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通信業界のLTE→5Gの流れを振り返る

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こんにちはAssieです。
仕事柄昔から通信業界動向は見ているのですが、先日ぶらりと通信業界もいろいろあったなーと振り返ってここ10年くらいの4Gからの変遷の流れとかを悶々と考えていたのでメモも兼ねてまとめておきます。
悶々としてるだけで解無いんですけど。。。

さて通信事業者の通信ネットワークビジネスはこの10年どう変わったのか。5個くらいあげてみます。

①ネットワークが多様化して、ネットワーク同士の競争が激化、よりユースケースカスタマイゼーションの時代になった。
LTE開始時はとてもシンプルだったなぁと思います。おうちは光インターネット/WiFi、外は携帯ネットワークでした。その後家に固定回線引かない勢が出てきて携帯が固定網をとって変わる動きが進んで、LPWAも出てきて、今やローカル5Gも出てきてネットワークの選択肢はとても増えました。消費者の動向は個人個人によりパーソナライズさせる動向だと思うのですが、ネットワークもいろんな技術が出てきて競争が激しくなったりそれぞれを進化の先がユースケースごとに出てきたこともあり、ネットワークはユースケースにあわせて選ぶみたいなユースケースカスタマイゼーション?パーソナライゼーション?になってきてより用途が細切れになってきたと思います。

ただ消費者向けのパーソナライゼーションの場合はプラットフォーマーがレコメン技術とかを使って最適解を出すところに力をいれているけど、ネットワークは束ねるエネーブラー的な部分が弱くて個々の事業者・ネットワーク担当者が自分のユースケースを売るところに力をいれているのでよりバラバラ感溢れてます。。売る側がもっと選びやすくする仕組みを作るか、買う側に対してのトレーニングをちゃんとするとかして社会全体として最適なネットワークづくりができたらいいのになと思います。


②5Gは企業ネットワークの時代が「ある意味」正しくなった。
4Gはコンシューマー用途の進化、5Gはエンタプライズの時代というのはある意味正しい気がしています。結局標準を作るタイミングでのユースケース作りはネットワークは使い方の可能性を提示するだけで、キラーアプリはそのタイミングで起こる社会現象から現れるのだと思っています。4Gはそのタイミングでスマホが発表されYoutube/ Netflix等動画アプリが流行ったのでコンシューマー向けの時代になり、5Gはそのタイミングでコロナになったので企業の在宅ワーク加速によるDxが加速してDx時代になってきています。4Gの場合はその時流行ったキラーアプリが4Gの特性とマッチしていたので若干後付けだけどスマホの時代になったけれど、5Gの場合はDxで必要とされたアプリがSaaSだったりHybrid Cloudまわり、自動化/AIまわりであまり5Gだからこそみたいなネットワーク特性とあわなくてユースケースが難しくなっているのかなと思います。

それならそれで振り切って無理くりそっちのユースケースが5Gだと言って時代に合わせてユースケースをアジャストしてしまえばいいのではとも思うけど、5Gならではのユースケースみたいなので追加で網自体からお金をとらないと5G投資対効果が説明つかないないから難しい。。ネットワークに対しての投資がProtectされない時代にもなったよなーと思います。。。


③ひたすら増設していった結果、ネットワークが肥大化・複雑化し、レガシーが足を引っ張るようになった。
トラフィック量の増加はとどまるところをしらないです。特に海底ケーブルのトラフィック量の増加・増設見込みとか本当にすごいです。。昔はただひたすらに前を見て新しい技術を取り入れてどんどん成長させていくところだけを考えていればよかった気がします。
が、ネットワークの成長に伴って、網内のデバイスの数・種類も劇的に増えていますし、周波数帯もどんどん増やしているのでマネージするチャネル数もどんどん増えています(ついでに電力量も…)。イコールで投資額の増加にもなりますが、CAPEXは1ショットの話なのでその場を乗り越えればいいですがOPEXというかオペレーション側は過去の遺産を踏襲するので遺産がどんどん蓄積していってそこを含めてどう最適化するのか、そもそも全体最適化自体を頑張るかの判断がいります。全部を技術革新するにしては既存のシステムのサイズとそれに対して既に行った投資が大きすぎる。。
どう複数世代のシステムと付き合いながら新しさを目指すのか、より難しくなってきた気がします。


④Hyperscalerとの戦いに皆ワンラウンド苦戦したこともあり、より協調路線になった。
通信事業者 vs HyperScaler(GAFAMとかNetflixとか)の戦いは長いです。覚えてる限り、SaaSの乱、IPTVの乱は少なくともあった気がします。SaaSのPFをオペレータが自分で作るべくアプリを自分たちで集めるのかMSとかにお任せするのか。IPTVもドコモがコンテンツを作ってNetflixに対抗するのか。AWS使うのか自前でDC作るのか。結局餅は餅屋でよりアトラクティブなコンテンツや競争力を持っているBig Tech系がプラットフォーム戦争にワンラウンドは勝ったので、今は例えば料金プランとかもNetflixとかとのバンドルサービスになりましたよね。
新しいものを調達するときはBuy (or Partner)or Makeですが、日本市場はMakeの判断するケースが多かったのがBuy(or Partner)の割合が増えてきて、よりエコシステム型になったと思います。

ちなみに最近のAIの流れの中の議論でも見たのですが、HyperScalerやBigTechへの対抗策は協調路線&日本向けカスタマイゼーション・日本独自のユースケースとかかなぁと思ったりしてます。例えば農業ICTとかって土地とか気候とかによるのでものすごいローカライゼーションいると思うのですがそういう感じのところ。


⑤オープン化の時代になって、キャリアのエンジニアリング力が試されるようになった。
ネットワークが複雑化していてそこのオペレーションを自分の会社の設備やフローにあわせてカスタマイズするところにもエンジニアリング工数いりますが、加えてオープン化の流れに進んでいる会社はプロジェクトマネジメント・ベンダ間調整のところに投入する工数が増えてきた気がします。「オープン化の流れに進んでいる会社」はと書いたのは、5Gとかは皆が進む方向ですが、オープン化は積極派・中立派・消極派に露骨に方針が分かれる気がします。昔はかなり言葉悪いですがベンダにぶん投げてオペレータのプロジェクトマネジメントは進捗聞いて突っ込むだけみたいな感じの人もいたかもしれませんが、自分たちでオープン化を主導するのはそうはいかないです。
結局自社にエンジニアをきちっとおいてエンジニアチームを育成する体力とやる気のある会社はオープン化頑張れるし、マネジメントはサブコンに丸投げしてほしいものだけをピックアップしてオープン化する人もいるし、自社にリソースがいない/そこまで投資する気がない会社はオープン化しないか遅い。なので、自社のエンジニアリングリソースをどれだけ充実させるかも鑑みながらMake or BuyのMake(Project Management含む)のほうの比重を上げるんだろうなーと思うので、そこの方針は結構多角化してきたと思います。
特にMakeのほうに舵を切る場合は、リソースの雇用・品質保証含めた開発能力/PM力みたいなものをその時に必要な技術にあわせて培っていかなければいけないのでエンジニアチームのリソース計画がより重要だなと思います。


以上、こんな感じのことをもやもやと振り返ってました
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