はじめに
インターン生として働く中で、こっそり録画をすることが多い。
後で見返すことで1回目だと聞きこぼしていたことが2回目で理解できるので、よく使う。
しかしこっそり録画・録音という行為は、相手側からすると無許可で知らない状況で行われるのでいい気はしない。また、筆者の知らない技術で実は録画が外部から検知できるものなのかもしれない。
今回は、「こっそり録画・録音」はバレるのか、どこまで許されるか、理解したうえでどう働き方を見直すべきかを考える
思考の順番
- こっそり録画・録音の事前知識
- 概要
- 違法性
- こっそり録画・録音を検知する技術について
- まとめ(働き方見直し)
こっそり録画・録音の事前知識
▼概要
相手にバレずに録画・録音すること
「会話内容の記録」が目的であり、内容の把握や証拠保持に役立つ
▼違法性
・証拠のために相手との会話を秘密録音することは、基本的には違法ではない
・「相手が自分に積極的に情報を開示した」という点に違法性はない為
詐欺被害に遭ったと考えた者が証拠のために自分との会話内容を秘密録音した事案について、
「このような場合に、一方の当事者が相手方との会話を録音することは、
たとえそれが相手方の同意を得ないで行われたものであっても、違法ではなく」と判示。
しかし、記録した内容の扱い方には注意。
・考え方としては、「あくまで記録内容は、相手が特定の人物に対して情報を開示したものである」という点
・第3者に漏えいさせる行為(話者に対する不法行為(民法709条))
・相手を侮辱する行為(名誉毀損罪(刑法230条1項))
・盗聴に付随する行為(住居侵入罪(刑法130条)・器物損壊罪(刑法261条))
※「盗聴」事態に違法性はない
・盗聴と秘密録音の違い
・盗聴:第3者間における会話を当事者の同意を得ずに録音すること
・秘密録音:会話当事者の一方が相手方に同意を得ずに会話を録音すること
・秘密録音も違法性はない
⇒「会話の内容を相手に無断で録音することは盗聴することと同じである」にはならない
・録画に対する違法性
・ない
・録音と同様、「盗撮罪」というものはない
・「盗撮」という行為自体に違法性はなく、違法になるとしたら「何を映したか」が重要
・「迷惑防止条例違反」に該当するもの
・肌を露出する場所を撮影など
・働く中で、「ハラスメント対策」「契約時の内容把握」と言った意味での撮影は問題ない
【参考資料】
1.“こっそり録音”は違法か?~秘密録音等の違法性~(鈴木・大和法律事務所)
2.相手に無断で会話を録音した場合は違法?証拠になる?(岩熊法律事務所)
3.【弁護士監修】相手に許可のない録音・盗撮は違法? 電話や会話の証拠を録音・録画する方法と機器を紹介(弁護士保険の教科書Biz)
【まとめ_こっそり録画・録音の事前知識】
・「こっそり録画・録音」は相手への許可や認知なく記録する行為の事
・盗聴/盗撮どちらも違法性はない
・ただし、記録した内容・記録時の状況・記録したものの取り扱いによっては違法になる場合がある
⇒仕事で「ハラスメント対策」「契約時の内容把握」の為のこっそり録画・録音は基本的に問題ない
こっそり録画・録音を検知する技術について
・基本バレない
・スクショ、画面録画はローカルであり、外部に発信することはない為(録画ソフトを使用した場合の話)
・バレたくないなら、外部の画面録画ツール(キャプチャツール)を使うべし
・バレるかもしれない状況
・録画ではなくURLを利用して、データをダウンロードする場合
・上司などが自身の作業環境にアクセスできる場合
・社用PC
・キャプチャツールによる操作はバレる
・操作ログを残すことは可能である為、どのタイミングで何のアプリを起動させたかが記録される
・サイトやURLへのアクセスも記録される
・会議アプリを使用せずとも、カメラやマイクで監視することは技術上可能
・ただ、コストは大きいためそこまではしないのが普通
・あと違法もしくは不正行為である為、合法的な方法で行う
【参考資料】
1.オンラインライブ、Zoomをパソコンで画面録画するとバレるのか?
2.【Zoom】Web会議録画はバレる?録画がバレる方法とバレない方法まとめ
3.リモートワーク中のパソコンは監視されてる?社内SEが解説します!
4.会社支給のPCはどこまで監視できるのでしょうか?(知恵袋)
【まとめ_こっそり録画・録音を検知する技術について】
・キャプチャツール使えば基本バレない
・ただし、画面共有や社内PCなどで作業環境にアクセスできる場合はバレる恐れがある
まとめ(働き方見直し)
・筆者は私用PCでリモートワークをしている。その為、キャプチャツールを使ってでの録画はバレずに行えていることが分かった。しかし社用PCで業務をする事になった場合はバレる可能性が出る為、別のアプローチを考える必要がある。
・社用PCの監視レベルについて把握する必要がある。どの程度ログを残すのか。アプリを使わずともカメラ・音声のログを記録できるのか。
・仮に社用PCを使ってバレずに録画する場合、オープンマイクで音を放出し、それを外部機材を用いて記録するのが手っ取り早いかもしれない。もしくはこっそりではなく同意を得るか。