告することで責任を軽減できる」というメリットを意識してください。
※このイラストはボールを投げられた人が困った顔をしていますが、実際はボールをため込んでいるほうが上司は困ってしまうので、積極的に共有しましょう。
報告の内容
良い報告は修正が効きやすい一方、悪い報告は判断ミスの原因となります。
報告の内容に齟齬が起きないように以下の3つを意識しましょう。
1. 現状の事実のみを伝える
まずは、事実のみを正確に伝えること。
報告の出だしで予測や憶測を交えると、相手に誤解を与え、判断を誤らせる可能性があります。
憶測は伝えない、もしくは後述の手順で明確に区別して伝えるべきです。
2. 影響(範囲)について伝える
次に、何がどのように影響しているかを伝えます。
たとえば、全社的に影響があるのか、一部の範囲なのか、全世界的な影響なのかを明確に伝えます。
分からないことは「分からない」とはっきり言い、「調査中」と報告することが大切です。
3. あなたの考えを伝える
最後に、あなたの考えを伝えます。
ただし、ここでも「自分の憶測ですが…」と前置きし、憶測と事実を区別してください。
相手に求められてから考えを伝えるのでも遅くありません。
報告の注意点
-
自分らしさを求めない: 「自分らしい報告」は不要です。
淡々と事実を伝えることが最優先。 -
お気持ちは不要: 感想や感情的なコメントは避けましょう。
余計な情報が判断を誤らせる原因となります。
報告のまとめ
- 報告はコミュニケーションをメインとしたものではない。
- 事実のみを正確に伝えることを意識する。
- 求められたら、自身の意見を発信する。