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Azure使う?使わない? ~Azureサポート編~

Last updated at Posted at 2025-05-09

Qiita利用規約およびコミュニティガイドラインを遵守するために一部の表現を修正いたしました。

一般的にサービスの良い面は語られがちですが、残念な面について語られることは少ないですよね。
そこで本記事ではAzureサポートの残念な点をあえて挙げることで、Azureの利用を検討している方々にとっての判断材料となることを目的としています。

Azureのサポートプラン

Azureサポートには主に以下4種類のサポートプランがあります。
本記事や他の情報も踏まえた上で読者の皆さんがAzureを使用するという結論に至った場合、サポートプランは Developerプラン を推奨します。
Developerプランでは事足りず上位のプランで要求を満たせるユースケースというのは非常に限られていると感じます。
この記事を読んでいただければ理解いただけると思います。

重大度はユーザ側が問い合わせ時に選択します。
事業へ大きく影響する問題は重大度A、事業へそれなりに影響する問題は重大度B、事業への影響が小さい問題は重大度Cを選択といった具合です。

プラン Basic Developer Standard Professional Direct
月額料金 無料 $29 $100 $1000
各種ツール
(ドキュメント / トラブルシューティング / コミュニティ)
問い合わせ ×
対応時間 - 平日9:00-17:30 ・平日9:00-17:30
・24時間365日 (重大度A)
・平日9:00-17:30
・24時間365日 (重大度A)
応答時間 - ・重大度C: 8営業時間以内
・重大度B: 不可
・重大度A: 不可
・重大度C: 8営業時間以内
・重大度B: 4営業時間以内
・重大度A: 1営業時間以内
・重大度C: 4営業時間以内
・重大度B: 2営業時間以内
・重大度A: 1営業時間以内
備考 請求関連などの問い合わせだけは可能。
サービスのトラブルなどは不可。
24時間365日対応の場合、ユーザ側も24時間365日の待機が必要。 24時間365日対応の場合、ユーザ側も24時間365日の待機が必要。

上記4種類以外にユニファイドサポートというものもあるのですが、これはAzureだけでなくMicrosoft 365やその他のMicrosoftソフトウェアも含めたサポートプランなので本記事では省略します。

Azureサポートプランの概要はこの辺にしてAzureサポートの残念な点を以下挙げていきます。

問い合わせ画面が迷宮

いわゆるダークパターンというやつでしょうか?
問い合わせを送信するためには画面遷移の中で非常にわかりにくい導線を選択して進んでいく必要があります。
慣れていないとFAQ / AI / トラブルシューティング等の画面で行き止まりになります。
どんな手段を使っても問い合わせを減らしたいという尋常ならざる熱意(?)を感じるほどのわかりにkです。

私自身も開発運用している社外向けサービスや社内システムの問い合わせ対応を行っているのでツールや公開情報で自己解決してほしい気持ちはわかりますが、ただもっと良い手段はあるかと思います。

問い合わせ画面の導線のわかりにくさは実際に体験してみないとピンとこないためスクリーンショットは貼りませんが気になる方は是非自分で体験してみてください。

サポートの知識≒ユーザの知識

Azureサポートのメインとなる情報ソースはどうやら我々と同じように公開ドキュメントらしいです。
公開ドキュメントに載っていない情報は適宜技術部門へ問い合わせて我々に回答しています。
また、新機能のリリースなども事前に知らされず我々ユーザと同じように公式発表や公開ドキュメントで知ることになるようです(実際に1週間かそれ以上前にリリースされた新機能を知らない担当者に当たったことがあります)。
つまり技術部門への問い合わせが出来ること以外は我々ユーザと変わらないということですね。

ただ、公開ドキュメントの内容を理解していればその回答にはならないだろう…という誤回答されたことも何度かあるので公開ドキュメントすらも読み込んでいないサポートもいるようです。

手を動かさない

これはAzureサポート全体の方針なんですかね?

障害や不具合の調査を依頼すると、ログなどサポート側が要求する全ての情報を揃えないと絶対に手を動かそうとしません
こちらは障害や不具合が発生しているリソース / 該当の機能 / バージョン / 再現手順 / エラーメッセージといったところまで書いて問い合わせ送信していて、ちょっと動作確認してみると明らかに該当機能が壊れているとわかるような件でも絶対に調査を始めてくれません。

Microsoft側がやることはユーザから送信された情報を見て判断するのみで手を動かすのはあくまでもユーザ側と考えている節を感じます。
明らかにMicrosoft側が原因とわかっている問題でも我々がMicrosoftの代わりに調査している気分になってきます。

応答時間に注意

それぞれのプランで応答時間〇時間以内とありますが、これは問い合わせを送信した後にサポート担当者から来る初回の応答のみです。
例えば応答時間が4時間以内でも2往復目以降のやりとりでは4時間以内に応答が来るわけではありません。

そして、初回の応答に関してもあくまでも 応答 が〇時間以内に来るだけです。
問い合わせの内容に対して調査だったりこちらの情報が足りなければ要求してくるなど何か具体的なアクションを起こしてもらえるわけではありません。

サポート担当者「問い合わせを受け付けました。対応方針を検討の上、対応を進めてまいります。」

上記の返信はAzureサポートを使っている方々にはお馴染みの返信だと思います。
こういった返信メールを手動で送ってくるだけで〇時間以内を達成というわけです。

本対応が遅すぎる

では、上記の初回応答の後にどのくらいのスピード感で対応してもらえるの?というのが気になるところですよね。

優先度Aは使ったことが無いのでわかりません(以前使おうとしたのですが24時間待機の負担と該当サービスは日本語での24時間対応が未対応だったので断念しました)。

ただし、Microsoftの縦割り組織の影響かAzureサポートは権限も情報も与えられていないようなので障害時などは何もできないと思っておいてください。
内部で技術部門へ問い合わせたりMicrosoftが公表している情報をまとめてその内容をユーザへ伝える伝書鳩のようなものと思ってください。
技術部門への問い合わせが挟まると、技術部門はスピード感が非常に遅いので我々に回答が来るまで数日~数週間かかります。

優先度B, CはBの方が若干速いかも?くらいの感覚ですが基本的に違いが無いと思った方がいいです。
回答は早くて数日、遅いとやはり数週間かかります。

しかも上記の待ち時間は我々とサポートのやり取りの中の1回の往復でかかる時間です。
回答内容がイマイチで追加の回答を依頼するとまた上記の時間を待たないといけません。

そういうわけでAzureを使用するという結論に至った場合は最低限サポートに問い合わせできるDeveloperプランで十分です。

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