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世界の最新AI活用事例:Dataiku Frontrunner Award 2023

Last updated at Posted at 2023-09-29

今回で3回目となるDataiku Frontrunner Awardsは、Everyday AIへの道を切り開く、卓越したデータおよびビジネス領域の専門家を表彰するものです。

今年は、世界中のDataikuユーザーから84件の応募がありました。これは、あらゆる規模、あらゆる業種において、AIの適用が目覚ましい勢いで広がっていることを示しています。特筆すべきは、すべての参加企業に共通する特徴があることです。それは、高度な分析から生成AIまで、日々の業務にデータの活用を組み込もうとしていることです。

Dataikuの幹部や業界の専門家で構成される審査委員会は、すべての応募作品を慎重に審査し、2023年度の受賞者およびファイナリストを選出しました。彼らの先駆的な成果をご覧ください!

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民主化カテゴリー

民主化カテゴリーの最優秀賞では、組織や業界でより多くの人々がAIを活用できるようにした事例が選出されました。

最優秀データ民主化プログラム

同社の取り組みであるラーニングユニバーシティーの一環として、AIリテラシープログラムを立ち上ました。当初は、AIについての一般的な紹介と、850人以上の社員がそれぞれの役割においてAIをどのように活用できるかを学ぶことを目的としていました。その後、従業員がユースケースをどんどん見出し始めたため、コーディングの素養のない従業員がセルフサービス方式でAIと機械学習を活用し日々の業務の効率化や改善ができるようにするために、AIの適用のためのプログラムが作成さました。

インパクトの大きさ

SLBは、3,000人以上のエネルギー専門家を社内でスキルアップすることで、組織内のデータサイエンスとAIの規模を拡大することを決めました。SLBの従業員向けにカスタムDataikuポータルを立ち上げ、モジュール学習、実習、認定を提供し、ゲーミフィケーションキャンペーンで従業員のコース修了意欲を高めました。人事チームは、2年足らずで600人以上の認定データサイエンス実務者と5,200人以上のDataikuアカデミーの認定資格者を育成しました。

ヘルスケアにおけるAI

ヘルスケア業界では、ロシュが、臨床試験における独立データモニタリング委員会(IDMC)の必要性を予測するための予測分析機能を開発しました。現在、IDMCチームはITリソースに依存することなく、独立してモデルを維持・使用することができます。

このアプローチは、データシチズンシップを促進し、非技術系ユーザーによるデータサイエンスツールの利用の価値を明らかにするものです。また、チーム全体で使用できるような、ビジネスデータの生成を可能にします。また、ロシュ社内の範囲にとどまらず、患者安全の業界全体に利益をもたらす可能性を秘めています。

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金融業におけるAI

金融規制機構(FINRA)の使命は、市場の健全性を確保し、投資家を保護することです。アナリストはインサイダー取引や不公正な戦略を効率的に検出するために、ペタバイト単位の市場データを分析しています。Dataikuは、データをより身近なものにしただけでなく、ノンコーダーが、以前は手の届かなかった大規模なデータセットのパワーを活用できるようにしました。彼らは現在、自らのニーズに合わせて自律的にデータを分析できるようになり、その結果、洞察までの時間が大幅に改善され、FINRAは組織としてより迅速に対応できるようになりました。

製造業におけるAI

世界トップ10に入る重機械メーカーであるDoosan Corporationは、データによる製造オペレーションの強化を推進しています。例えば、鋼材の生産能力予測の精度を98%まで向上させた専用モデルを開発し、チームがより多くの情報に基づいた意思決定を行えるようにしました。

Dataikuをローコード/ノーコードソリューションとして使用することで、幅広くデータ分析スキルをつけられるようになり、データ分析の文化のグループ内への浸透を推進しました。

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加速化カテゴリー

加速化カテゴリーでは、受賞者はDataikuを利用してAI機能の創出を加速し、既存のビジネスプロセスを効果的に強化または効率化しています。社会貢献、ROIの向上、または自然言語処理(NLP)と生成AIの最新技術の利用が行われています。

Best Acceleration Use Case

世界的な大手医薬品企業であるNovartis社は、Dataikuを活用してビジネス分析のためのデータパイプラインを効率化、自動化しています。その結果、データの取り込み時間が大幅に短縮され、PowerPointプレゼンテーションの管理や可視化の作成に必要だった手作業も削減されました。開発者は現在、ブランド浸透のためのより戦略的なアナリティクスに時間と専門知識を割り当て、イノベーションを推進し、プロジェクトのタイムラインを加速しています。

最優秀ポジティブインパクトユースケース

非営利団体One Acre基金は、資産ベースの融資と包括的な農業研修サービスを通じて、東アフリカ全域の零細農家を支援しています。さまざまな国にまたがって活動するため、同団体はデータ管理の分散化に直面し、Googleシートによる手作業に大きく依存していました。

このような課題に対処するべく、Snowflakeでデータウェアハウスを構築し、Dataikuと統合することで、リアルタイムのクレジットスコアリング、データ処理の自動化、データ分析の強化を実現しました。この変革により、業務効率の向上、意思決定プロセスの改善、さまざまなチームや国でのポジティブな成果がもたらされ、貴重な時間とリソースが確保され、組織のポジティブなインパクトを最大化することができました。

