初めに
だいぶ時代遅れな感じはあるが、それでもRPAというツールは一部の方にはそれはそれは魅力的に映るようで。周りの方、特に庶務さんからは試してみたいという声をよく聞く。
今現在、いろんなRPAが出回ってきているが、有償のソフトはそれなりに値が張るので、まずはフリーのものを使ってみることを勧めたい。私個人としてはPythonのコードベースで簡単にRPAフローを書ける「SikuliX」というフリーソフトをオススメしている。
だが、そうやって書いても実際どう使えるようにしたらいいのか?が分からない方も多くいらっしゃるゆえ、Windows環境で構築するところまでをやれるようにという狙いで、書いてみる。
javaランタイムをダウンロードして解凍
SikuliXはjavaランタイムが必須みたいなので、javaを導入するところを先にやる。ただ、インストーラーを経由して導入する方法だと、社内ルールなどに抵触する可能性があるため、zipファイルを落として任意のフォルダに置いておく手法を今回は取る。
以下サイトより、zipファイルをダウンロードする。
https://jdk.java.net/21/
ダウンロードが済んだら、適当に作ったフォルダへ解凍をする。今回は、マイドキュメント以下に「SikuliX」というフォルダを作ってそこへ解凍したフォルダ一式を配置している。
SikuliX
└ jdk-21.0.2
SikuliX実行ファイルをダウンロードする
以下サイトより、ダウンロードをする。
https://raiman.github.io/SikuliX1/downloads.html
EdgeとかChromeを使うと警告が出ることがあるが、「保存」を押してダウンロードを完了させる。
上のjavaランタイムと同じ場所に置いておく
SikuliX
├ jdk-21.0.2
└ sikulixide-2.0.5.jar
起動バッチの作成
同じフォルダに、起動用のbatファイルを作成し、配置する。
Windowsの「メモ帳」アプリを起動し、以下のコードを入力する。
@echo off
pushd %~dp0
set prg=sikulixide-2.0.5.jar
set PATH=jdk-21.0.2\bin;jdk-21.0.2\bin\java.exe;%PATH%
java -jar %prg%
ファイルの保存時に、エンコードを「ANSI」に変更してから保存する。
そうしないと、日本語を含むパスなどを使っている場合に、正しく動作しなくなる。
適当に、kido.batというファイル名にした。
以下のようなフォルダ構造になってるはず。
SikuliX
├ jdk-21.0.2
├ kido.bat
└ sikulixide-2.0.5.jar
起動方法
batファイルをダブルクリックすると、SikuliXのIDEが立ち上がる。
あとは、お好きに調理いただくとよい。
タスクスケジューラに登録したい場合
RPA実行中にPCを占有されると困る!昼休憩やトイレ行ってるときにやっといてほしい!という方は、タスクスケジューラなどをうまく使って実現するはずである。その場合は、起動用のバッチファイルの末尾に保存したSikuliXのコードのフォルダを指定したbatファイルを作ることで、タスクスケジューラにも登録ができるようになる。
@echo off
pushd %~dp0
set prg=sikulixide-2.0.5.jar
set PATH=jdk-21.0.2\bin;jdk-21.0.2\bin\java.exe;%PATH%
java -jar %prg% -r sikuli_test.sikuli
同じフォルダ以下に、SikuliXのコードを保存しているという前提で
コード内の%prg%の後に半角スペースを入れ、-rと入力、更に半角スペースを一つ入れてからコードフォルダを続けて入力する。
SikuliX
├ jdk-21.0.2
├ kido.bat
├ sikuli_test.sikuli
└ sikulixide-2.0.5.jar
最後に
javajdkのサポートが切れたり、SikuliXのバージョンアップがあった場合は、それに応じコードを書き換える必要がある。わかんなかったら、社内の詳しい人に相談しよう!