はじめに
バイオインフォマティクスやシーケンス解析において、FASTAファイルは最も一般的なデータ形式の一つです。しかし、時として目に見えない問題がデータ解析の精度を大きく左右することがあります。
本記事では、FASTAファイル内に潜む「制御文字」という見えない落とし穴に焦点を当て、これがどのようにBLAST解析に影響を与えるか、そしてPythonを用いた効果的な解決策について解説します。
以下記事の内容
- 制御文字とキャレット表記の基礎知識
- FASTAファイルで発生した具体的な問題事例
- 制御文字「^A」(SOH: Start of Heading)が引き起こす解析エラー
- 問題解決のための2つのPythonスクリプト
- 制御文字の変換を行う「create_conversion.py」
- FASTAエントリーの分割を実行する「FASTA_entry_spliter.py」
- ビフォー・アフターの実行結果比較
特に「^A」によって複数のエントリーが不適切に連結され、BLASTが最初のエントリーしか認識しないという問題に対処するための実践的なアプローチを紹介しています。
シーケンス解析や生物情報学に携わる研究者、プログラマー、そして制御文字やテキスト処理に関心のある方々にとって、日々の作業の質を高める知見となればうれしいです。
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