こんにちは、現在大学3年生のElieです。
この記事は、今後LinuCやLPICの受験を考えている方や受験中の方に向けて、少しでも参考になればと思い書きました。
🎯 1. はじめに
🎓 なぜLinuCを受けようと思ったのか
- 大学卒業までにLinuxについての基礎知識をつけようと思った
- ITインフラに興味があった
🧑💻 自分の前提スキル:
- Linuxに関しては
ls
やcd
など基本的なコマンドしか知らなかった - 基本情報・応用情報技術者に合格済み
2. 各レベルの概要
レベル | 主な内容 | 難易度感 | 学習期間目安 | ポイント |
---|---|---|---|---|
101 | 基礎操作 | 易 | 約10日 | 最初は諦めないこと |
102 | サービス操作 | 中 | 約14日 | 実機演習をすること |
201 | Linuxの仕組み | 中 | 約14日 | スピードマスタを活用 |
202 | 実務よりの知識 | 難 | 約14日 | LinuCの中で202が一番高難度 |
303 | セキュリティ | やや難 | 約30日 | 教材が少ない |
304 | 仮想化・コンテナ | 易~中 | 約14日 | 教材は黒本一択 |
(📝※上記は個人差があります。筆者は複数試験を並行して学習しました。)
https://linuc.org/ (LinuC公式ページ)
https://www.lpi.org/ja/japan/ (LPIC公式ページ)
🔍 3. 各試験の分析
LinuC101試験の分析
- 初めてLinuxを学び始めたため、ファイルやディレクトリの位置を覚えるのに時間がかかる。まずは諦めずに受験まで頑張ること!
- FHSで定められたルートディレクトリ直下のディレクトリの名前とその役割を覚えると学習を進めやすい。例えば/homeはユーザのディレクトリがある場所、/devはデバイスファイルの場所など
- コマンドはなるべく実機で試し、実行した際の挙動や結果を覚えておくと効果的。そしてレベル1の基本的なコマンドは今後もかなりの頻度で使うので身に付けておくべき!
grep
やcd
、cat
、rm
、mv
、touch
など - Ping-tの問題からかなり類似した問題が頻出。レベル1の問題集はping-tだけでもOK
- 📈 総学習時間は約100時間程
- 📘 学習ロードマップは Ping-t1周目->小豆本で重要事項をまとめる-> Ping-t2周目 -> コマ問1周目(実機操作を並行) ->コマ問2周目(正答率8割以上になるまで繰り返し演習)
https://linuc.org/linuc1/range/101.html (LinuC101の試験概要)
https://www.lpi.org/ja/exam-101-102-objectives/ (LPIC101の試験概要)
LinuC102試験の分析
- 101試験で試験の傾向把握、学習方法確立させていたので効率的に学習できる。
- コマンドは実機で試す、学習中に出てくるファイルなどもviやcatで内容を確認すると理解が深まる。
- ファイルとディレクトリの場所は101試験で重要なディレクトリやファイルの場所は把握していたので覚えやすい。
- オープンソースの文化に関しては学習の優先度を低くしていたが問題ない。実際には3,4問程の出題。
- 📈 総学習は約60時間程
- 📘 学習ロードマップは Ping-t1周目->小豆本で重要事項をまとめる-> Ping-t2周目 -> コマ問1周目(実機操作を並行) ->コマ問2周目(正答率8割以上になるまで繰り返し演習)->小豆本・合格教本で問題を推測しながら最終確認
https://linuc.org/linuc1/range/102.html (LinuC102の試験概要)
https://www.lpi.org/ja/exam-101-102-objectives/ (LPIC102の試験概要)
💡 おすすめ書籍:
ITエンジニア1年生のためのまんがでわかるLinux 著者:Piro(結城洋志)
こちらの本はLinuxが実務で運用されている場面を漫画で分かりやすく表現されていてLinuxの学習を始めたばかりだと実務で使われるイメージがしづらいと思うので超おすすめです!
