はじめに
biogemeを使い始めるまでの個人メモ.あまり日本語の情報,またbisonbiogemeの情報はないので記しておくことにした.
はっきり言って素人なので間違いに注意.
Biogemeとは
biogemeは離散選択モデルの最尤推定のためのソフトウェア.無料で利用可能.
pythonのパッケージとしても提供されているが,今回はGUIのBisonBiogemeを利用する.
導入
公式webサイトから入手可能.bisonbiogemeはArchivesにある.
最新版は不安定との噂(環境の問題かも?)で,version2.2を利用.
・ biogeme-2.2.tar.gz
・ biogeme-v22.zip
をダウンロード,解凍する.
以降,使用手順を記載するが,HPにあったdocumentにも使い方が解説されているので参照のこと.
サンプルデータ
ここにサンプルデータがアップされている.今回は上記のdocumentに従ってSwissmetroのデータを利用する.このファイルは.datで,Excel等で開くことができる.
examples
Archivesのversion2.3 examples-v23.zipにはサンプルとなるモデル.mod(インプット)と結果のhtml(アウトプット)がある.
差し当たりの利用には,これを参考にすればよいだろう.
起動と使い方の概要
まずはbiogeme-v22/Biogeme_windows/guibiogeme.exeを起動してみる.
起動画面はこんな感じ.
使い方としては,
- Model spec. fileにモデルとなる.modファイルを選択
- Data fileにデータファイルを選択
- Estimateでパラメータ推定
である.
非常にシンプル.なお,Simulateは推定したモデルを用いて推計するときに使う.
ちなみに,modファイルとdatファイルは同じディレクトリにないとダメっぽい.
Modファイルについて
上記サンプルモデル,01logit.modの中身を概説する.ここにコピペするわけにはいかないので各々で確認すること.
"//"はコメントアウトである.
ModelDescription: アウトプットファイルに記される記述.まあ無くても問題はないだろう.
Choice: 選択モデルなのでCHOICEと入れておく.
beta: 推定するパラメータについて記述する.左から順に,パラメータ名,初期値,下限,上限,パラメータを推定するか固定するかのフラグ.
LaTeX: biogemeでは,アウトプットファイルの中に.texファイルも生成されるのだが,その際に使用されるLATEXの構文.必要がなければ削除可能.
Utilities: 効用関数を記載する.左からID,名称,利用可能性(通常,1なら利用可能,0なら利用不可とする),効用関数の記述.
Expressions: 上記で使用する変数の記述.右辺には,datファイルと同じように記述する.
Exclude: 除外するデータの記述.falseは0でtrueは1(以上)となるから,この例では,PURPOSEが1でも3でもないか,CHOICEが0であるものを示す.
Model: 推定に用いるモデルを記述.今回は多肢選択ロジットモデルであるから,MNLである.他のモデルだったらbinary probitならBP,nested logitならNLなど.
他にもいろいろ組み込めるらしい.詳しくはこちらのdocumentから.
実行
.resはSimulateをする際に使うモデルファイル.
モデルを用いて推計する
次の段階として,ここで得たモデルを使って推計したい,という場合.
上記のパラメータ推定で生成された,推定したパラメータが組み込まれたモデルファイル.resを,.modの拡張子に変え,用いるデータ.datとこのモデルファイルを選択してSimulateすれば.enuファイルとして推計結果が出力される.
おわりに
まあ,英語がわかるなら公式サイトを見ればよいと思いました(小並感)