開発業務に求められるOutputを説明するためのTips
前提
- フェルミ推定とは、実際に調査することが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することである
- 1. 仮定すること
- 2. 分解すること
- 3. 再構築すること
- 4. 計算すること
- --以下実業務--
- 5. 変化しうる要因とへんかしない要因に分ける
- 6. 開発業務でどの要因がどのように変化するか
- 7. その変化に対して工数を投下することが妥当か
- 8. 他のApproachはないか
例
- 部門Aでは今までMailベースで確認していた依頼内容を開発業務を行うことで自動化することを検討している。
-
1. 仮定すること
部門Aは10人、依頼数は10件/日、確認作業は10分/件と仮定する。
2. 分解すること
業務工数(分/月) = {人数(人)×平均作業時間(分/件)×一人あたりの平均作業件数(件/人)}/{1/30(月/日)}
※分解した要素は算出しやすいものになっているか?
3. 再構築すること
人数(人)×平均作業時間(分/件)×一人あたりの平均作業件数(件/人) = 業務工数(分/月)
※単位は合っているか?
4. 計算すること
業務工数(分/月)= {10(人)×10(分/件)×10(件/人)}/{1/30(月/日)}
= 30000分/月
= 500時間/月
ただし、1ヶ月は確かに29~31日なのだが、稼働日数で言うと休日を勘案しなければいけない。
20日/月くらいが相場である。(有休消化など含めればもっと少ない。)
以下参考
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73022000&dataType=0&pageNo=1
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/faq/faq_kijyunhou.html修正: 業務工数(分/月)
= {10(人)×10(分/件)×10(件/人)}/{1/20(月/日)}
= 20000分/月
= 333.33...時間/月
5. 変化しうる要因とへんかしない要因に分ける
- 今回は下記の要因について考える
- A) 人数(人)
組織の人数を増やすためには人事と部長レベルの承認が必要である可能性が高い
エンジニアが人数を増やすことは独力では不可能
- B) 平均作業時間(分/件)
作業内容とWorkflowが決まっているのであれば自動化が可能
慣れ不慣れなど、経験による差がある可能性がある
エンジニアが開発を行うことで短縮可能/p>
- C) 一人あたりの平均作業件数(件/人)
RPAなどの自動化Systemを導入すれば一人あたりの処理件数を低減できる
エンジニアが開発を行うことで短縮可能
6. 開発業務でどの要因がどのように変化するか
- 今回は下記の要因について考える
- A) 人数(人)
変化なし: 10(人) -> 10(人)
- B) 平均作業時間(分/件)
開発効果: 10(分/件) -> 1(分/件)
- C) 一人あたりの平均作業件数(件/人)
開発効果: 10(件/人) -> 5(件/人)
- B) 平均作業時間(分/件)
7. その変化に対して工数を投下することが妥当か
- 今回は下記の要因について考える
現状: 333.33...(時間/月)
開発後(予測): 15(時間/月)
これにより95%以上の業務効率化になる
8. 他のApproachはないか
- 下記の要因について考える
- A) 人数(人)
他部門との提携など
- B) 平均作業時間(分/件)
ナレッジ化や教育機会の拡充など
- C) 一人あたりの平均作業件数(件/人)
能力や処理件数による重み付けで自動割り振りなど
- B) 平均作業時間(分/件)
簡単ですが、上記のように数字を出して説明できると上司や同僚から喜ばれやすいです。
一つのテクニックとしてぜひご活用してみてください。
参考文献