注意報!!2025年1月からインスタント クラウド フローが既定で再実行できなくなっている!!

はじめに

こんばんは。
Power Automateのトライアンドエラーを進める上で、非常に便利なフローの再送信。
ついこの間から試してみると、

Flow run resubmissions are disabled for instant flows. Please contact your tenant admin to enable support.

非常に困りました。
日本語のページではまだですがMicrosoft learnのページに下記の注意書きがあります。

The new setting for resubmitting flow runs initiated by instant triggers will start rolling out on January 13, 2025, and is expected to be available in all regions by the end of January 2025. Power Platform administrators can follow the instructions in this section to enable all users to resubmit flow runs initiated by instant triggers. Other trigger types are not affected by this change.

Resubmit flow runs initiated by instant triggers - Microsoft learn

2025年1月13日空ロールアウトが開始され、本日1月末までには全ての地域でこの設定が適用されています。
Microsoft 365 管理センターでもPower Automate – New admin tenant setting for resubmitting Power Automate flow runsが確認できますね。
メッセージIDはMC975979です。

インスタント クラウド フロー

さて、インスタント クラウド フローとは改めて何でしょうか？

• モバイルのボタンで起動
• Power Appsからのフロー呼び出し

上記の例が挙げられる非常に良く使う機能です。
特にフローの再送信は、「フローのテスト」でも重宝します。

さて実際にMicrosoft 365 管理センターの案内に沿ってこの状況を解決してみましょう。

対処法

2025.02.01 更新!!
ヨウセイさんよりPower Platform 管理センターからUIで設定変更ができることを教えていただきました！

Power Platform 管理センターで変更

Power Platform 管理センターで設定にアクセス。

Power Automate フロー実行の再送信からトグルボタンで設定できます。

こちらのほうが圧倒的に楽ですね。改めてヨウセイさんに感謝です。

PowerShellの場合

注意書きにあるように、PowerShellを実行する必要があります。

それもPower Apps 管理モジュール~~という玄人な雰囲気がする機能ですね。~~でやる方法もあります。

市民開発者ってここまでやるのか、、と驚きなところですが、IT管理者と連携して解決してください🐟
一般社員の場合、PowerShellの操作は基本的に許可されていないと思います。

1. 準備

まずは管理者として PowerShell を実行、下記のコマンドを打って必要なモジュールをインポートしてください。

Install-Module -Name Microsoft.PowerApps.Administration.PowerShell
Install-Module -Name Microsoft.PowerApps.PowerShell -AllowClobber

上記はPower Apps環境の管理用モジュールとPower Appsのアプリケーション操作用モジュールをインストールしています。詳しくは公式サイトの情報を参照してください。

テキトウなことを書きそうなので、知識が浅いところは避けます。

2. Power Platform環境へPowerShellで接続

テナントIDはPower Appsのセッション詳細から調査します。

キャプチャの赤枠の部分がTenant IDです。

Add-PowerAppsAccount -Endpoint "prod" -TenantID "{こちらにテナントIDを入力}"

上記にIDを入れると、ブラウザが開き、Microsoftアカウントへのサインインが求められます。
サインイン後、PowerShellセッションがPower Platform環境に接続されます。

3. 設定の変更

tenantSettingsという変数で、テナントレベルの設定を参照できるようにします。

$tenantSettings = Get-TenantSettings

こちらで下記を実行すると

$tenantSettings.powerPlatform.powerAutomate

下記のような結果が返ってきます。

disableCopilot disableCopilotWithBing disableFlowRunResubmission
-------------- ---------------------- --------------------------
         False                  False                       True

disableFlowRunResubmissionがTrueになっていることが、フローの再送信を禁止しているフラグですね。

TrueからFalseに改めて変えてみましょう。

$tenantSettings.powerPlatform.powerAutomate.disableFlowRunResubmission= $False
Set-TenantSettings -RequestBody $tenantSettings

あらためて$tenantSettings.powerPlatform.powerAutomateを実行すると

disableCopilot disableCopilotWithBing disableFlowRunResubmission
-------------- ---------------------- --------------------------
         False                  False                      False

disableFlowRunResubmissionがFalseに変更されました。

フローも再送信できるようになりましたね🙌

おわりに

思わぬ設定変更ですね。
再試行をガンガンできることはセキュリティ的にどうなの🧐という見方もできるので妥当のように感じますが使えていた立場からすると勘弁してほしい事象です。
システム管理者と相談して、本件是非解決してみてください！