はじめに
Civic Tech Advent Calendar 2017 のための記事です。
普段は、Code for Nanto で主に活動を行なっています。
この記事では、2017年に Code for Nanto で開催したイベントで学んだいくつかキーワードについて紹介を行います。
Code for Nanto について
Code for Nantoは2014年に設立した富山県南砺市を拠点に活動しているCode for 団体です。
過去にはセミナーやハンズオン、ハッカソンなどのイベントを開催してきました。
Code for Nanto
http://www.code4nanto.org/
今回取り上げるキーワード
- クライシスマッピング
- GTFS
クライシスマッピング
クライシスマッピングについて
クライシスマッピングとは、災害が発生時した際に被災地域の状況をいち早く把握するため、災害発生地域の地図をリアルタイムで作成していくこと
地図をリアルタイムに作成することによって、被災地域の危険箇所を見つけ二次災害を防いだり、ことができる
どうやって現状を可視化するのか?
ドローンによる空撮を行い、地図上にマッピングをしていく
東京都・調布市合同総合防災訓練 の例
https://github.com/dronebird/oam_tokyo20170902chofu01
ドローンで撮影された画像を加工し、地図(Open street map) にマッピングを行う
地図上にマッピングされた航空写真の上にOpenStreet map の機能で情報を記述していく
国内で活動を行なっている団体
NPO法人クライシスマッパーズ・ジャパン
http://crisismappers.jp/
世界各地へのマッピングの協力方法
情報を記述する人手が不足している地域では、オンラインサービスを利用して世界中の人に助けを求めている場合もある
TASKING MANAGER
https://tasks.hotosm.org/
TASKING MANAGER では、今情報を求めている地域も多くあるので、他地域のマッピングに協力することも可能である
GTFS
GTFS について
GTFS(General Transit Feed Specification)とは、公共交通機関(主にバス)の時刻表や経路について示された標準フォーマットのこと
GTFS データの構造
指定の情報を CSV 形式で記述したテキストファイル(.txt)群をまとめたもの
(交通機関事業者情報、路線、停車位置、料金、乗り換え、運行計画など)
詳細は国土交通省のWebページに解説書が掲載されている
公共交通政策:経路検索の充実に向けた取組 - 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000067.html
GTFS のメリット
GTFSデータを乗り換え情報検索アプリケーション作成企業が利用することによって、目的地までの交通手段を検索する際に移動手段の候補として情報を提供することができる
これよって、今までバス会社のWebサイトなどで時刻表を探していた手間が不要になり、移動の利便性が向上する
多言語化対応も可能なため、外国人利用者への移動手段の手助けにもなる
GTFS データの作成方法
- テキストファイルを人力で作成する
- 有志の方が作成したツールを利用
標準的なバス情報フォーマット出力ツール
http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/~nishizawa/gtfs/
データの検証方法
Google が提供する 検証ツール上でデータのチェックを行う
GTFS フィードのテスト
https://developers.google.com/transit/tools?hl=ja#GtfsValidation
データの提供方法
オープンデータとして公開をすることができます
ただし、乗り換えアプリケーション開発企業へ情報提供をする場合、データの信憑性や時刻表の更新などを考慮し、特定の条件を満たした法人や、行政からの提供のみ受け付けている場合がある