はじめに
みなさん、こんにちは!
いよいよ、クリスマスですね
『クリスマスは家でチキンを食べる』
もはや習慣になっていて、それが私の活力になっています 🍗😁🎄
今年もあっという間でした
学生の頃、塾の先生が30〜40代は「マッハ」の速さで過ぎていく
と言い放った、その光景が蘇ります
何も考えなくても、日々は過ぎていきますが
一日一日を大切に過ごしたいものです
今年の後半に、担当しているプロダクトで
新規のWeb決済を導入しました
導入に向けて準備していた時に、それは起こりました
実課金しちゃったかも知れない・・・
実課金とは、「商用環境で決済した」と同じ意味です
基本的に、課金検証は
決済導入の際は開発環境で十分な検証を行った上で
最終的に実課金も確かめる、という段取りになっています
ところが、
テスト課金をしたつもりが、本番課金してしまったかもしれない・・・
と、エスカレを受け、久しぶりに顔面蒼白になりました😨💦
課金周りの対応を行う時には、一定以上の緊張が走ります
特定のために、テスト環境、本番環境、両方のログを漁りました
実課金はされておらず、結果としては「良かったね。」となりましたが、
我々は、リスク軽減のためのルールを設けました
再発防止策として
今回は、新規決済の導入で、勝手が分からず
検証に向けて、一連の操作を行っている時に起きました
どんな理由であれ、意図していない実課金は
バックオフィスとの連携も含めて調整が必要となってきます
金額の大小によっては、
インシデント発生後の対応フローが異なってきたりもします
プロダクトによって、購入画面に表示する販売券種の金額が、
昇順なのか降順なのか、異なってきます
私は慎重派なので、誰にも何も言われずとも
まずは少額で、という発想なのですが
こういうことは、明記をしないと標準化は図れません
無意識に一番上に表示されている券種で試した時に
最高金額の販売券種で誤って実課金してしまった、となると大変です
『課金検証を実施するときは、最低金額の販売券種から着手する』
(新規決済の導入の際は特に)
は、設計時のルール・検証準備においてのルールとして必須だな、と感じ
手順書に盛り込みました
アプリ内決済の動向
そんなヒアリハットがあったというのもあるのですが、
QA研究会という自主的に取り組んでいる活動にて、
アプリ内外の課金検証にまつわるナレッジの標準化が図れると素敵だよね、
という話になりました
モバイル向けに作ったサービスを、コンソール向けにカスタマイズしたり
また、その逆や、他のプラットフォームへ展開したり、と
我々を取り巻く環境は、今、ものすごいスピードで変化しています
そのような環境の中で、課金機能は
ビジネスという側面でも重要な役割を担っていくことが予想されます
国内外のさまざまな決済手段について、最新の動向を調べる前段階として
主要なマーケットである
App Store / Google Play のガイドラインを見返しました
App Store
App Reviewガイドライン (外部サイト)
- ビジネス
3.1 支払い
3.1.1 アプリ内課金
引き続き、アプリ内課金を使用する必要がある旨、記載があります
Google Play
Google Play のお支払いに関するポリシーについて (外部サイト)
Google Play の課金システムについて
App Store同様、アプリ内課金を使用する必要がある旨、記載があります
以前よりも、より強めの表現に変わったような気もします
ただ、インドと韓国は別の課金システムが提供できるようです
スマホソフトウェア競争促進法
Apple、Google、いずれも現時点では
ガイドライン上、アプリ内課金について制約がありますが、
日本でもいろいろ議論がなされていて、
「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」
(略して「スマホソフトウェア競争促進法」)が、今年の6月12日に成立しています
ちょうど1年後の今頃には
スマホソフトウェア競争促進法が、全面施行される予定になっています
その中には
「自社が提供する課金システムの利用を強制することを禁止」
する内容が盛り込まれており、
来年は課金周りの企画・開発が盛んになりそうだな、と予想しています
上記の法律には、課金機能以外にも、いろいろなことが盛り込まれているので、
基盤周りも同様に、大忙しになるのではないかな?と考えています
参考
- (令和6年6月12日)「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」の成立について (外部サイト:公正取引委員会)
- 令和六年法律第五十八号 スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(外部サイト:e-gov)
今後の課題
規制が外れたら手数料率の低い決済手段も導入できるので、
メリットもあるかと思われます
近いうちに、ユーザーが決済手段を選択していけるように
各社、対応を進めていくことかと思われますが
独自で決済手段を導入する場合は、
自分たちでサービスを考えねばなりません
- 購入画面から購入完了までの導線
- ユーザーサポートで必要なツールの開発
- 瞬間的に増えるトランザクションに耐え得るインフラの調整
- 返金や取り消しルール、フロー
- 貸し倒れリスクに伴う対応
などなど、考えるポイントは多いです
また、ターゲットの市場を日本国内のみにするのか?海外も含めるのか?によっても、
検討材料は変わってきそうです
上記などを考慮した(社内)ガイドラインを決めておいた方が良さそうです
既に策定済みの場合も、見直すのに良い機会なのではないかなと思います
みなさんも気をつけください
支払手段として、クレジットカード、コンビニ支払い、振込、電子コード決済、
プリペイドカード、と、さまざまな種類が登場した今ですが、
今後は、ポイント互換や、暗号資産での支払いなど、
課金周りはルールが多い割には、
(特に海外まで視野を広めると)アイディアを始めとした自由度は高そうです
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私はこれまで、課金周りの企画・開発などを担当していました
執筆しながら、課金周りの大事なナレッジを
いったいどういう情報であれば、外向きに発信することができるのか?
今回は可能な範囲で記事にすることができたかな、と考えております
今回、本件について関連する情報など調べていくことで
より自己を研鑽し、基盤となる部分を担っていければ嬉しいな、と感じました
さぁて
意欲が湧いて、体も温まって参りました 🎅
みなさんも、素敵なクリスマスをお過ごしください