はじめに
はじめまして。
工科系の学部4年の学生が引っ越し前に自宅で見つけた9年前のAndroidスマホに、思い付きでDjango開発環境を作ってみた話を
- TermuxとPython環境の構築
- Djangonのインストールと動作テスト(本記事)
の2回に分けてご紹介したいと思います。
注意
- 専門外の学生による実験的な試みです。
- 本記事ではセキュリティ面や実運用を考慮していません。学習目的の環境構築としてご活用ください。
前回の記事
前回は古いAndroidスマホにTermuxとPythonの環境を構築しました。
Djangoのインストール
Djangoは pip
を使ってインストールします。
pip install django
インストールが完了したら、バージョンを確認しましょう。
django-admin --version
出力例:
4.2.6
このようにバージョンが表示されたら正しくインストールされています。
Djangoプロジェクトの作成
前回の作業に引き続き、Djangoのプロジェクトを作成していきたいと思います。
Djangoの開発かんきょうの準備ができたので、新しいプロジェクトを作成します。公式のチュートリアルを参考に、作成していきます。
プロジェクト名を djangotutorial
として新しいプロジェクトを以下のコマンドで作成します
django-admin startproject djangotutorial
作成が完了すると、以下のようなディレクトリ構成になります。
djangotutorial/
manage.py
mysite/
__init__.py
settings.py
urls.py
asgi.py
wsgi.py
djangotutorial
フォルダの中に、Djangoの設定ファイルやアプリケーションのコードが格納されています。
開発サーバの起動
Djangoが正常に動作するか確認するため、開発サーバーを起動してみましょう。
まず初めに使用しているスマホのIPアドレスを以下のコマンドで確認します。
ipconfig
また、Androidの「設定」 > 「Wifi」 > 「接続しているネットワークの詳細」からもIPアドレスを確認することができます。
ここで表示されたIPアドレスはあとで使用するので、メモしておきましょう。
続いて、Djangoプロジェクトのフォルダに移動します。
cd djangotutorial
次に、以下のコマンドを実行して開発サーバを起動します。
python manage.py runserver 0.0.0.0:8000
注意
今回は、別の端末からサーバの動作確認を行いたかったため、IPアドレスをあえて 0.0.0.0
にしています。
Djangonの開発サーバがローカルネットワーク内のすべてのデバイスからアクセス可能になる状態で、開発中には便利ですが、不用意に外部に公開すると重大なセキュリティリスクにつながるので注意してください。
正常に起動すると、以下のようなメッセージが表示されます。
Performing system checks...
System check identified no issues (0 silenced).
You have unapplied migrations; your app may not work properly until they are applied.
Run 'python manage.py migrate' to apply them.
3月 02, 2025 - 15:50:53
Django version 5.1, using settings 'mysite.settings'
Starting development server at http://0.0.0.0:8000/
Quit the server with CONTROL-C.
ブラウザで確認
開発サーバが起動したら、Webブラウザで以下のアドレスにアクセスしてみましょう。
http://127.0.0.1:8000/
Djangoのデフォルトのロケットが離陸しているページが表示されれば、成功です!
開発サーバの停止
開発サーバを終了するには、TermuxのターミナルでCTRL + C
を押します。
また、仮想環境を終了する場合は以下のコマンドを実行してください。
deactivate
まとめ
これで、古いAndroidスマホ上にDjangoの開発環境を構築し、実際に動作させることができました。
今後は、Djangoアプリケーションを作成し、データベースを使ったWebサービスを開発することも可能です。
次のステップとして、SSHの導入や、実際のwebアプリの開発に移っていけたらなと思っています。