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長野高専Advent Calendar 2023

Day 4

GitHub Actionsをどこでも!self-hosted runnersがアツかった

Last updated at Posted at 2023-12-03

はじめに

こちらは長野高専 Advent Calendar 2023 4日目の記事です!
@shun-shobon さんが開催するNNCTアドカレもこれで3回目の参加ですね〜。現在後続の主催者を探しているみたいなので、来年度以降も在籍予定の方はぜひ!

自己紹介

卒業してしまった身なので書いておきます!
18sで昨年電子情報工学科を卒業したBony_Chopsと申します!現在は大学に3年次編入して、各所でインターン等々をやっています。

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同日付で別のアドカレ記事を書いているので、ぜひそちらもご覧ください!以下の記事ではこの記事の内容を実際に使っています。

前置き

突然ですが皆さんはGitHub Actionsを使っていますか? GitHubに高度にインテグレートされたActionsは2018年にリリース1されて以来、その手軽さから様々なCI/CDに取り込まれていきました。
そんなActionsですが、実は持ち前の環境でも実行できることをご存知でしたか?「あーはいはい、actのことでしょ?」と思ったそこのあなた、実はGitHubが公式に提供する仕組みがあります!それが、self-hosted runnersです。

actself-hosted runnersは似ていますが、両者趣旨が異なるものです。

  • act: ローカルでActionsをテストする
  • self-hosted runners: GitHubで実行されるActionsの環境の一つとして任意の環境を使えるようにしたもの

self-hosted runners

前述しましたが、self-hosted runnersはGitHubで実行されるActionsの環境の一つとして任意の環境を使えるようにしたものです。つまり...

image.png

一見普通のGitHub Actionsに見えると思いますが、

image.png

これ全部自前環境で動かしました

メリット

自前で発動させられるActionsには、次のようなメリットがあります。

  • 自前IPでリクエストを飛ばせる
    • ワークフローによっては外部にアクセス/リクエストを通したい、けどgithub.comから出るリクエストだとアクセスできない...みたいなケースがあると思います。self-hostedを使えば、そういった制限を回避できます。
  • ケースによっては格段にフローを早くできる
    • 大きいモデル等を使ってビルドしている、みたいなケースのとき、それを落とすのにすごい時間がかかることがあると思います。self-hostedはインストールされた環境でそのまま動くため、環境に予めモデルを置いておけば、モデルをダウンロードする時間をスキップできます
  • レートリミットを回避できる
    • フローがどれほど時間がかるものであっても、持ち前の環境の電気代やらを負担すれば良いだけなので、気兼ねなく重めのフローを組めます
  • ポート開放不要
    • 後述するセットアップ方法を見ればわかるとおり、設定がめちゃくちゃ楽ですポート開放が不要なので、自分みたいに集合住宅に住んでいる民でも使うことができます(とても嬉しい)。

セットアップ

「セットアップ、大変なんでしょ」というそこのあなた!設定はめちゃくちゃ楽です。

後述しますが、self-hostedはDocker環境ではないので、フローを試す際は気をつけてください。実行するコマンドは実行環境に直接影響します2
不安な方は後述のDocker化をお試しください。

リポジトリのSettings -> Actions -> Runnersに移動します

image.png

使いたいOSとアーキテクチャを選択します。もちろんM1(macOS arm64)やラズパイ4-(Linux arm64)にも対応してますし、Linux armに対応しているのでラズパイZeroや3などでも(おそらく)実行できます。
Windowsを選べるのも、人によってはかなりありがたいんじゃないでしょうか。
image.png

あとは表示されているコマンド郡を実行すればOKです。登録用のTOKENも含まれているので、実行するだけで勝手にアカウントにひも付きます。
image.png

最後に、使いたいWorkflowのruns-onを書き換えれば完了です。

  jobs:
    node-build-and-deploy:
-     runs-on: ubuntu-latest
+     runs-on: self-hosted

Docker化3

前述した通り、self-hosted runnersはデフォルトだと環境でそのままコマンドを実行します。それだと困るという人もいると思うので、Docker化していきます。

以下はLinux arm64での例です。それ以外の人は #セットアップ で提示されるコマンド郡を参考に直してください^^;

Docker環境でのLinux arm64ですので、アーキテクチャが同じ人(ラズパイ4-, Apple Siliconなど)はそのまま使えます。

Dockerfile
FROM ubuntu:22.04

RUN apt-get update && \
    apt-get install \
    curl \
    expect \
    jq \
    ssh \
    rsync \
    gettext-base \
    -y

