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AI駆動型コードマージツールによる「作りたいアプリ」自動生成への挑戦

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はじめに

「こんなアプリ作ってみたいけど、どうやってコード書けばいいかわからない…」

プログラミング初心者や、新しい分野に挑戦したい開発者にとって、最初のコードを書き始めるハードルは意外と高いものです。そこで、AIを活用してこの課題を解決するツール「AI-Powered Code Merger Tool」を開発しました。この記事では、このツールがどのようにアイデアを形に変えていくのか、その開発過程と可能性について紹介します。

開発の背景

このツール開発のきっかけは、以下の課題感でした。

  • プログラミングのハードルの高さ: 新しい技術を学ぶ際、環境構築や初期コードの準備に手間がかかる。
  • AIの可能性: AIがコード生成や、より高度な自動化を支援できるのではないか。
  • 既存ツールの限界: 既存のコードマージツールは、複雑なコードやコンフリクトの解決に手間がかかる。

これらの課題を解決するために、私たちはAIを活用したコードマージツールを開発し、最終的に「作りたいアプリを言えば、自動的にコードが生成される」という未来を目指すことにしました。

「AI-Powered Code Merger Tool」とは?

このツールは、以下の機能を備えたPython製のコードマージツールです。

  1. コード解析と競合検出: CodeAnalyzer クラスが、既存コードと新しいコードの差分を検出し、競合を特定します。
  2. AIによる競合解決: AIService クラスが、Googleの Gemini Pro モデルを活用し、コードの競合を解決します。
  3. 自動テスト生成: AIが、コードに対応したテストコードを自動生成します。
  4. 柔軟なコードマージ: 検出された競合を元に、既存のコードと新しいコードを統合します。
  5. APIインターフェース: app.py でFlask APIを提供し、client.py でAPIを使用します。
  6. 承認ワークフロー: 生成されたコードの承認フローを追加
  7. ファイル構造
    • src ディレクトリ:ソースコード
      • core: code_merger.py など、コア機能を提供するモジュールを格納
      • services: ai_service.py, proposal_receiver.py など、サービス層のモジュールを格納
      • api: app.py など、API関連のモジュールを格納
    • proposals ディレクトリ:コード提案を格納
    • outputs ディレクトリ:マージされたコード、テスト、ログなどの出力を格納
    • tests ディレクトリ:テストコードを格納
    • scripts ディレクトリ:ユーティリティスクリプトを格納

開発プロセス

  1. 基本機能の実装: CodeAnalyzer, AIService クラスを実装し、コードの解析とAIによるマージ機能を実装しました。
  2. APIエンドポイントの作成: Flaskを使用してAPIエンドポイントを作成し、コードマージの機能を公開しました。
  3. クライアントスクリプトの実装: APIを使用するクライアントスクリプトを作成し、コードマージを試しました。
  4. 自動テストの導入: AIによるテストコードの自動生成を実装し、コード品質を向上させました。
  5. テストコード実行機能: テストコードの実行と結果の評価機能を追加しました。
  6. フォルダ構造とモジュール化: 複雑なシステムに対応するために、ファイル構造とモジュール化を実施しました。
  7. 環境変数対応: 機密情報を安全に管理するために、.env ファイルを利用した環境変数対応を行いました。
  8. ワークフロー管理システム: コードマージのプロセスを管理する workflow_manager.py を実装しました。
  9. 承認システム: コード変更内容を確認し、承認する仕組みを追加しました。
  10. 対話型インターフェース: アプリケーションの要件をAIに尋ねる対話型インターフェースを追加しました。

開発の過程での挑戦

  • AIの回答の不安定性: AIの回答は常に期待通りとは限らず、エラーや不適切なコードを生成することがありました。
  • テストの自動化: 生成されたテストコードが、必ずしも正確に動作しないことがありました。
  • セキュリティ: コード実行機能において、セキュリティリスクを考慮する必要がありました。
  • 複雑な要件: より複雑なコードや、複数のファイルを扱う際の課題がありました。
  • Windows環境との相性: mkdir -pMove-Item などのコマンドが、Windows の PowerShell 環境では利用できないなど、OS依存の問題がありました。
  • エンコーディング: 文字コードの違いによって、ファイル読み書き時にエラーが発生しました。

これらの課題を一つずつ解決することで、ツールは着実に進化してきました。

今後の展望

現在のシステムは、完全自動的にソフトウェアを完成させるところまでは至っていません。しかし、ユーザーとの対話を通じて要件を明確化し、AIがコード生成を支援し、人がコードの内容を承認する、という未来に一歩近づきました。

今後は以下の機能強化を目指します。

  • AIによる詳細な要件定義: ユーザーのアイデアを元に、より詳細な要件定義をAIが自動生成
  • AIによるコード設計: AIが複数のファイルにまたがるアプリケーションの設計を支援
  • テストコードの充実: AIによるテストケースの網羅性を向上
  • GitHub連携: Pull Requestを自動で作成し、変更履歴を管理
  • UIの提供: コマンドラインだけでなく、GUIでも操作できるようにする

まとめ

「AI-Powered Code Merger Tool」は、AIを活用して開発を効率化するためのツールです。このツールはまだ開発途上ですが、プログラミングのハードルを下げ、誰もが「作りたいアプリ」を実現できる未来を目指しています。

この記事を読んで、AIによる開発の可能性に興味を持っていただけたら幸いです。

付録:開発で利用した技術

  • プログラミング言語: Python
  • フレームワーク: Flask
  • AIモデル: Google Gemini Pro (Experimental)
  • ライブラリ: google-generativeai, requests, python-dotenv

ソースコード

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