1. はじめに
この記事では,Windows 10を起動可能なUSBメモリーを作成し,持ち運ぶ方法を解説します.しかし,USBメモリーでは書き込み速度が遅いため,USB3.0接続であってもはっきり言って使い物になりません.そのため,外付けHDDを使用することを強く推奨します.
参考:USBメモリーからWindows 10を起動した際の測定結果
2. 必要なもの
- 32GB以上のUSBメモリー(外付けHDD推奨)
- Windows 10のisoイメージファイル ※
- Rufus
※ お持ちでない方のために,22H2の64bit日本語版をアップロードしておきました.(直リンク)
3. 手順
1. BIOS設定
コンピューターのBIOS設定画面に入り,以下のように変更します.
- セキュアブート:無効
- 起動優先順位: USB > HDD
2. パーティションシステムの確認
コマンドプロンプトを起動し,
diskpart
[ENTER]
list disk
[ENTER]
と入力します.
現在Windowsを起動しているディスク(通常はディスク0)のパーティションシステムがMBR・GPTのどちらであるか確認します.プロンプトの「GPT」欄に「*」が表示されていればGPT,そうでなければMBRです.上の例では,ディスク0のパーティションシステムはGPTです.
3. Rufusによる作業
Rufusを 公式HP からダウンロードして実行します.
ドライブプロパティ
- 「デバイス」:USBメモリーを選択(外付けHDDの場合は,「USB接続のHDDを一覧表示」をチェック)
- 「ブートの種類」:「選択」ボタンをクリックしてisoイメージファイルを指定
- 「イメージオプション」:「Windows To Go」を選択
- 「パーティション構成」:手順2で調べたパーティションシステムを選択
フォーマットオプション
- 「機能拡張されたラベルとアイコンファイルを作成」のチェックを外す
以下のようになったら,「スタート」をクリックします.
Windowsのバージョン(エディション)は,現在実行しているものと合わせましょう.
USBメモリーを選択した場合,このようなメッセージが表示されますが,「はい」をクリックして構いません.
インストーラーのカスタムはお好みに合わせて行ってください.よく分からない場合は,すべてチェックするのがお勧めです.
ブートローダーに関するメッセージが表示されることがありますが,「OK」をクリックして構いません.
フォーマットしてよいか訊かれるので,確認の上「OK」をクリックします.
プログレスバーの表示が「準備完了」となれば完了です.作業には数時間かかるので気長に待ちましょう.
コンピューターを再起動し,USBメモリーからWindowsが立ち上がれば成功です.お疲れ様でした.
4. 注意点
アクティベーションは,現在実行しているWindowsで済んでいれば同様に通るようです.両者のエディションを一致させることが重要かと思われます.
また,この方法でUSBメモリーにインストールしたWindowsは「更新とセキュリティ」からアップデートすることができないようですので,サポート期間にご注意ください.