SESとは
System Engineering Serviceの略であり、ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用などの特定業務において、エンジニアの技術を提供する契約を指す
SESの特徴
- 客先に常駐して依頼された開発を行う
- 案件の一部を任されることが多い(自社開発と比べるとスキルアップが見込めない)
- 長時間の残業が少ない(エンジニアの労働力を提供する契約の為、あらかじめ決められた時間以上の労働を強いられることは少ない)
SIerとは
System Integrationの略であり、顧客の「こういうシステムが作りたい!」「運用を行ってほしい!」などの要求を請け負う事業またはサービスを指す
SIerの仕事
- システム・アプリ・サーバー・ECサイトなどの構築・開発
- 完成したシステムの運用保守
SESとSIerの違い
①役割
SES:システム開発にエンジニアの労働力を提供する
SIer:システム開発自体を請け負う
SES企業は、「システムを完成させて納品する」義務はなく、あくまで「決められた業務を行う」だけの役割
SIer企業は、「システム開発自体を請け負う」役割。「システムを完成させて納品する」義務がある。
②立場(傾向)
SES:「下請け」になりやすい
※下請け:引き受けた仕事をさらに別のものが引き受けて行うこと指す言葉
SIer:一次請け・二次請けになりやすい
SESの業務は下流工程(開発・保守運用)が多い。また開発には多くのエンジニアが必要になることから、多重下請け構造になりやすい
▼多重下請け構造(元請け企業から2次、3次と下請け企業に発注される状態)
SIerの業務は、一括で請け負うことが多く、一次請け、二次請けになりやすい
③労働時間
SES:長時間労働になりにくい
SIer:長時間労働になりやすい
SESは準委任契約という形で契約される。業務開始前に労働時間が決められている為、長時間労働になりにくい。
準委任契約:時間に応じて報酬を受け取る契約
SIerは請負契約という形で契約される。「労働力」ではなく「成果物・納期」が重要である為、長時間労働になりやすい
請負契約:業務の成果に応じて報酬を受け取る契約