自己複製
ジョンフォンノイマンの、ノイマンの万能製造機、ノイマンの自己複製機械から始まった。
フォンノイマンの自己複製機械
複製機械はメモリテープに保存されたプログラムを持ち、マニピュレーター(複製機械)を使って、海から部品を取り出してそれらを使って、自分の複製を組み立て、メモリテープの内容を空の複製にコピーするように指示する。この複製機械は、4つの理論素子と構造骨格と可動性を提供するための4つの機械素子という部品で構成するようなもの。
シミュレーションソフト「Golly」
Gollyは自己複製オートマトンをシミュレートするためのソフトウェアである。
URLからダウンロードできる
利用方法は別記事参照のこと。(めんどくさくて書かないかもしれない)
利用方法は以下の記事参照のこと。
Gollyによる自己複製オートマトンのシミュレート
これはノイマンの自己複製オートマトンである。
実行すると、画像のように少しづつ自己複製を行う。
おそらく、先ほどの4つの論理素子は
- Decoder 命令処理装置
- RTCO システムの制御を行う、おもにクロック制御
- Input システムにデータおよびコマンドを送信する
- Pulser パルス信号を生成する、イベントトリガーなどを行う
4つの機械素子は
- E-Arm 物理的動作を行うEは移動を制御
- C-Arm 物理的動作を行うCは組み立てを制御
- SG シグナル生成、クロックの生成場所
- Counter システムのイベントを集計する
であると考えられる。残念ながら、これは私の考えであり間違っている可能性が高い。
ノイマンの自己複製オートマトンがもう一つのオートマトンを作るための世代数は、
$6.34 \times 10^{10}$回の世代が必要である。
そのため、研究者はできるだけ少ないセルで単純なルールで動く自己複製オートマトンを考案した。それはラントンの自己複製オートマトンと呼ばれるものである。
ラントンの自己複製オートマトン
ラントンの自己複製オートマトンは、ノイマンの万能製造機の基本条件をあきらめ、86個のセルからなる7状態の限定されたオートマトンである。
状態は以下のようなものである。
-
空の状態: セルが何も含んでいない状態。オートマトンの初期状態や空のスペースを表す。
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核: ループの中心部分を構成するセル。自己複製ループの主要構造を形成する。
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シース: 核を囲むセル。ループの外殻を構成し、核を保護する。
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信号: セル内での情報伝達を担う状態。信号はループの成長や複製プロセスを制御する。
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信号の開始: 信号が始まる位置を示す状態。この状態から信号が発生し、ループ全体に伝播する。
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信号の終端: 信号が終わる位置を示す状態。信号の伝播が終わり、次のプロセスに移行する準備が整う。
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信号の中継: 信号が他のセルに中継される状態。信号がループ内を正しく伝播するために重要な役割を果たす。
これらが7状態である。
以下はラントンの自己複製オートマトンをGollyで実行した様子である。
ラントンの自己複製オートマトンの問題
ラントンの自己複製オートマトンでは、自分と同じもののみしか生成しない。そのため、Lifeよりも鉱物などの結晶の生成に近い。
ラントンの自己複製オートマトンの進化
SDRSループ
現在、早稲田大学商学部に所属されている佐山弘樹教授によって提案されたオートマトンである。ラントンの自己複製オートマトンには、ループ構造分解の状態がないため、世代交代が存在していなかった。しかしSDRSループにはライフサイクルが追加され、オートマトンが世代交代と成長を行うようになっている。
Evoloop
こちらも、佐山教授の研究によって作成されたオートマトンである。Evoloopの特徴は、SDRSループの拡張であり、隣接するループとの相互作用によって進化が可能となっている。また、コロニー同士の空間をめぐる競争であることがわかっている。
Sexyloop
sexyloopはEvoloopに性別の概念が加わり、種の進化における多様性が高まる。