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セゾン情報システムズAdvent Calendar 2023

Day 18

500万円のAWSサービスを申し込んでしまった話

Last updated at Posted at 2023-12-18

はじめに

数年前に500万円のAWSサービスを申し込んでしまうという事件がありました。
以前にLTで発表したネタですが、今回記事にしました。

過去のセッション資料

背景:AWS教育環境

  • AWSの社内教育を目的として自由に利用できるAWSアカウントを用意
  • 一部のメンバーに管理権限を付与
  • 利用ルール
    • IGWやNATなどの作成禁止(社内プロキシを経由させる)
    • VPCピアリングの禁止
    • 不要なリソースは削除、利用する期間のみ起動

事件発生

ある日突然、AWS教育環境で高額のAWS利用料金が発生

image.png

3000ドルのサブスクリプション!?

AWS Shieldってなに?

マネージド型のDDoS攻撃保護サービス
WEBサービスへ大量リクエストしサーバーダウンさせるような攻撃に対する防御ができる

Standard料金:無料
Advanced料金:1ヶ月3,000 USD、1年間のサブスクリプション契約

3,000$×12ヵ月×為替142円 = 約500万円!?

申し込み方法:マネジメントコンソールで数クリック

image.png

image.png


すごく簡単に申し込めますね!

対応

  • CloudTrailで調査し、ユーザーの操作を確認
    • 結果、料金を確認せずに契約してしまったことが判明
  • とりあえずキャンセルしようするもマネジメントコンソールからキャンセル不可

対策

その後の対策として下記4点を実施しました

  1. 事前教育
  2. 適切な権限設定
  3. Slack通知
  4. 請求アラート

対策1:事前教育

IAMユーザーの発行前にAWSの基本教育を実施
下記の3つのe-learningに合格すること
image.png

対策2:適切な権限設定

  • 管理権限は原則提供しない
  • 提供するポリシーでは下記のActionを明示拒否
    • shield:CreateSubscription
  • 設定可能であればOrganizationsのSCP設定で拒否する

対策3:slack通知

毎日slackでAWS利用料を通知
いつでも気軽に利用状況が分かる
image.png

対策4:請求アラート

  • 請求アラートを設定
    • CloudWatchメトリクス
    • 一定額を超えた場合にメールで関係者に通知
    • 10日、20日時点で〇〇ドルを超えた場合に発報
  • 現在は他にも機能あり
    • AWS Budgetsのアラート機能
    • AWS コスト異常検出(AWS Cost Anomaly Detection)

まとめ

  • AWSには簡単に契約できてしまう高額なサービスが存在します
  • あらかじめ対策しておきましょう!
    • 適切にユーザーの権限を設定
    • AWS利用前の教育ルールを策定
    • 請求アラートなどの検知機能を設定
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