$\forall$とか$\exists$について
こいつら何者?
量化記号という論理記号です。この2つだけなので、名前は覚える必要はありません。$\forall$はfor all、$\exists$はthere existsと自分は読んでいます。
$\forall$
$\forall$は、「すべての〇〇について☓☓が成り立つ」ということを表す記号です。集合$A$のすべての要素$a$で条件$P(a)$が成り立つということを$\forall$を使えば、
\forall a \in A, P(a)
のように書きます。このように何らかの集合のすべての要素で成り立つという条件を書くのに使います。
For all a in A P(a)と読むと理解しやすいと思います。allの頭文字aを大文字にして上下ひっくり返した記号です。
$\exists$
$\exists$は、「ある〇〇について☓☓が成り立つ」ということを表す記号です。同じことですが、「☓☓が成り立つ〇〇が存在する」とも読めます。集合$A$のある要素$a$で条件$P(a)$が成り立つということを$\exists$を使えば、
\exists a \in A, P(a)
のように書きます。もしくは、
\exists a \in A\ s.t. P(a)
s.t.というのは、such thatの略です。$a$の条件がその後に書かれることを明記した記法です。There exists a in A such that P(a)と読むと理解しやすいと思います。existの頭文字eを大文字にして左右ひっくり返した記号です。
教科書と少し違う!
人によって少し違う場合がありますが、意味は一緒です。
どこで登場するの?
頻繁に出てきます。ですが、おそらく、最初に理解するのに苦労するのは$\varepsilon$-$\delta$論法だと思います。これは、極限の定義をきちんと書いたもので、$\forall$も$\exists$も使います。
$\lim_{n\to \infty}a_n = a$とは、
\forall \varepsilon > 0, \exists N \in \mathbb{N}\ s.t. \forall n\in \mathbb{N}, n>N \Rightarrow -\varepsilon < a_n - a < \varepsilon
詳しくは微積で勉強してください。これは数列バージョンなので$\delta$は無いです。