モチベーション
この記事では、Qualtricsを用いてウェブサイトフィードバックを実現したい方へ向けた記事となっています。
業務の中でQualtricsを学習する必要があったものの、なかなか役に立つリソースや事例が見つからず、理解を進めるのに時間がかかりました。今回学習した中で、参考になったコードやQualtricsの設定等を共有しようと思いますので、少しでも参考になれば幸いです
※あくまでも実装する中での、気づきや考えをまとめておりますので、情報が最新でない場合や正しい表現ではない場合もございます。あらかじめご了承いただき、情報等は公開されているドキュメントを必ずご覧ください。
Qualtricsとは (公式)
アンケート分析と作成が可能なオンラインアンケートツール です。
👉 メールでアンケート送信をしたり、ウェブサイトの中で出現させたりすることができます。
👉 アンケート配信→収集→分析までを一気通貫で実施できることが強みです。
Qualtricsを使用する目的例
- 実際の満足度やご意見等を定期的に把握できる仕組みを導入する。
- 1.を実現するために、ユーザーの皆様が負荷なく、手軽にアンケートに回答できる。
実現したいこと
今回の記事では、以下の3つの要件をどのように実現するかについて記述します。
- ユーザーの情報に基づいて配信するか否かを制御できる。
- 任意のタイミングでインターセプト(※アンケートとの違いは後述)を表示する。
- ユーザーのアンケート回答時に”認証”を行う。
##1. どのように配信対象者を制御するのか?
- Qualtricsのウェブサイトフィードバックの設定で
「対象ロジック > XM Directory」
から配信対象のセグメントを指定する。 - コードスニペット読み込み前、もしくは手動でインターセプトの表示を制御する(
QSI.API.load()
)前にQSI.config.externalReference
を設定する。- Qulatricsはload時に、
QSI.config.externalReference
の値をQualtrics側に送信して、配信対象のセグメントに含まれている連絡先の外部データ参照(External data reference)
と一致しているかどうかを判定しています。 - QSIはQualtricsのコードスニペットの読み込みが完了すると、実体を持ったグローバル変数(
window.QSI
)として存在します。
- Qulatricsはload時に、
##2. 配信タイミングをどのように制御するのか?
参考:APIドキュメント
- Qualtricsのウェブサイトフィードバックの設定で
「連絡頻度およびXM Directoryを表示 > インターセプトを表示 > カスタムJavaScriptコードで表示する(手動)」
を選択する。 - Qualtricsのインターセプトの表示を任意のタイミングで実行したい場合は以下のようなコードを準備します。
// sample
window.QSI.API.unload(); // load前にunloadする必要。
window.QSI.API.load(() => window.QSI.API.run()); // 非同期処理のload()にcallback関数を渡す。
##3. アンケートでの、「認証」をどのように行うのか?
前提
認証を行うことで、Qualtricsに登録されている連絡先の情報と紐付いた形で回答結果の分析が可能になります。
方法
- 「
アンケート > アンケートフロー > 認証機能
」より、認証の設定が可能です。 - 認証では「
ExternalDataReference
」か「RecipientEmail
」の埋め込みデータに限って利用が可能です。
認証に使用できるデータはメールか外部データ参照のみです
-
ExternalDataReference
は、ウェブサイトフィードバック側の設定を操作せずとも、QSI.config.externalReference
の値を参照する仕組みになっています。
まとめ 💬
色々とQuatlricsを触る中で気づいたことや、理解したことを記述してきました。まだまだリソースが少ない中ですが、少しずつこうした知見や学びが増えていくことを願っています。
おまけ:Qualtrics内で使用されている用語の解釈🙈
Qualtrics内で使用されている用語についての理解が難しかったので、これまで触ってきた中での、解釈を記載しておきます。
用語 | 意味 |
---|---|
インターセプト | WEBサイトを訪れたユーザーに対して、アンケートを表示する仕組み。クリエイティブとの組み合わせで、どのようなインターセプトを表示させるのかを決定できる。 |
アンケート | 実際にユーザーが回答する質問。設問の設計のほか、認証や設問の分岐などのフロー制御も行える。 |
ディレクトリ | 例えると、アドレス帳みたいなもの。アンケートの配信対象の情報が管理されている。基本的に分ける必要はないが、プロダクトごとに別管理したい場合等は分けるほうが良さそう。 |
セグメンテーション | ディレクトリに存在する動的に抽出された連絡先情報の集合。ウェブサイトフィードバックの配信対象指定に利用できる。 |
リスト | 静的な連絡先情報の集合。メールでの配信や、アンケートの認証ブロックに使用できる。 |
連絡先 | アンケート配信対象者の情報。 |