背景:ボタン電池でESP32を動かしたい理由
 Raspberry PiやArduino、ESP32を使ったプロトタイピングの場合、
  ・電源ケーブルが必要
  ・設置時の配線の取り回しの工夫が必要
  ・バッテリーのサイズが大きくなる
 上記が原因で、機能・見た目の両方がスマートな実験が行えない場合がある。
  ・微妙な隙間に設置したい
  ・人/動物が持つor取り付ける上で重さも十分軽い方が良い
  ・ハードウェア(回路全体)を小型化したい
 
 上記のような条件・要望の時、ボタン電池でESP32を動かす手段があると、
 開発の自由度がグンと上がりそうだったので実施いたしました。
回路図
 主に3つのパートに分けて作図しております。
 以下に各部の説明をそれぞれ簡単に記載します。
 ※代替パーツや実現法を本記事の末尾に記載しております。
  ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。。

Coincell Battery Unit
 コイン電池はLIR2032の充電可能な電池を使用。
 ※画像クリックでリンク先が新規ウィンドウで開きます。
 コイン電池の電圧(充電時4.2V)を、ESP32用(3.3V)に変換する
 レギュレーターHT7333(表面実装用)
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 コンデンサは電圧の規格が5V(≒3.3V×1.5倍)で3Fを活用
 リセットICを使用しないとき、容量は1Fでも安定動作した。
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Reset Unit
  電源電圧の監視とリセットによる保護にはPST9330を使用。
 コイン電池の電圧が、使用に応じて降下し、
 電池及びレギュレータからの出力電圧が3.0V以下になったとき、
 リセットIC(PST9330)からESP32のリセットピンにLOWを入れ続け、
 微妙な電圧の領域で何度も再起動をしESP32が壊れることを防ぐ。
ESP32 Main Unit
 傾きスイッチを使って、自宅郵便ポストのフタが開けられたら、
 ESP32の省電力モードである、Deep Sleepモードから起動して
 Gmailに郵便物投函メールを送信する内容をArduino IDEで実装した。
 ESP32はチップを購入し、KiCadを使って自作したPCBボードに表面実装した。
 (※詳細は以下を参照)
実際に作った物の外観
 実際に作った物の外観は以下の写真の通りです。
 (KiCadを用いて自作した回路基板の裏面にボタン電池を実装しています。)

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 ・KiCadを使った電子回路基板(PCBボード)の作成方法
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その他補足
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 ご意見ご要望、「こういうの作って!」等ございましたら、ご連絡ください!
YouTube 動画(Udemy講座での実施内容の概要を動画でご覧いただけます。)
 ●コイン電池の充電器
  ※画像クリックでリンク先が新規ウィンドウで開きます。
 ●コイン電池の電圧(充電時4.2V)を、ESP32用(3.3V)に変換する
  レギュレーターHT7333
  ※表面実装せず、はんだ付けやブレッドボードの場合用
 ●コンデンサ規格電圧3.0V, 7.0F (要2個)
  コンデンサは直列に接続すると容量は減る。
  (同じコンデンサを2つ直列に接続すると、容量は1/2に)
  ただし、直列の場合、1つ1つのコンデンサにかかる電圧は小さくなる。
  レギュレーターの出力電圧3.3Vに対して安全に利用できるように、
  同じコンデンサを2つ直列に接続し実現する方法も考えられる。
  ※自宅にある規格電圧3.0V,容量3.3Fのコンデンサ1つでも動作したが、
   安全上非推奨。(製造側にも安全率があるとの事だが、、、)