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国土交通省の"PLATEAU"ってどんなもの

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PLATEAUってなんだ

PLATEAU_01.png

PLATEAU(プラトー)とは、国土交通省が作成しているオープン化された日本各地の3D都市モデルの事で、主要都市の取り込みに関しては、2023年現在ほぼ完了している。
3D空間について某大手のMapレベルかと思いきや、私が想像しているより高い次元のデジタルツインになっているので、今回はこのプロジェクトについて調べてみた。

どれほどのクオリティなのか

PLATEAU_02.png

PLATEAUは後述する"国際基準"に準拠し、標準データモデルを策定、品質やルールなどを統一している。
現在の基準がLOD(Level of Detail)1〜4まで定められており、数字が大きくなるにつれ細部まで作り込まれている(多くの情報が入っている)状態を指す。LOD2からは、なんと屋根や壁といった情報を3Dに持たせている。いわゆるセマンティックなデータだ。LOD3では開口部も定義され、これにより避難経路のシミュレーション等に利用する事が出来る。
またインプットになっている資料が自治体などが使用する「地図」であるため、位置関係の制度がとても高いものになっているそうだ。

参考 国土交通省:3D都市モデルの特徴と活用法

オープン化に向けて

国際機関Open Geospatial Consortium (OGC) が定める国際基準のCityGML(3.0)を採用しており、多くの人にとって扱い易いデータとなっている。OBJやJSON、FBXなどへの変換ツールも多数開発されているため、様々な環境での実装も可能となっている。それ故に、既にPLATEAUを使用した様々なシステムが開発されており、2021年にはPLATEAUの実装を競う、ハッカソンまで開催され盛り上がりを見せている。

参考 国土交通省:ハッカソン部門の記録

活用事例

PLATEAU_03.png

という訳で私も早速、実際にPLATEAUを使用した、実際の街の細部まで3D空間で楽しめるという『PLATEAU VIEW』というWebアプリを見つけたので使用してみた。触ってみると自分で指定した場所の、指定したモノを表示させるという、慣れない操作があったり、ポリゴンにテクスチャを貼って地図を表示させると動作が重く、快適とは言えない。今後情報を更に増加させ、詳細化も進める想定の中、アプリケーションがどんな動きが出来るのかは、不安と期待がある。
そんな中私の琴線に触れる部分もあった。それは防災の観点で痒い所に手が届いているところだ。具体的には浸水の可能性がある場所にランク付けし色で塗り分けたり、避難場所(キャプチャの緑のピン)を分かり易くプロット出来る点など、防災が趣味の私には非常に良い機能だと思った。また建物情報という項目には”建物利用現況_耐火構造種別”なんてものも出てきて、オブジェクトが持っている情報の多さに驚いた。

最後に

今後更にブラッシュアップしていけば、VPS(Visual Positioning Service)も可能となり、実際に取得した映像と、PLATEAU上でレンダリングした仮想空間の画像を比較し位置を割り出す事も可能だという。これが出来る様になれば、自動運転やドローン、ARなどの活用の幅も広がっていく事だろう。
また大規模な自然災害が頻発するこの日本で、PLATEAUに建物や居住者の情報を連携させ、被害確認や復旧の手助けが可能になるなど、高度な地理情報システムは最早必要不可欠と言えるだろう。

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