Google Bard
Googleが展開する大規模言語モデル「LaMDA」をベースに作られた軽量モデル「Bard」で動くGoogle Bardが先日ついに日本でも解禁されました。今回は以前から気になっていた政治的公平性を問う質問と、簡単な関数の実装をさせる質問をしてみたので共有したいと思います。
Google BardはBardの公式サイトからwaitlistに登録できます。私は登録から半日程度でアクセスできるようになりました。
政治的公平性を問う質問
近年SNSや検索などの大規模プラットフォーマーに対し以前よりも政治的公平性(中立と言っても良いかもしれません)を求める声が強く上がるようになってきました。一方でTwitterがヘイト行為禁止ルールからLGBTQなどの標的例に関する文言を削除したり前経営陣がトランプ前大統領のTwitterアカウントを凍結したりとプラットフォームの政治的公平性は舵取り役によって揺れがちです。
Googleはどうなんだということでバイデンとトランプのどちらが良い大統領かと質問してみました。
きちんと両者の一長一短を述べた上で、最後にはどちらが良いかは人によると念押ししています。公平な回答を返してくるのは大前提として、デリケートな話題は「私の答えることではない」と初めから逃げてしまうChatGPTよりも私は好感を持ちました。
関数の実装
せっかくなので普段ChatGPTでやってもらっている簡単なコーディングもやってもらうことにしました。今回のお題はTypeScriptでバブルソートを行う関数の実装です。
良いですね。関数の完全さや正確さはもちろんのこと、関数の使い方を示すことで分かりやすい回答になっています。それだけならChatGPTも同じですが回答候補を3つ示して切り替えて比較できたり、Google検索への接続ができるようになったりしていますね。
個人的には回答の出典を示しているのがGoogleの強みが出ていて良いなと感じました。出典のリンクはきちんと踏めましたし、ChatGPTで出典を示させると404なリンクが返ってくることもあるのでリサーチ目的で使うときにはBardの方が優れているかもしれませんね。
Google Bardを試した記事は他の方も書いているのでぜひ:
先行者利益ってやはり凄いなと思う(小並感)
Google Bardは十分以上にChatGPTとタイマン張れるレベルですし、特にレスポンスの速さや出典の信頼性は競争優位です。しかしChatGPT Plusが十分快適で使い慣れてしまった私は乗り換えようとは思えませんでした。もしGoogle Bardが先にリリースされていたら今のChatGPTのポジションはGoogle Bardのものだったかもしれません。先行者利益の凄まじさを思わずにはいられませんでした。