# Linux arm64向け、それ以外の人は #セットアップ で提示されるコマンド郡を参考に直してください^^;
RUN mkdir actions-runner && cd actions-runner && \
    curl -o actions-runner-linux-arm64-2.311.0.tar.gz -L \
    https://github.com/actions/runner/releases/download/v2.311.0/actions-runner-linux-arm64-2.311.0.tar.gz && \
    echo "5d13b77e0aa5306b6c03e234ad1da4d9c6aa7831d26fd7e37a3656e77153611e  actions-runner-linux-arm64-2.311.0.tar.gz" | sha256sum -c - && \
    tar xzf ./actions-runner-linux-arm64-2.311.0.tar.gz && \
    ./bin/installdependencies.sh

COPY exec-runner.sh /actions-runner/exec-runner.sh
RUN chmod +x /actions-runner/exec-runner.sh
WORKDIR /actions-runner

CMD ["/actions-runner/exec-runner.sh"]

デフォルトでは1フローを実行したらコンテナを停止/削除する設定になっているため、不要であればexec-runner.sh内の--ephemeralを削除してください

exec-runner.sh
#!/bin/bash

# repo scopeのあるアクセストークン
if [ -z "${GITHUB_ACCESS_TOKEN}" ]; then
  echo "GITHUB_ACCESS_TOKEN must be set" 1>&2
  exit 1
fi

if [ -z "${GITHUB_API_DOMAIN}" ]; then
  echo "GITHUB_API_DOMAIN must be set" 1>&2
  exit 1
fi

if [ -z "${GITHUB_DOMAIN}" ]; then
  echo "GITHUB_DOMAIN must be set" 1>&2
  exit 1
fi

if [ -z "${GITHUB_REPOSITORY_NAME}" ]; then
  echo "GITHUB_REPOSITORY_NAME must be set" 1>&2
  exit 1
fi

if [ -z "${GITHUB_REPOSITORY_OWNER}" ]; then
  echo "GITHUB_REPOSITORY_OWNER must be set" 1>&2
  exit 1
fi

# ランナー設定用トークンを取得する
export GITHUB_RUNNER_REGISTRATION_TOKEN=$(curl \
    -X POST \
    -H "Accept: application/vnd.github+json" \
    -H "Authorization: Bearer $GITHUB_ACCESS_TOKEN" \
    -H "X-GitHub-Api-Version: 2022-11-28" \
    https://$GITHUB_API_DOMAIN/repos/$GITHUB_REPOSITORY_OWNER/$GITHUB_REPOSITORY_NAME/actions/runners/registration-token \
    | jq .token | sed -e 's/"//g')

export RUNNER_ALLOW_RUNASROOT=1
runnerName=`hostname`

# config.shを実行する
# 不要であれば--ephemeralを消してください
expect -c "
set timeout 10
log_user 0
spawn ./config.sh --url https://${GITHUB_DOMAIN}/${GITHUB_REPOSITORY_OWNER}/${GITHUB_REPOSITORY_NAME} --token ${GITHUB_RUNNER_REGISTRATION_TOKEN} --ephemeral
log_user 1
expect  -re \"Enter the name of the runner group to add this runner to:.*\"
send \"\n\"
expect  -re \"Enter the name of runner:.*\"
send \"${runnerName}\n\"
expect  -re \"Enter any additional labels.*\"
send \"\n\"
expect  -re \"Enter name of work folder:.*\"
send \"\n\"
expect \"#\"
exit 0
"

./run.sh

GITHUB_ACCESS_TOKENは、Settings -> Developer Settings -> Personal Access Tokens -> Fine-granted TokensからRepository permissions
AdministrationActionsを付加したTokenを生成して適用してください

.env
GITHUB_ACCESS_TOKEN=(token)
GITHUB_REPOSITORY_OWNER=(repository owner name)
GITHUB_REPOSITORY_NAME=(repository name)
GITHUB_DOMAIN=github.com
GITHUB_API_DOMAIN=api.github.com
# ビルド
docker build -t self-hosted-runner .
# 起動
docker run --rm -it --env-file=./.env self-hosted-runner

家のRaspberry Piで実行

家に転がっていたRaspberry Pi 3, 4と、ブラックフライデーで分裂させた4で起動させてみました...と言いたいのですが、設定が間に合わず現状3のみで実行しています^^; (遅い^^;)

↑ここで実際に使っています。

結論4

今年7月にActions runner controller(runners k8s管理)がGAになった5そうなので近いうちにそっちも試したいな〜
みんなもself-hosted runnersを使ってCI/CDの可能性を広げよう。

  1. https://github.blog/2018-10-16-future-of-software/

  2. 自分はこれを知らずに実行し、(WorkflowにSSHの設定を弄るものが含まれていたため)~/.ssh/configが吹き飛んで絶望しました

  3. https://note.com/shift_tech/n/n199fd81ce315

  4. 自分の記事は毎回締まりが悪いなと感じていましたが、毎回結論がないなということに気づいたので、若干適当ですが書くようにしました。

  5. https://github.blog/changelog/2023-06-30-github-actions-actions-runner-general-availability/

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