実践動機
以前windows subsystem for linux 2(WSL2)が来たら試してみる旨をこちらの記事に書いていたのですが Insider Preview版で導入可能となったため実践してみたものです。
WindowsPC一台でビルド環境が整うためYocto普及の一助となればと思い記事作成いたしました。
#実施手順
以下に実際に行った手順を示します。
##実施環境
まず、実施環境を用意します。PCスペックは下記に示したもので、Hyper-VとWSL2が有効化されている必要があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
OS | Microsoft Windows 10 Pro 64bit バージョン 1903 ビルド 18999.1 |
CPU | AMD Ryzen 5 1500X 3.50GHz |
RAM | 16GB |
##WSL2の導入
本手順は省略します。
以下のURL等をご参照ください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/wsl2-install
##必要パッケージの取得
以後の手順は全てWSL2の上で行います。
まず、ビルドに必要なツールをapt経由でインストールします。
sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt install gawk wget git-core diffstat unzip texinfo gcc-multilib build-essential chrpath socat libsdl1.2-dev xterm
sudo apt install python
##Pokyクローン
git経由でpokyをクローンします。今回はwarriorブランチを使用します。
git clone git://git.yoctoproject.org/poky
cd poky
git checkout warrior
##イメージのビルド
本手順ではWSL2上でのビルド確認のため、デフォルトの設定から特に変更はせず、core-image-minimalをビルドします。
source oe-init-build-env
git clone git://git.yoctoproject.org/poky
bitbake core-image-minimal
##QEMUの起動
イメージの動作確認のためQEMUを起動します。
sudo chmod 666 /dev/net/tun
runqemu qemux86 nographic
"~中略~"
Poky (Yocto Project Reference Distro) 2.7.1 qemux86 /dev/ttyS0
qemux86 login:
筆者環境だとQEMUでイメージを起動時にKernel panicが発生して高確率で落ちてしまうのでイメージに問題がある可能性があります…
本現象は解決後追記いたします。
#まとめ
WSL2を用いることでYoctoイメージのビルドは(一応)可能でした。
QEMUによる動作確認も取れた
上記二点となります。
#参考URL
https://www.yoctoproject.org/docs/2.7.1/brief-yoctoprojectqs/brief-yoctoprojectqs.html
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/wsl2-install