はじめに
2019年、自宅のラボ(という程の構成ではないが)を再構築するに当たり、Fedora29のworkstation(デスクトップ版)をセットアップしたので記録を残します。virtualbox6.0上に仮想マシンとして立てました。余談ですが私は普段RHEL7(やCent)を触っているので、差分についても触れられればと思います。
・参考(こちらはserver版についてですが、基本は同じです)
https://www.server-world.info/query?os=Fedora_29
インストール
特に難しい点はないかと思いますが、rootパスワードの設定を求められないことだけ知っておくと驚かないかもしれません。ほとんどの設定コマンドはroot権限が必要なのでsudoを用いるか、rootパスワードの設定を先に行ってください。
rootパスワードの設定
$ sudo rootpswd
ネットワークの設定
sshで繋がらないと設定を始める気にならない・・・ので、まずはネットワーク周りの設定から。RHEL7系からNetworkManagerというデーモンがネットワーク周りを一括で担うようになり、推奨となりました。いまだに/etc/sysconfig/network-scripts/を手でいじりたい気持ちはわかりますが、NMと競合するので時代の流れに乗りましょう。nmtuiコマンド(gui)とnmcuiコマンド(cui)があります。個人的には後者が好みです。
# nmcli connection modify enp0s3 ipv4.addresses 10.0.0.3/24
# nmcli connection modify enp0s3 ipv4.gateway 10.0.0.1
# nmcli connection modify enp0s3 ipv4.dns 10.0.0.1
# nmcli connection modify enp0s3 ipv4.method manual
# nmcli connection down enp0s3
# nmcli connection up enp0s3
firewallとSElinuxの設定
私の環境はセキュアなLAN内なので、これらはオフにしました。
必要な場合は、ポートの解放や、SElinuxに対して許可の設定を行うなどしてください。SElinuxはリブート後に反映されます。
# systemctl stop firewalld
# systemctl disable firewalld
# vi /etc/selinux/config
(中略)
SELINUX=disabled
sshの設定
# vi /etc/sshd/sshd_config
# systemctl start sshd
# systemctl enable sshd
システムのアップデート
RHEL系だとパッケージマネジャはyumが担っていますが、今後はdnfへ移行することが決まっており、fedoraでは既にdnfが採用されています。これはyumがpython2系で書かれていることに由来します。(pythonは2系と3系で互換性がない)
# dnf -y update
リモートデスクトップ(xrdp)の設定
私はヘッドレスで起動してwindowsからリモートデスクトップで接続する運用とするので、xrdpをインストールします。また、インストール後xrdpを起動してリモートデスクトップ接続を試みた際にエラーが出ました。リブートしたところ無事に接続できました。また、ちゃんと検証していないのですが、リモートデスクトップ時の色の設定を適切に行わないと画面に描画されないアプリケーションがあったり、エラーで接続できなくなることがあります。
# dnf -y install xrdp
# systemctl start xrdp
# systemctl enable xrdp