Android Studio Emulatorの起動を試したが真っ黒画面になる場合の対処法
環境
- PC: ThinkPad E14
- プロセッサ: AMD Ryzen7 5700U
- メモリ: 24GB
Android Studioのエミュレータを起動しようとした際、エミュレータが真っ黒の画面から進まない問題が発生することがある。この問題の原因と、実際に解決できた方法を紹介する。
原因
この現象は、エミュレータのグラフィックスレンダリング設定が使用しているPCのグラフィック環境と適合しないことが原因で発生する。AMDプロセッサやグラフィック環境が間れしているのではと思われる。
解決方法
グラフィック設定の変更でエミュレータを修正
エミュレータが真っ黒画面になる場合、以下の手順でグラフィック設定をangle_undirect
に変更することで正常に起動できるようになった。
方法1:コマンドラインからエミュレータを起動する
-
コマンドプロンプトやPowerShellを開き、Android SDKの
emulator
ディレクトリに移動する。通常、パスは以下のようになっている。C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Android\Sdk\emulator
-
次のコマンドを実行して、グラフィック設定を
angle_undirect
に設定した状態でエミュレータを起動する。.\emulator -avd [エミュレータ名] -gpu angle_indirect
例として、エミュレータ名が
Pixel_7a_API_35
の場合は次のように入力する。.\emulator -avd Pixel_7a_API_35 -gpu angle_indirect
ヒント:現在インストールされているエミュレータ名がわからない場合は、以下のコマンドで確認可能である。
.\emulator -list-avds
方法2:エミュレータの設定ファイルを直接編集する
エミュレータの設定ファイル(.ini
ファイル)を直接編集してグラフィック設定を変更する方法もある。次の手順で行う。
-
config.ini
ファイルを探す。通常は以下のパスに保存されている。C:\Users\[ユーザー名]\.android\avd\[エミュレータ名].avd\config.ini
-
config.ini
ファイルをテキストエディタで開き、以下の内容を追加または修正する。hw.gpu.mode=angle_indirect hw.gpu.enabled=yes
-
ファイルを保存したら、エミュレータを再起動する。
まとめ
これらの手順により、筆者の環境ではエミュレータの真っ黒画面の問題が解消され、通常通りエミュレータが起動できるようになった。エミュレータが真っ黒なまま起動しない問題に悩んでいる方は、ぜひこの方法を試してほしい。