C/C++ iniファイルライブラリ

概要

ライブラリ

inih:Cのライブラリ。組込みシステムに相応しい
iniparser:Cのライブラリ。使いやすい、オープンソース。二つHeaderファイルと二つCファイル。但し、Linux限定使用
simpleini:C++のライブラリ。使いやすい、オープンソース。二つHeaderファイルと二つCファイル

ini

構成

section
key
value

iniファイルサンプル

[message]
name = 田中
age = 25
height = 173.2

;ここはコメントを書けます

[server]
ip = 1.0.0.1
port = 6666

inih

inihライブラリは、INIファイルの読み書きを簡単に行えるC++のシンプルで軽量なライブラリです。以下にinihライブラリの詳細とその使用方法を説明します。

概要

inih（INI Not Invented Here）は、C++でINIファイルを読み書きするための小さなヘッダオンリーのライブラリです。以下はinihライブラリの主な特徴です：

シンプル: ヘッダオンリーであり、単一のヘッダファイルで使用できる。
軽量: 無駄のないコードで構成されており、非常に高速。
依存関係なし: 標準C++ライブラリ以外の依存関係はない。
UTF-8対応: UTF-8エンコーディングのINIファイルをサポート。

ライブラリのインストール
inihライブラリはGitHubから取得できます。以下はインストール方法の例です。

# GitHubリポジトリからクローンする
git clone https://github.com/benhoyt/inih.git

使用

必要なファイルは、**ini.hとINIReader.h**です。これらのファイルをプロジェクトに追加します。

#include <iostream>
#include "INIReader.h"

int main() {
    std::string settingsPath = "settings.ini";
    INIReader reader(settingsPath);

    if (reader.ParseError() < 0) {
        std::cerr << "Can't load " << settingsPath << "\n";
        return 1;
    }

    std::string background = reader.Get("Colors", "background", "ffffff");
    std::string text = reader.Get("Colors", "text", "000000");
    std::string highlight = reader.Get("Colors", "highlight", "ff0000");
    int width = reader.GetInteger("Window", "width", 800);
    int height = reader.GetInteger("Window", "height", 600);
    bool resizable = reader.GetBoolean("Window", "resizable", true);

    std::cout << "Colors.background = " << background << "\n";
    std::cout << "Colors.text = " << text << "\n";
    std::cout << "Colors.highlight = " << highlight << "\n";
    std::cout << "Window.width = " << width << "\n";
    std::cout << "Window.height = " << height << "\n";
    std::cout << "Window.resizable = " << (resizable ? "true" : "false") << "\n";

    return 0;
}

INIReader クラスの詳細

INIReader クラスは、INIファイルの読み込みに使用されます。以下は主なメソッドの説明です：

INIReader(const std::string& filename): ファイルを読み込み、解析します。
int ParseError() const: 解析エラーが発生した場合、負の値を返します。
std::string Get(const std::string& section, const std::string& name, const std::string&
default_value) const: 指定したセクションとキーの値を取得します。値が存在しない場合は、default_valueを返します。
int GetInteger(const std::string& section, const std::string& name, int default_value) const: 整数値を取得します。
bool GetBoolean(const std::string& section, const std::string& name, bool default_value) const: ブール値を取得します。

simpleini

iniスタイルの設定ファイルを読み書きするためのシンプルなAPIを提供するクロスプラットフォーム・ライブラリです。 ASCII、MBCS、Unicode形式のデータファイルをサポートしています。どのプラットフォームにも移植できるように設計されており、Windows、WinCE、Linuxでテスト済みです。オープンソースとしてMITライセンスを使用し、無料で配布されています。

機能概要

MITライセンスにより、すべてのソフトウェア（GPLや商用ソフトウェアを含む）で自由に使用可能
マルチプラットフォーム(Windows 95からWindows 10、Windows CE、Linux、Unix)
iniスタイルの設定ファイルのロードと保存
設定ファイルはすべてのプラットフォームで任意の改行形式を使用可能
ファイル形式を自由に選択
セクションのないキー/値、値のないキー
セクション、キー、値の周りの空白の除去
複数行の値（改行文字を埋め込んだ値）のサポート
同じ名前の複数のキーのサポート（オプション
セクションとキーの大文字と小文字を区別しないオプション（ASCII文字のみ）
ファイルを読み込んだときに、セクションとキーを同じ順序で保存します。
ファイル、セクション、キーのコメントを可能な限り保存
charまたはwchar_tプログラミング・インターフェースの両方をサポート
MBCS（システム・ロケール設定）とUTF-8ファイル・エンコーディングの両方をサポートする。
Linux/Unixでは、UTF-8ファイルを読み込むためにシステムロケールがUTF-8である必要はありません。
セクション、キー、値、コメントにおける非アスキー文字のサポート。
ユーザー定義のコンバータ・クラスによる、非標準文字型やファイル・エンコーディングのサポート。
プログラムによる値の追加/変更のサポート
ほとんどのコンパイラで警告なしにコンパイルできる。

DownLoad

https://github.com/brofield/simpleini

使い方

header

#include "SimpleIni.h"

ini読込


CSimpleIniA ini;// ファイル

// iniファイル
SI_Error rc;
rc = ini.LoadFile(FILE_NAME);	// 別の方法：SI_Error LoadFile(FILE * a_fpFile);
if (rc < 0) {
	printf("失敗！\\n", FILE_NAME);
	return -1;
}


using SI_Error = int;

constexpr int SI_OK = 0;        //!< No error
constexpr int SI_UPDATED = 1;   //!< An existing value was updated
constexpr int SI_INSERTED = 2;  //!< A new value was inserted

// note: test for any error with (retval < 0)
constexpr int SI_FAIL = -1;     //!< Generic failure
constexpr int SI_NOMEM = -2;    //!< Out of memory error
constexpr int SI_FILE = -3;     //!< File error (see errno for detail error)

設定


// UTF-8
ini.SetUnicode(true);

ini.SetMultiKey(false);