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Daviviendaが立ち上げたキャッシュマネジメントサービスDaviPlataは、分類モデルを作成するための情報が不足しているため、低所得層のユーザーへの金融サービスの提供に際して課題に直面していました。そこでDataikuを活用し、Field-aware Factorization Machineによるレコメンダーシステムを稼働させ、さまざまなデータソースを組み合わせてモデリング用のデータセットを生成することで、これらのユーザーに商品を提供できるようになりました。

このモデルにより、新商品を提供できる顧客数は790万人から1,210万人へと増加し、初めて低所得者層に金融サービスやオファーを提供できるようになりました。

最優秀ROIストーリー

Standard Chartered Bankは、オフィスの勤怠パターンの変化と収益性の向上に対応するため、データ統合と分析を合理化するスペースプランニング最適化ツール(SPOT)を開発しました。Dataikuは、データの調達と準備において重要な役割を果たし、データの入手を簡素化し、より迅速なデータ共有を可能にし、統計的手法によってより良い意思決定を促進しました。

SPOTの導入により、生産性の大幅な削減、オフィススペースの適応にかかるリードタイムの短縮、不動産コストの削減、ビジネスチームのデータ情報に基づく意思決定へのシフトが実現しました。

最優秀ムーンショットユースケース

Modernaは、COVID-19のような感染症と闘うために、医学的洞察をいかに効率的に収集、分析するかという課題に直面していました。彼らはメディカルアフェアーズチームの薬剤師とデータエンジニアを協業させ、DataikuのNLPを活用して医学的洞察を要約し、感情分析を行うAIモデルを開発しました。

これによりModernaは、変化するセンチメントに迅速に対応し、分析時間を数ヶ月から数日に短縮し、リソース配分を最適化することができます。これにより、新たな洞察がより迅速かつ効率的に発見され、最終的に医療提供者の医療イニシアチブをサポートすることになります。

最優秀自然言語処理ユースケース

ノルウェーの保険会社Frende Forsikring社は、クレーム報告を自動化し、毎月55時間から75時間の作業を削減しました。同チームは、1万通の電子メールに対してBERTモデルを訓練し、受信した電子メールの正しい単位を予測することで、クレームを適切な管理単位にリダイレクトする精度が98~99%という驚異的な数字を達成しました。

DataikuのAPIデザイナーによって作成されたAPIは、電子メールの転送を容易にし、「ループ内に人間」を置くアプローチによって、継続的にモデルを改善します。このプロセスはすでに他のプロセスの自動化にも応用され、FrendeでのAI活用の規模拡大に貢献しています。

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 最優秀パートナー加速化ユースケース

Standard Charteredデジタルセンターオブエクセレンスでは、DataikuおよびDeloitteと協業し、AI機能の拡大とプロジェクトデリバリーの最大化を図りました。Deloitteは専門知識とリソースを提供してスキルのギャップを埋め、Dataikuのプラットフォームによってチームはデータ駆動型ソリューションを迅速に開発、展開できるようになりました。

このコラボレーションによってもたらされた日々の変化には、品質重視のアジャイル開発へのシフト、チーム間のコラボレーションの改善、データとAIのためのダイナミックシステムデリバリーメソドロジーを通じたプロジェクトの文書化の強化などがあります。

信頼性カテゴリー

信頼性に関連する部門では、企業向けに安全でコンプライアンスに準拠したAI機能を開発する受賞者も出てきています。

最優秀AIの信頼構築アプローチ

規制の厳しい金融業界において、Macquarie GroupはDataikuと協業し、取引データへの自律的かつ管理されたアクセスを求めるビジネスニーズに応えるため、プラットフォームの利用範囲を拡大しました。

このソリューションは、規制上の義務を果たし、分析プロセス、モニタリング、レポーティングの信頼性を高め、データを確実に保護する上で重要な役割を果たします。信頼され、アクセス可能で、ガバナン スされたデータを通じて、企業は変化の速い業界で競争力を持ち、進化する規制要件に迅速に対応し、時間とコストの効率化を実現することができます。

最優秀MLOpsユースケース

この金融機関は、アジャイルなモデル展開手法を導入し、Dataiku Govern Nodeをガバナンスに活用し、カスタマイズした条件パイプラインを構築してコンプライアンスをサポートしています。Dataikuは、同社のMLOpsプラクティスを拡張し、モデルの説明可能性を高め、チーム間のコラボレーションを促進する上で重要な役割を果たしました。

その結果、コンプライアンスモデルを本番環境にデプロイする際の全体的な効率は90%以上向上し、機械学習エンジニアはDataikuの機能を活用することで、本番環境のコードを最大75%削減しながらエンドツーエンドのパイプラインを構築できるようになりました。

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コミュニティーチョイス

最後に、Dataikuコミュニティのメンバーから、最もインスピレーションを受けた作品にコミュニティー・チョイス賞が贈られました。最後の受賞者を発表します。

英国の大手保険会社であるAviva社は、膨大な顧客フィードバックデータを効果的に分析し、オンライン顧客体験を向上させるという課題に直面していました。手作業による分析には時間がかかり、エラーが発生しやすく、拡張性に欠けていました。同社はWiproと業業し、Dataikuを使用した機械学習ソリューションを構築しました。このソリューションにより、毎月約1万ポンドのコスト削減が実現したほか、週次レポートの作成時間が50%短縮されるなど、時間の節約にもつながりました。


Dataikuのユースケースとサクセスストーリーをもっと読むには

Dataikuコミュニティーでは、Dataiku Frontrunner Awardsで共有された感動的なユースケースやサクセスストーリーをご紹介しています!




原文: Unveiling the Data and AI Pioneers: Dataiku Frontrunner Awards 2023

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