はじめに
この記事は、UiPath Studio v22.10から新機能として加わったデータマネージャーについて、使い方をまとめたものです。
データマネージャーは、UiPath Studio/StudioXで扱うさまざまな種類のデータを一元管理できます。
同社の製品 Document Understandingでも同名の機能がありますが、そちらとは別物となります。
前提
UiPaht Studio v22.10 にて確認をしています。
StudioXでも基本的に同等となりますが、一部機能が利用できません。
(以下に記載するリソースやエンティティ、名前空間の管理など)
Data Managerの使い方
UiPath Studio/StudioX v22.10 よりデータマネージャーが新機能として登場しました。
詳細は末尾の参考リンク(UiPath社のドキュメントページ)から確認できますが、重要な箇所を抜粋してお届けします。
前置き
プログラミングの世界では、変数はできる限り最小のスコープで定義することがベストプラクティスとされています。
ただし、UiPath Studio上でスコープを最小範囲とすると、UIの構成上、スコープ外の変数が変数パネルに表示されず、慣れるまでは変数が見つからない・誤って同じ名前で変数を作ってしまう、など弊害もありました。
筆者としては、プロジェクト全体とスコープ内の変数表示を簡単に切り替えられないかなと常々感じていたので、ぴったりの機能が出てきました!
概要
今回、データマネージャーの登場により、自動化プロジェクト内の様々なデータを一元管理することができ、より効率的な開発ができるようになりました。
管理できるデータは以下のとおりです。
- 変数
- 引数
- 定数
- リソース(ファイル、メールアカウント、アプリケーション、ブラウザーなど)
- Orchestratorリソース(プロセス、アセット、キュー)
- コネクション(Integration Service)
- エンティティ(UiPath Data Serviceのレコード)
- 名前空間
定数は「Windows - レガシ」プロジェクトでは利用できません。
なお、データマネージャーは、Studioにてプロジェクトを開き、「データマネージャー」タブを選択することでアクセスできます。
また、Studioのホーム>設定>デザイン>[データ マネージャー]パネルのみを表示を有効化することで、変数/引数/インポートパネルを非表示にすることが可能です。
メニューについて
変数/引数/定数について
それぞれの変数/引数/定数のデータおよび注釈の新規作成、編集、削除が可能です。
また、変数/引数については、各データ項目を右クリックすることで、一括作成も可能です。
さらに、変数を引数に、また引数を変数に変換することも可能です。
リソースについて
ワークフローの中で、Excel、Outlook、Word、PowerPoint、アプリケーションおよびブラウザーを自動化する際に利用するリソースが表示されます。
リソースをダブルクリックすることで、該当のアクティビティに移動することが可能です。適切な名前で設定しておくことで、簡単にアクセスすることができます。
また、ファイルを使用するExcel、Word、PowerPointでは、右クリックメニューより該当のファイルもしくはファイルの保存場所を開くことができます。
ファイルもしくはファイルの場所を開く機能はローカルファイルのみ利用可能です。Sharepoint等のリモートファイルでは利用できません。
Orchestratorリソースについて
Orchestratorのリソースである プロセス、アセット、キューを参照できます。
参照するには、Orchestrator上で特定のフォルダーに割当をし、Studioの右下より該当のフォルダーを選択します。
それぞれのリソースをデザイナーパネル上にドラッグ&ドロップすることで、関連アクティビティを選択して簡単に配置することができます。
以下はアセットを配置した場合の例です。
コネクションについて
コネクションを必要とするアクティビティを利用する際に、設定したコネクションの一覧を確認することができます。
一例としては、Microsoft Office 365 アクティビティパッケージに含まれる「OneDrive と SharePoint を使用」アクティビティが該当します。
該当のアクティビティを配置すると、そこで利用されるコネクションがデータマネージャーに表示されます。
エンティティについて
UiPath Data Serviceという機能を利用する際に、そこで定義しているレコードを表示することができます。
エンティティの利用についてはこちらを参照ください。
名前空間について
名前空間の追加、削除をすることができます。
名前空間の詳細についてはこちらを参照ください。
以上です。閲覧いただきありがとうございました!
参考