皆さんこんにちは!食品会社のシステム部門で働いているAzarashiです。
皆さんの会社では在庫管理はうまくいっていますでしょうか?私の会社は食品会社ということもあり、原料や資材を始めとして多種多様な在庫を管理しなければなりません。もちろんそのための社内システムも存在しており、在庫管理にあたっている社員はそのシステムを駆使して日々在庫が不足しないように業務にあたっています。しかし、そうしたシステムを使えない(使うほどでもない)ごく一部の商品や備品の在庫管理はエクセルが使われていたり、単純に気づいたときに発注していたり、と少し管理がおろそかになっているものも存在しています。私の所属するシステムでもマウスやキーボード、LANケーブルの管理をしていますが、気づいたら在庫が無くなっており慌てて発注したということがありました。そこで、ちょっとした在庫管理に利用できるアプリの作成に取り掛かってみました。
出来上がったのはこちらになります。
https://scarce-silver-3595.glideapp.io/
トップ画面で各品目が表示され、タップすることで現在の在庫数がわかります。
また、出庫履歴を入力できるようになっており、出庫の度に現在庫数量が更新されるようになっています。
それでは、作成法をポイントを絞ってご紹介していきます。
使用ツール
Glide:アプリ開発ツールです。データベースをスプレッドシートで簡単に作成・管理できるためプログラミング言語やデータベースに関する専門的な知識がなくても利用することができます。
手順①:Googleスプレッドシートで在庫管理用シートを作成
今回はこのような在庫管理用のスプレッドシートを作成しました。
出庫履歴と入庫履歴は別シート入力できるようにし、在庫状況のシートでSUMIF関数を用いて各品目の在庫を計算するようにしています。
手順②:Glideでアプリ作成
その①:プロジェクトの作成
Glideにログインしたら、まず【New project】を選択します。
次に、【Name your project】の欄に作成するアプリの名称を入力します。
【Choose a Type】は【Glide App】を選択しておきましょう。
次に、手順①で作成したGoogleスプレッドシートと連携するために【Select a source】で【Google Sheets】を選択します。
その②:別々のシートを連携させる
今回作成するアプリでは在庫状況の画面で出庫履歴や入庫履歴の内容を表示・編集したいのでGlideのData Editor画面でColumnを追加し、下記のように設定します。
次にLayout画面でList Relationを選択し、出庫履歴・入庫履歴が表示されるように設定する。
その③:見た目を整える
ここまでの操作で必要な情報は表示されるようになりました。しかし、見た目がまとまっておらず、不要な情報も多いので、体裁を整えていきます。
今回は品目が見やすいように、在庫状況のStyleはTilesを使い、シートに対応して自動的に作られていた出庫履歴・入庫履歴のTABSは非表示にし、ユーザーが迷わないようにしています。
改善点
今回、このアプリを作成後にテスト稼働させ先輩社員に見てもらったところ、機能として在庫状況のアラート機能があった方が良いということと、未来の入庫予定が分かる方が良いとのアドバイスを受けました。この点についても少し調べたところ、Glide機能としてメール送信機能が使えそうだと思いました。しかし、この機能は無料では使えない機能のようで他の方法を模索中です。少し力技ですがRPA用ソフトなどを使用し、スプレッドシートを定期的に監視するというのも手かもしれません。
最後に
今回初めてGlideを使用してみましたが、簡単な操作ですぐにそれらしい見た目のものが作れてしまうことに感動しました。作成物は改善すべき課題もあり、すぐに実用化というレベルには到達していませんが、解決策を練り、実用に耐えるレベルのものが作成できるようにしていきたいものです。