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Raspberry pi PICO デジタルオシロスコープ用フロントエンド 製作編

Last updated at Posted at 2022-11-27

プリント基板製作

回路はKiCADで設計し、プリント基板のレイアウトも作成しました。
一度自家製エッチングを実施してみて、パターンには問題がなさそうだったので、海外の業者(JLPCB)に発注をしてみました。
両面基板かつ大き目ということもあって、自家製のエッチングでは失敗の可能性もあった為です。
5枚の基板でOCS NEPという送料最安のオプションで約2,000円ほどの費用でした。

image.png

image.png

GR262995.JPG

GR262996.JPG

基板発注は初めてでしたが、やはり楽ですね。思ったより早く到着しました。

部品実装後の様子

基板背面はクリーム半田とホットプレートリフローではんだ付けしました。その他の部品は手はんだです。

PXL_20221126_121150083-2.jpg

ゲイン切り替え用の押しボタンスイッチ付近
GR262998-2.JPG

アナログ入力付近、スライドスイッチでAC DCの切り替えをできるようにしています。
GR262999.JPG

左側がレベルコンバータです。右下にあるのがゲイン制御用PICです。左上のジャンパで3.3V or 5Vの入力切替を行います。
PICOのパターンを間違ってしまい、本来の幅より一個分(2.54mm)広くしてしまった為、基板幅調整用にアダプタをかましています。
GR263003-2.JPG

実際の利用用途からすると、ブレッドボード上の信号を計測するシーンが多いかなと思い、専用のプローブ基板を準備しました。

こちらは1:1入力する為の物です。
PXL_20221126_121443549-2.jpg

こちらは1/10に分圧する為の回路が入っています。
PXL_20221126_121417216-2.jpg

分圧プローブ回路
image.png

利用例

ちょうどよいスマホスタンドがあったので、これを利用してこんな感じの接続状況になります。
PXL_20221127_064955568-2.jpg

スマホスタンド接近画像です。
PXL_20221127_065001050-2.jpg

ロジアナ機能

まずはロジアナ機能の確認のために、PICがアンプを制御する際に使っているSPI信号をキャプチャしてみました。
きちんと取れました。

Screenshot_20221127-154019.png

アナログ入力

続いてアナログフロントエンドの実力確認です。
電圧の設定がこれでいいのか、ちょっとまだ自信がありませんが、こういう設定にしています。
ゲインから電圧範囲を逆算しています、ゲインによって電圧のオフセットがあるようなので、こちらは実測で調整しています。

Screenshot_20221127-154541.png

-17dbmぐらいの10kHzの正弦波を入力します。

ゲインx1の場合

信号レベルが小さいので、波形も段差が大きいです。
Screenshot_20221127-154556.png
FFTで見るとノイズ(高調波)が多いことがわかります。
Screenshot_20221127-154615.png

ゲインx5の場合

まだ、波形はあまりきれいではありません。
Screenshot_20221127-154845.png
Screenshot_20221127-154629.png

ゲインx10の場合

だいぶ良くなってきました。
Screenshot_20221127-154828.png
Screenshot_20221127-154637.png

ゲインx32の場合

かなり純度が上がったようですね、FFTの結果にノイズがほぼなくなりました。
Screenshot_20221127-154902.png
Screenshot_20221127-154646.png

どうもゲイン切り替えると画面を上下に移動しまって、波形を見るために、だいぶ移動しないといけないのが不便なのですが、一応目的としていた微小信号の観察にも利用できそうです。
DSOとロジアナを切り替えて利用できるのもとても便利ですね、卓上に置いて電子工作のおともにいかがでしょうか。

基板が4枚余ってしまって、さてどうしたものか。。

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