CYBIRD Advent Calendar 2024 Advent Calendar 2024 18日目の @CR_です。
この記事では、SES歴5年の私がこれまでに学んだこと、感じたことを書いています。
主観であり、一般論ではありませんがSESへのイメージがつかない、よくわからないという方に読んでいただければと思います
SESとは何か?
- System Engineering Service(システム エンジニアリング サービス)の略
- ITエンジニア(技術者)をクライアント先の会社へ派遣させ、システムの開発やインフラ整備、プロジェクトの運用・保守などの業務を請け負う。その対価として報酬をもらう
- 勤務形態や勤務時間は契約次第
企業から見たSESのメリット/デメリット
受け入れ側
- メリット
- 自社で人材育成を行うには人件費や学習期間など様々な面でコストがかかるが、SES企業から人材を調達することで必要なスキルを持っているエンジニアを迅速に確保できる
- プロジェクト規模や業務量、開発期間に合わせた人員調節がしやすい
- デメリット
- プロジェクト終了時に参画していたエンジニアは契約終了、または異動することが多く定着率は低い
- 外部エンジニアがシステムの機密情報や顧客情報などを管理する場合、情報漏洩へのリスクが高まる
派遣する側
- メリット
- 大規模改修などの大きな案件への長期的な契約を獲得すれば安定した売上を得られる
- エンジニアのスキルに合わせ様々な企業へ派遣できるため景気や変動の影響を受けにくい
- 複数案件に携わることで人材育成にもつながり信頼関係を築くことでビジネスの幅が増えたり自社開発時のノウハウにも役立つ
- 他社で就業することで、自社では採用していない技術に触れられる等、個人のスキルを伸ばす機会にも成り得る
- デメリット
- 高度な技術やノウハウを持ったエンジニアを引き抜かれるリスクがある
- 競合他社との案件奪い合いにより、理想の企業とマッチするには時間がかかることがある
- エンジニアは基本クライアント先へ常駐しているため、業務内容や勤務形態の管理が難しい
SESは「やめておけ」なのか?
- 結論:出向先の会社による
- 企業メリット同様、エンジニア個人にとってもメリットはあるが、マイナスなイメージも多い
- なぜやめておけと言われるのかは次のとおり
「やめておけ」の理由
- プロジェクトの終了や運用フェーズへの突入とともに契約が終了することも多く、勤務形態や業務が安定しない
- 企業によっては一人での常駐となるため、クライアント先で社員とのコミュニケーションを取りづらく感じたり、フォロー体制が整っていなかったりする
- 下流工程や単調な作業に回されることもありキャリアアップ・スキルアップにつながらないこともある
経験談
- 自社がSESを専門とした会社かどうか
- SES専門会社に勤めていた際は「顧客重視」を徹底していた。そのため、健康診断は土曜日に実施、社内連絡は社員向けWEBサイトを通しての周知、情報共有のため月1で帰社、などといったように基本的にはクライアント先の業務に100%集中できる体制となっていた。その分、帰社日は定時後まで居残っていたり土日を犠牲にすることもあった
- 部署に所属するタイプのSESの場合、日中の業務時間中に社内イベントや会議が開催されるため、参加が難しい。また、会社の方針や企業間の取り決めが明確でないケースも多く、業務調整を自分自身で行う必要があり、負担が大きい場合もある
- 案件紹介専門の仲介業者を挟む場合が多いためより正確にスキルマッチした案件と出会いやすい
- 帰属意識について
クライアント先の社員との交流がメインとなるため薄まるのは本当、かも - 業務について
- 似たような業種・業務内容でも会社が違えば使用しているツール、プロジェクトルール、雰囲気、体質、考え方が全く異なるため得られるものはたくさんある
- 長期にわたって一つのプロジェクトに居続けるのは自社にいてもクライアント先にいても変化がないため期間を決めて異動した方がスキルアップにつながりやすい
少しでも不安をなくし長く続けるために出来ること
自分の経歴を見直す
- まずは自分が過去に少しでも経験した業務内容を詳しく書き出す
- 長きにわたって経験したこと、一番詳しく知っていること
- 使用言語、使用ツール、環境構築、PCの種別
- エラー解析、お問い合わせ対応、スケジュール調整、仕様書作成、ヒアリング
- 立ち上げ〜リリース、サービス終了、運用・保守、大規模改修
- 書き出したものの中から自分が得意とするもの、やっていて苦ではなかったことを見つけ出す
- エンジニアの種類
- ブリッジSE: 外国人エンジニアと日本チームとの間に入り翻訳などを行いながらコミュニケーションサポートを行う
- アプリケーションエンジニア: スマートフォン向けアプリ開発
- 組込みエンジニア: 家電などに搭載されたIoTの制御・開発などを行う
- データベースエンジニア: データベース設計やサーバの最適化などを行う
- サーバーエンジニア: Webやアプリを動かした際の裏側の処理開発や設計などを行う
- Web(フロント)エンジニア: ECサイトやWebサイトなどのUI開発を行う
- など、様々な種類があるが案件の面接時は「〇〇エンジニアとしてXXをメインで行なっているが△△の経験もある」とアピールした方がいい
- エンジニアの種類
案件の内容
- やりたいこと、やりたくないことをハッキリ決める
- やりたくないこと、行きたくない業界、活かしたいスキルなどをあらかじめ決めておくことでギャップを抑えることができる
面接対策
- 就活時同様、自己紹介や最後の質問など必ず聞かれることは予め定型文を作っておく
- リモート面接であればカンペを作っておく(Googleスプレッドシートがお勧め)
- 出向後のイメージギャップを少しでもなくすため、「具体的にどんな業務を行なっているのか」「残業はどれくらい発生するのか」「コミュニケーションはどのようにとっているのか」など自分が特に気になることや知っておきたいことは正直に質問する
- 正直気乗りしない案件でも面接だけ受けてみるのもアリ。業界のトレンドや他社の業務内容を知ることができ、判断基準の一つにすることができる
- クライアント先の会社がSES社員をどれくらいとっているのか?ーSES慣れしている場合はフォロー体制が整っていることが多い
最後に
- SESの最大のメリットは「自社に正社員として所属しながら転職が経験できる」こと
- 業務への責任があるのは大前提だが自分のやりたいことや興味のある業務につける可能性が高い