はじめに
生成AIの進化が止まりません。特にGPT-4oからは応答の精度・スピードが拡大に上がってきています。一方で誰もが生成AIの恩恵を受けるにはUXの改善が欠かせないと思われます。これを解決するのが音声対話による デジタルヒューマン と思われ、昨今様々なデジタルヒューマンが登場しているので国内の動向を整理してみました(評価は個人的な見解です。ご了承ください)。
1. NEC
「NEC Personal Consultant」を2024年10月に発表しています。
アイシンとアーティストのTELYUKAとが開発しているデジタルヒューマン「Saya」とNECの生成AI技術を組み合わせています。
Sayaのキャラクタは優しさを感じられ万人受けするイメージがあり、特に高齢者にも受け入れやすいキャラクターと思われます。Sayaは発表当初から不気味の谷を超えていると言われているだけあってかなりリアルな印象を受けます。
今後これがスマートフォンに搭載されれば、自分のアシスタントやパートナー、高齢者にとっては孫とするような感じで、日々Saya(生成AI)と対話するような日常が訪れそうな気もします。
2. 凸版印刷
「VHサイネージ」を実証実験をしている(2023年4月)。ライトステージを活用。
3.NTTコミュニケーションズ
「CONN(コン)」を東映およびNTT QONOQとで実証実験をしています(2023年3月)。
外見はリアルで不自然さは少ないです。
4. Aww Inc.
「imma]を発表しています。様々な企業広告や雑誌モデル、SNSで情報発信しておりインフルエンサーとしても活躍しています。
表情や動きはかなりリアルです。カリスマ的なタレントのイメージで、万人向けというよりは若者をターゲットにしていると思わます。ただ、どこまで一般的な対話エージェントして使えるのかは記事からはわかりませんでした。
5. おわりに
今後さまざな生成AIを融合させたデジタルヒューマンが出てくるとは思いますが、現状ではそれぞれのターゲット層は違うとは思いますが、「NEC+アイシン+TELYUKAのNEC Personal Consultant/Saya」と「Aww Incのimma」はかなりリアルな印象があります。
生成AIの開発では世界に遅れをとっているイメージですが、デジタルヒューマン&生成AIでは日本が世界をリードしていけるといいですね。RAGやプロンプトエンジニアリングを駆使しデジタルヒューマンとの対話品質を向上させていくのがエンジニアの重要な作業 になりそうです。
特に超高齢化が進んでいる日本ではデジタルデバイド解消に向けデジタルヒューマンの活用も有効と考えられ、様々な高齢者向けの日本初のサービスが世界に広がっていくことも期待したいです。