はじめに
この記事は実際に Microsoft Teams のBot開発を行っていく過程で初見では気付き辛かった点を取り上げることにしました。
TeamsのBot開発をこれから行っていこうと思っている方や仕様をさらに把握したいと言う方が想定読者としています。
また新しく初めていことに興味がある方は以下から参考にして行くのがおすすめです。
注意点
そもそもプロアクティブメッセージの送信周りを送る際には公式のサンプルプログラムでは conversationReferences
と言う箱に会話で得たユーザー情報を格納しそれを元にメッセージを送信しています。
しかし conversationReferences
の型について実は エミュレーター と実際の Teams環境 だと違うと言う点に注意しなければなりません。
( 2020年12月現在 )
具体的に差分が生じている点
conversationReferences
とは Bot とユーザーが会話をした際に取得できる型であり、Teamsの本番環境であると aadObjectId
が取得できます。
aadObjectId
のマイクロソフトアカウントのユーザーIDのようなもので正式名称は Azure Active Directory Object Id
となります。
本番環境
{
"FknOjiitVpfBXSFcHiqRep-4": {
"activityId": "7GCgSxkdWuf",
"user": {
"id": "3C0fe770-0131-caf6-9177-88bdf08f351f"
},
"bot": {
"id": "DopponTeamsBotService@59rsZF9eI-o",
"name": "DopponTeamsBotService"
},
"conversation": {
"id": "FknOjeotHpfBXSFxHiqRep-4"
},
"channelId": "webchat",
"serviceUrl": "https://webchat.botframework.com/"
},
"a:1tcdj0cbxSUNmnBnnUCxZPGHfstqtIDTxpGtHRhucYTAnSD37XDt2AhpIniAqswtrIvkTUmNJLARFH4JgC2e-9BD7fq_Gx8uoAQVjQzNrdVmFP_d5mQDPPHjQzNrdVmFP": {
"activityId": "1602489441525",
"user": {
"id": "29:1a6oA8YxSUNmnBnnUCxZPGXszs130PQD_UbDS3jZj5vOBArQJzFGvF5VmfaOBsx5TfaUmo7_eDk-MOBJxpeuZ-A",
"name": "Doppon Doppon",
"aadObjectId": "3C0fe770-0131-caf6-9177-88bdf08f351f"
},
"bot": {
"id": "28:4a11a0e6-f4fb-4041-b154-23c4af8754c7",
"name": "StgKiyosuTeamsBotService"
},
"conversation": {
"conversationType": "personal",
"tenantId": "3413874b-c75f-4341-a966-51b341e0e73b",
"id": "a:1tcdj0cbxSUNmnBnnUCxZPGHfstqtIDTxpGtHRhucYTAnSD37XDt2AhpIniAqswtrIvkTUmNJLARFH4JgC2e-9BD7fq_Gx8uoAQVjQzNrdVmFP_d5mQDPPHjQzNrdVmFP"
},
"channelId": "msteams",
"locale": "ja-JP",
"serviceUrl": "https://smba.trafficmanager.net/jp/"
}
}
エミュレーター
{
"99bcaa20-3a5d-11eb-8881-359e54a65776|livechat": {
"activityId": "99c81bd0-3a5d-11eb-8881-359e54a65776",
"user": {
"id": "1cf42a63-2339-4b11-86ff-48a346a05da6",
"name": "User",
"role": "user"
},
"bot": {
"id": "99bc0de0-3a5d-11eb-b120-ed176bbc9b31",
"name": "Bot",
"role": "bot"
},
"conversation": {
"id": "99bcaa20-3a5d-11eb-8881-359e54a65776|livechat"
},
"channelId": "emulator",
"locale": "en-US",
"serviceUrl": "http://localhost:58358"
}
}
「Webチャットでテスト」の扱い
これも エミュレーター と同じ形式で返されます
aadObjectId
が取得できると嬉しいこと
プロアクティブメッセージ( 通知 )の実装をしたいと思った際にまず公式のサンプルプログラムを参考にすると以下のコードが目に付くと思います。
for (const conversationReference of Object.values(conversationReferences)) {
await adapter.continueConversation(conversationReference, async turnContext => {
// If you encounter permission-related errors when sending this message, see
// https://aka.ms/BotTrustServiceUrl
await turnContext.sendActivity('proactive hello');
});
}
しかし上記の処理と言うのは取得した conversationReferences
(全ての送り先)に対して 一括送信 してしまっています。開発の要件に 個別送信 をしようとした際には個別送信を行いたい conversationReference
に対してユニークなidで検索しなければなりません。
そうなった際に aadObjectId
が利用できます。
参考
-
conversationReferences
: https://github.com/microsoft/BotBuilder-Samples/blob/main/samples/javascript_nodejs/16.proactive-messages/index.js#L72
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