ラズパイZeroが1台余っていることから、ウエザーステーションを作ってみました。
機材
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ラズパイZero
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液晶モジュール
- Waveshare 3.5inch RPi LCD (A)
- 千石電商から入手しました。
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電源アダプタ
- LCD表示の関係で、DC5V 2.5A以上のものが必要です。今回は3Aのアダプタを利用しました。
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SDカード 8GB
構築手順
ラズパイOSの準備と初期設定
以下のサイトからOS imagerをダウンロードして、SDカードにOSイメージをロードします。
Raspberry Pi OS
機種を選択後、OS画面では、以下のLegacy 32bit版を選択します。
OSのカスタマイズでは、パスワードや、wifiやSSHの有効化などを設定しました。
HDMIやキーボードは接続せずに、ZeroとLCDを接続してからZeroの電源を入れます。
PCからTeraTermでSSH接続を行います。
無事接続できたら、OS/LCD周りの各種初期設定を実施します。
#まずはアップデートを行います。
sudo apt-get update -y && sudo apt-get upgrade -y
# WaveshareのLCD設定です。
git clone https://github.com/waveshare/LCD-show.git
cd LCD-show/
chmod +x LCD35-show
./LCD35-show
# この再起動後にLCD画面表示するはずですが、なぜか表示されず。以下を実行して再起動したところ表示されました。
./LCD35-show lite
Xの画面がLCDに表示されましたが、今回はXは不要なので、起動時にXが起動しないように設定を変更します。
sudo raspi-config
を実行して、以下の要領で設定を変更します。
1 System Optionを選択
S5 Boot/Auto Loginを選択
B1 Consoleを選択します。
再起動を求められるので再起動します。
再起動後は、LCDにはコンソール画面が表示されました。
この後必要になるので、日本語ロケールの追加を行います。
sudo raspi-config
を実行して、以下の要領で設定を変更します。
日本語フォント(GoogleのNotoSansフォント)もインストールします。
wget -O NotoSansCJKjp-hinted.zip https://noto-website.storage.googleapis.com/pkgs/NotoSansCJKjp-hinted.zip
unzip -d NotoSansCJKjp-hinted NotoSansCJKjp-hinted.zip
sudo mkdir -p /usr/share/fonts/opentype
sudo mv -fv ./NotoSansCJKjp-hinted /usr/share/fonts/opentype/note
rm -rfv NotoSansCJKjp-hinted.zip
wget -O NotoSerifCJKjp-hinted.zip https://noto-website.storage.googleapis.com/pkgs/NotoSerifCJKjp-hinted.zip
unzip -d NotoSerifCJKjp-hinted NotoSerifCJKjp-hinted.zip
sudo mv -fv ./NotoSerifCJKjp-hinted /usr/share/fonts/opentype/note
rm -rfv NotoSerifCJKjp-hinted.zip
sudo fc-cache -fv
既定ではWifiのパワーセーブがonになっており、一定時間時間がたつと通信ができなくなるようです。パワーセーブをoffにします。
ネットの情報を元に、以下設定を行います。
以下コマンド実行
sudo nano /etc/dhcpcd.exit-hook
こちらの内容を張り付けて保存し、終了、再起動します。
[ -n ${disable_pm} ] || return 0
if [ “${interface}” = “wlan0” ]; then
case ${reason} in
CARRIER | NOCARRIER) iwconfig ${interface} power off ;;
STOP | STOPPED) iwconfig ${interface} power on ;;
esac
fi
ウエザーステーションソフトの導入と設定
基本的にWeatherPiページに記載の通りです。
# 必要なモジュールのインストール
sudo apt-get install rng-tools gettext -y
sudo apt-get install python3-pygame python3-pillow -y
# 本体のコピーと初期設定
git clone https://github.com/miyaichi/WeatherPi.git
cd WeatherPi
sudo cp WeatherPi_Service.sh /etc/init.d/WeatherPi
sudo chmod +x /etc/init.d/WeatherPi
sudo chmod +x WeatherPi.py
sudo systemctl enable WeatherPi
sudo chown -v root:root /usr/bin/python3
sudo chmod -v u+s /usr/bin/python3