https://amzn.asia/d/b7R9fbP (基礎編)
https://amzn.asia/d/eKuNklA (応用編)
https://amzn.asia/d/5LaDsAi (効率アップ編)
LinuC201試験の分析
- ・LinuCレベル1と範囲が重なっている部分もあり、取り組みやすい。
- 基本的にping-tやスピードマスターの問題を暗記しておけば対応できる。
- リソース監視関連のコマンドが非常に多いので実機で出力結果を確かめながら学習すると効果的。
- ネットワーク構成に関するコマンドも実機で試しながら学習すると効果的。
- 📈 総学習は約90時間
- 📘 学習ロードマップは Ping-t1周目->小豆本で全体を把握->Ping-t2周目->コマ問を2周(正答率が8割以上になるまで繰り返し演習)->スピードマスターを2周->学易を2周->小豆本で細部を暗記
https://linuc.org/linuc2/range/201.html (LinuC201の試験概要)
https://www.lpi.org/our-certifications/exam-201-202-objectives/ (LPIC201の試験概要)
LinuC202試験の分析
- LinuCレベル1・2・3の中で一番難易度が高いと感じた。
- 問題の問われ方が少し異なり、コマンドや用語を細部まで理解しているかが問われる試験。
- とてもに類似したコマンドや用語が多いので区別できるようになる必要がある。
- コマンドの構文を暗記だけでなく、理解することが重要だと感じた。
- 📈 総学習は約80時間
- 📘 学習ロードマップは Ping-t1周目->小豆本で全体を把握->Ping-t2周目->スピードマスターを2周->小豆本で細部を暗記->Ping-t3周目
https://linuc.org/linuc2/range/202.html (LinuC202の試験概要)
https://www.lpi.org/our-certifications/exam-201-202-objectives/ (LPIC202の試験概要)
LinuC303試験の分析
- ping-tはコマンドに関する問題が多いのに対して、試験本番は各用語の性質や特徴を問われるような問題が多かった。例えばecryptfsとluksの違いを比較するような問題。
- 記述問題は6問程度で公式Webサイトの試験範囲に記載されているコマンドや設定ファイルを暗記していれば対応できた。
- 見たことないコマンドや用語の出題があったが、推測や消去法で対応可能。
- 対策としてはping-tなどの問題と答えを覚えるだけでなく、解説をしっかり読み込んでその用語や技術の性質や特徴を押さえておくことが重要。
- 📈 総学習は約100時間
- 📘 学習ロードマップは Ping-t1周目->ChatGPTや様々なWebサイトで疑問点を調べる->Ping-t2周目->Linuxサーバセキュリティ徹底入門を一読->コマ問を2周->LinuC公式例題を1周
- LinuC303は教材が少なく、黒本は生産終了(?)しており価格が高騰中
https://linuc.org/linuc3/303.html (LinuC303の試験概要)
https://www.lpi.org/ja/exam-303-objectives/ (LPIC303の試験概要)
LinuC304試験の分析
- 黒本だけで十分。
- 📈 総学習は約40時間
- 📘 学習ロードマップは 黒本3周
https://linuc.org/linuc3/304.html (LinuC304の試験概要)
https://www.lpi.org/ja/our-certifications/lpic-3-305-overview/ (LPIC305の試験概要)
https://www.lpi.org/ja/exam-306-objectives/ (LPIC306の試験概要)
(LPICは304試験が305試験と306試験に分かれました)
🚀 4. 合格後の変化
当初は「基礎知識だけ身につけられれば」と思っていたのが、どんどん学ぶうちにOSS技術の深さに引き込まれていきました。レベル3まで合格しても「プロ」ではなく、むしろ学びの道のスタート地点に立った気持ちです。
ただし、スキルの証明には十分かなと思います。
📝5. まとめ(これだけは伝えたいポイント)
✅ 合格の鍵は教材選定と情報収集から始まる
✅ 他者の体験記を読み、試験傾向・出題範囲を掴む
✅ 試験日は先に決めて、勉強スケジュールに縛りを作る
試験合格は「戦略」で決まります。効率よく合格したいなら、自分に合った教材・ロードマップを構築し、徹底的に繰り返すことが近道です。
✍️ 読んでいただきありがとうございました!