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内製開発組織作りについて

Last updated at Posted at 2023-06-28

はじめに

本田技研工業の田と申します。私はサーバエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後アーキテクトやテックリードの役割、ソフトウェアの品質保証、セキュリティに関わる業務を経験しました。現在は内製開発チームのリーダーを務めています。
約2年前に我々の組織ではソフトウェア内製化の取り組みが始まりました。私はその立ち上げメンバーの一員であり、今回は振り返りとして、課題や取り組みについてお話ししたいと思います。

TL;DR

  • 内製開発の必要性
  • 内製開発の課題
  • 我々の取り組み

我々とは

現在、私たちが所属しているデジタルサービス開発課は、マトリックス組織構成を採用しています。内製開発チームは、モバイルアプリとサーバの開発に特化した職能型チームであり、デジタルプロダクトの内製開発と持続的な進化を担当しています。
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なぜ内製開発必要か

デジタルサービス領域では、外部および内部の環境が複雑かつ急速に変化しており、顧客に対して迅速かつ頻繁に価値を提供する必要があります。デザイン思考、アジャイル開発、DevOpsなど、さまざまなプロセスや開発手法が存在しますが、これらを効果的に実践するためには、専任していて、安定していて、自律的にやり方を改善し、継続的に学習しながら、ミッション達成を目指すチームが必要です。
このような高速な実験や学習を行うチームは、自ら作り上げるしかありません。

課題

ソフトウェア内製化において、私たちは以下の課題に直面しています。

プロダクト横断のナレッジ蓄積

ソフトウェア開発の様々な領域やプロダクトで得られる知識や経験を、チーム全体に効果的に共有するこことが不可欠です。

スケールアウト、スキルアップ

ソフトウェア内製化の進行に伴い、私たちの開発チームの規模や活動範囲は拡大しています。この拡大に対応するためには、メンバーのスキルアップと組織のスケールアウトが必要です。新しいメンバーの採用や育成、トレーニングプログラムの整備が重要な課題となっています。

取り組み

内製開発チーム以下の取り組みを行なってます。

自分史開示

チームビルディングの一環として、毎週の定例会で15分間の自己開示を行っています。各メンバーは重要な経験やバックグラウンド、価値観を共有し、チームメンバー間の信頼構築とコミュニケーションの促進を図っています。

テックトーク

定期的にテックトークを実施し、業務上の知見や担当領域における有益な情報を共有しています。各メンバーが専門分野やプロジェクトで得た知見やノウハウを共有することで、チーム内での情報共有と学びの文化を築いています。

ワイガヤ

ワイガヤは、年齢や職位にとらわれずにメンバー同士が自由に議論し合う、Honda独自の文化です。定期的にワイガヤを開催し、メンバー同士が自由に意見交換を行っています。参加者は自身の考えや課題を共有し、チーム内のコミュニケーションを活発化させ、創造性やエネルギーの向上、そしてチームへの帰属意識の高まりを促しています。

1on1

個々のメンバーとは隔週で1on1と呼ばれる個別のコミュニケーション時間を設けています。1on1の場では、メンバーは以下の内容を報告し、上司はメンバーの状況を把握し、サポートやガイダンスを提供する機会となります。

【1on1内容】
 1. 幸福度(ハピネス指数)
 2. 過去2週間の進捗、成果、取り組み、課題などの振り返り
 3. キャリア開発や自己研鑽に関する相談など
1on1を開催することで、個人のパフォーマンスやチームの効率性を向上させることを目指しています。

ソフトウェア開発勉強会

ソフトウェア開発勉強会では、外部の有識者を招き、ソフトウェア開発に関するトピックについて学ぶ機会を提供しています。勉強会は隔週で行われ、1回あたりの所要時間は1.5時間です。各トピックは通常3ヶ月間の期間で開催されます。過去2年間では、JavaScript/TypeScriptおよびFlutterに焦点を当てた勉強会を実施しました。勉強会を通じて、参加者は基礎から応用まで幅広く学び、実践的なスキルを磨く機会を得ることができます。これにより、参加者はプロジェクトに自信を持って取り組むだけでなく、チーム全体の技術レベル向上にも貢献します。

ハッカソン

昨年、部門内で初めてハッカソンを開催しました。ハッカソンには、開発者だけでなく、企画やUI/UX担当など、さまざまな役割を持つメンバーが参加するようになります。参加者はチームを組み、与えられた課題やテーマに対して一定期間内でアイデアを出し合い、プロトタイプの開発に取り組みます。
ハッカソンはチームの一体感を醸成し、お互いを刺激し合う絶好の機会を提供するため、今後も定期的に実施する予定です。

最後

ソフトウェアの内製化は非常に重要な取り組みであり、その実現には困難な側面も多く存在します。しかし、私たちはこの挑戦を続けることで、多くの顧客満足サービスを提供したいと考えています。

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