この後config.jsonを作成します。
nano config.json
私のconfig.jsonは以下です。
openweather appidは事前に取得しておく必要があります。
addressと、緯度、経度はご自身の情報を入れましょう。
{
"openweather_appid": "入手したappidをここに張り付ける",
"google_api_key": "xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx",
"address": "<市区町村を記載>",
"latitude": 緯度を数字で入力,
"longitude": 経度を数字で入力,
"locale": "ja_JP.UTF-8",
"units": "metric",
"SDL_FBDEV": "/dev/fb1",
"display": [480, 320],
"fonts": {
"name": "Noto Sans Mono CJK JP",
"size": {
"large": 32,
"medium": 24,
"small": 17
}
},
"modules": [
{
"module": "Alerts",
"config": {
"rect": [0, 0, 480, 20]
}
},
{
"module": "Weather",
"config": {
"rect": [0, 20, 410, 120]
}
},
{
"module": "WeatherForecast",
"config": {
"rect": [0, 120, 480, 90],
"forecast_days": 6
}
},
{
"module": "SunriseSuset",
"config": {
"rect": [0, 220, 80, 80]
}
},
{
"module": "MoonPhase",
"config": {
"rect": [80, 220, 80, 80]
}
},
{
"module": "Wind",
"config": {
"rect": [160, 220, 80, 80]
}
},
{
"module": "Clock",
"config": {
"rect": [320, 220, 160, 60]
}
},
{
"module": "Location",
"config": {
"rect": [320, 280, 160, 20]
}
}
]
}
動作状況
自動でサービス起動するようになっているので、再起動を行うと起動後にこのように画面表示がされます。
天気のアイコンを以下のサイトから入手して変更してみました。
OpenWeahther
無線LANのパワーセーブのタイミングとバッティングするのか、起動直後にwaiting dataで天気情報が表示されないことがありました。
一旦以下ファイルを開き
sudo nano /etc/init.d/WeatherPi
変更前
do_start () {
log_daemon_msg "Starting system $DAEMON_NAME daemon"
start-stop-daemon --start --background --pidfile ${PIDFILE} --make-pidfile --user ${DAEMON_USER} --chuid ${DAEMON_USER} --startas ${DAEMON} -- ${DAEMON_OPTS}
log_end_msg $?
}
変更後(Sleepを入れました)
do_start () {
sleep 20
log_daemon_msg "Starting system $DAEMON_NAME daemon"
start-stop-daemon --start --background --pidfile ${PIDFILE} --make-pidfile --user ${DAEMON_USER} --chuid ${DAEMON_USER} --startas ${DAEMON} -- ${DAEMON_OPTS}
log_end_msg $?
}
として様子を見ています。
2024/9/14
OpenWeatherMapのAPI 2.5が廃止になり、3.0を利用することにしました。
WeatherPi.pyの以下を変更することで対応できました。
変更前
resopnse = requests.get(
"https://api.openweathermap.org/data/2.5/onecall" +
"?appid={}&lat={}&lon={}&lang={}&units={}".format(
appid, latitude, longitude, language, units))
変更後
resopnse = requests.get(
"https://api.openweathermap.org/data/3.0/onecall" +
"?appid={}&lat={}&lon={}&lang={}&units={}".format(
appid, latitude, longitude, language, units))
参考リンク
こちらが、元祖のウエザーステーションソフトウエアです。
WeatherPi_TFT
こちらは、上記のフォークで独自に改良をされた方の物です。日本語対応もされているので、今回はこちらを利用致しました。
WeatherPi
日本語フォントのインストール方法
ゴシックも明朝もラズパイのフォントはNoto CJK jpでスッキリ統一!
無線LANのパワーセーブ無効化
PC/RaspberryPi/Linuxを動かしてみる/オンボードWiFiが切れないようにする
最後に
一旦はフリーで公開されているウエザーステーションを利用させていただき、動作確認もかねて構築しました。
今後の予定としては、BLEセンサーからのIoTデータ取り込み(&クラウドへのゲートウエイー)と表示機能を持たせる予定です。