サーバーの準備
サーバーについて
VHIはRHEL9をベースにして作られているため、RHEL9の認定ハードウェアで動作します。以下のリンクから利用されているサーバーかコンポーネントが認定されているかをご確認ください。
注:Red Hatが認定していないハードウェアコンポーネントが多数存在するため、必ず確認してからインストールしてください。RedHatに認定されていないサーバーでも動作するかもしれませんが、弊社から直接サポートできないため、ご了承ください。
均一なハードウェア
また、できるだけ、均一なハードウェア(Homogenous hardware)を利用することを推奨しています。もちろん異質なハードウェアも利用することができます。これについて、また詳しく説明します。
ブレードサーバーの利用
ブレードサーバーの多くはハードディスク2つしか持っていないため、2つのディスクをRAID1で構成したら、ストレージ用のディスクがなくなるため、要注意です。詳細はこちらをご参照ください
それ以外の注意点
- デスクトップ向けハードウェアの禁止
- メインボードやストレージデバイスなど、デスクトップ向けのハードウェアは24時間365日の運用には適していないため、使用を避けること
- 古いハードウェアの禁止
- 老朽化または再利用されたコンポーネントの使用は避ける
- 信頼性の低下やサポート負担の増加につながる
- 極端に古いハードウェアでは適切な性能が発揮できず、商業的にも販売が難しくなる
- 冗長電源、ホットプラグ対応
サーバー台数について
運用環境別の推奨構成
環境 | 推奨台数 | 最小台数 | 機能制限など |
---|---|---|---|
本番環境 | 5台以上。上限はないが、最大120台で1つのクラスター事績がある | 3台 | 3台を管理ノードとして予約、フル機能が利用可能 |
検証環境 | 3台以上 | 1台、2台 | 3台以上であれば、フル機能が利用可能。1台、2台の場合冗長性がない |
サーバースペック要件
CPU
最小: 16コア
推奨: 32コア以上
詳細要件
- 64bit x86CPUが利用可能。現状IntelおよびAMDのみ対応。
- ARMプロセッサーはサポートされない
- 同じ世代のCPUを推奨しているが、違う世代やメーカーのCPUも混合利用可能
- 仮想化機能:
ベアメタルのBIOSで仮想化フラグを有効化
(設定方法はハードウェアベンダーによるが、BIOSで有効にする必要あり)
RAM(メモリー)
最小: 32GB
推奨: 64GB以上
詳細要件
- エンタープライズ用 ECC
ストレージ
最小: 2つディスク
1 ディスク: システム+ メタデータ, 100+ GB SATA HDD
1 ディスク: ストレージ, SATA HDD
推奨: システム+ メタデータディスク: 100GB以上のSSD。RAID-1(ハードウェア/ソフトウェア)推奨
詳細要件
- ストレージコントローラー(vStorage用)は、JBOD(パススルー)対応、RAIDなしで直接アクセス可能
- DWPD ≧ 1(0.8DWPDは許容範囲、0.5DWPD以下はNG)
- コンシューマー向けSSD(DWPD ≦ 0.5)は性能低下のため使用不可
- HDD主体の構成は推奨されない
- SSDキャッシュ用は10DWPD以上が必要
NIC
最小:
- 10 GbE 内部ストレージ利用
- 1 GbE それ以外のトラフィック利用
推奨: - 最低4×10Gbpsポート
- 高速NICならポート統合可(例: 2×10Gbps(外部トラフィック)、2×25Gbps(ストレージ))
- 10Gbps NICはNVMe環境ではボトルネックになる可能性あり
- 40Gbps以上ならシングルNIC(デュアルポート)も可
詳細要件 - 避けるべきNIC
Broadcomのbnx2xドライバーが必要な旧型NIC - Mellanox/AMDの組み合わせ(特にCX3、CX4) - クラスタの用途に適したNICを用意(RDMAを使用する場合は必ずハードウェア互換性を確認)
RDMAを使用しない場合でも、NICの互換性を事前に確認
ネットワーク要件
Flat LANとVLANどちらも利用可能です。
VLAN
- 設計フェーズで定義されたすべてのVLANがスイッチで設定・動作確認済みであること
- VLANポートの識別:
- VLANを適用するポートを把握し、検証する
スイッチの要件 - 802.3adプロトコル(LACP)対応
- ジャンボフレーム(MTU 9000)対応
- すべてのポートがL2ネットワーク層で相互に通信可能であること
その他
リモートからインストールする場合、IPMI経由でサーバーのコンソールへリモートアクセス可能であること
(iLO、iDRAC、Ciscoなど対応)
ISOメディアの準備
ISOインストーラーのダウンロード
VHIのインストーラーはパートナー会社経由して提供しています。詳しくはそちらに問い合わせください
ISOをUSBに焼く
Linux上でディストリビューションイメージをUSBドライブにコピーするには
次のように、ddユーティリティを使用します。
dd if=image.iso of=/dev/sdb
イメージを転送するドライブを指定するときは必ず正しいドライブを指定してください。
Windows上でディストリビューションイメージをUSBドライブにコピーするには
- https://rufus.ie/ にアクセスして、ポータブルバージョンをダウンロードします。
- Rufusを起動します。
- [ドライブのプロパティ] セクションで、[デバイス] ドロップダウンメニューからフラッシュドライブを選択し、[選択] をクリックします。次に、ローカルのマシンからディストリビューションイメージを選択します。必要に応じて、その他のオプションも変更することができます。
- [開始] をクリックします。
- ポップアップウィンドウで、[DDイメージモードに書き込む] を選択して [OK] をクリックします。
かならず「ddモード」を選択してください
インストール
インストールと設定の詳細ガイドはまた記事として公開します。一旦下記の公式な資料をご参考にしていただければ幸いです。
まず、簡易ガイドからスタートするのをお勧めしています。
では、また次回をお楽しみください