はじめに
この記事はUU_CD会(宇都宮大学内の建築学生のためのパラメトリックデザインの勉強会)の成果としてまとめる記事です。この記事の最後に各発表者の発表内容に対するリンクが貼ってあるので参考にしてください。
また実際には毎週の勉強会に出て、ディスカッションすることを前提としている部分もあるのでわかりにくいところもあるかと思いますが、難解でもっと説明が欲しい内容についてはその都度コメントください。
イチから始めるRhinoceros
まず第1回はパラメトリックデザインをおこなためにRhinocerosをまずは使えるようになろうということで日建設計&合同会社髙木秀太事務所で公開している以下のサイトを参考に勉強会を進めました。→Rhino-GH.com
とりあえずRhinocerosってなんなのって人もここから始めるとよいと思います。なおこの記事で使っているRhinoのバージョンは5もしくは6です。
基本操作のポイント(随時追加予定)
細かい操作はマニュアルや上のサイトで分かるので、みんなのディスカッションで出てきたRhinocerosを始めるうえで「ここが分かると理解が早くなるよね!」ってポイントをまとめていきます。もともと建築用専用のCADではないのでBIMとかそういった情報の構造性とか重視した制作プロセスを1から10までこなすような使用用途には向きません。でも形状のスタディや精緻な曲線によるデザインではかなり有利にはたらくCADだと思います。
Rhinocerosは右手系
知らなくてもいいことではありますが…。3Dやっている人とかだと気になりますよね。
shiftキー押しながらビュー名をクリック
RhinocerosはXYZ軸の三面図とパースペクティブのビューの4つのビューが起動時に表示されてます。でも使うのはやっぱりパースペクティブビューのことが多いのでShiftキー押しながら「パースペクティブ」というビュー名をクリックしてワンビューにしましょう。また同じようにShiftキー押しながらクリックすると元に戻りますよ。
オブジェクトの複数選択はShiftキー押しながら
このあたりはAiとかと同じですね。ちなみにマウスでドラッグしながら範囲を指定して選択するときには**「左下から完全選択・右上から部分選択」**です。ここがArchiCADやAutoCADと微妙に違うので要注意。
SpaceキーはEnterキー
RhinoではEnterキーと同様の役割をEnterキーで行えます。Spaceキーのほうがキーボードの位置的に手がアクセスしやすいので知っていると便利ですね。
Rhinoの相対座標の入力
相対座標の入力方法ってかなりCADによって操作が分かれるところだと思いますが、Rhinoは「r100,0,0」みたいに「r」を打ってからXYZ座標をカンマ区切りで打ち込みます。学習初期で慣れておきましょう!めちゃくちゃ使います。
マウスでアイコンをクリックしても使えるCADだがコマンド慣れ必須
Rhinoはコマンドプロンプトというウィンドウの上側のテキストボックスに操作を打ち込むことで操作できます。この操作に慣れてください(AutoCAD使っている人は目新しさないと思いますが)。コマンドラインだけで操作できるのがプログラミングと相性よさそうなCADだなって感じします。VectorWorksでもツールバーを消してすべてショートカットキーだけで操作している人を見たことがありますが、慣れてくるとマウスの操作が面倒になってきます。
ただコマンド中には入力項目をあらかじめ把握しておかないと使いづらいものもあるので結構慣れが必要です。たとえばBoxコマンドは立方体を生成するコマンドですが、「始点座標→x→y→z」の順で値を入力すると知っていないと操作はできないですね。
あとツールバーのアイコンで操作しようとするとたまに右クリックで起動する機能とかあって「おい!気づかないよ!」ってなるときあります(オブジェクトの3D回転が2D回転のアイコンを右クリックして起動するなどファンクションがバックにセットされている場合)やっぱりコマンド操作に慣れましょう。
臨機応変にCADがユーザの操作に応じてくれる
あまり気にしない人も多いかもしれませんが、各機能の操作がユーザの挙動に対してとても柔軟だなと思います。たとえば任意のオブジェクトを拡大したいときに、最初に対象オブジェクトを指定しておけば「何倍に拡大しますか?」と聞いてくるし、オブジェクトを選択していない状態でファンクションを起動すると「どのオブジェクトを対象にしますか?」と聞いてくれます。地味なことなんですが、こういった操作性のきめ細やかさ大事なんですよね。
配列複製はめっちゃ使いやすい
昔ArchiCADを使っていたことがありますが、それに比べてRhinoは配列複製使いやすいなって感じがします。SketchUpみたいな操作感でかなり使いやすいです。その他Rhinoで使いやすいなって思ったのは1D/2D/3Dスケールなどのオブジェクトの拡大・縮小ですね。操作感が統一されていてとても良い感じです。
寸法や線種の設定に「スケール」という概念が特殊
建築用のCADではないせいかスケールに対しての操作がちょっと他のCADと比べて特徴的です。
Mac版特有トラブル
Windows版とMac版で微妙に挙動の違う操作があります。ここで確認してください(随時追加予定)。
レイヤの設定で線種の変更ができない?(ver.5)
Mac版ではファイルのプロパティから線種の設定を保存してから、使えるようになります。デフォルトだと線種の種類がないので「標準線種を読み込み」を使ってください。
もっと知りたい人へ
※もちろんCD会参加したい人も募集してます!