CLI(コマンドラインインターフェース)では、ユーザーが「コマンド」を入力してコンピュータに指示を出し、結果が文字で返されます。ここでは、よく使われる基本コマンドや概念を整理しました。
ディレクトリとパスの基本
-
ディレクトリ
フォルダと似ていますが、CLIでは「ディレクトリ」と呼びます。 -
階層構造 (ツリー構造)
ディレクトリの中にディレクトリが存在する構造。 -
カレントディレクトリ
現在作業中のディレクトリ。pwd
で確認可能。 -
ホームディレクトリ
自由に使えるディレクトリで、ログイン時の初期位置。 -
ルートディレクトリ
階層構造の最上位にあるディレクトリ。パスは/
から始まる。 -
パス
ディレクトリやファイルの場所を示す文字列。 -
引数
コマンドに渡す値。例:cd ディレクトリ名
の場合、ディレクトリ名
が引数。 -
|(バーティカルバー)
2つのコマンドを連結して、1つの結果を別コマンドに渡す。 -
① && ②
2つのコマンドを連結。①を実行後、成功した場合に②を実行。
基本コマンド一覧
コマンド | 説明 |
---|---|
pwd |
カレントディレクトリのパスを表示 |
ls |
カレントディレクトリの内容を表示 |
cd |
ディレクトリを移動(引数なしでホームディレクトリへ) |
rm |
ファイルを削除:rm ファイル名
|
touch |
新しいファイルを作成:touch ファイル名
|
echo |
引数の内容を表示:echo test >> memo.txt でファイルに追記 |
mkdir |
新しいディレクトリを作成:mkdir ディレクトリ名
|
rmdir |
ディレクトリを削除:rmdir ディレクトリ名
|
cp |
ディレクトリをコピー:cp ディレクトリ名 移動先パス
|
mv |
引数によって、動作が変わる。移動or名前の変更 |
①mv |
ディレクトリを移動:mv ディレクトリ名 移動先
|
②mv |
ディレクトリ名を変更:mv ディレクトリ名 ディレクトリ名
|
「既に存在しているディレクトリのパス」を指定する場合には、「名前は②、中身は①」のディレクトリができる | |
history |
コマンド履歴を表示 |
zip |
ファイルやディレクトリを圧縮:zip 〇〇.zip ファイル(ディレクトリ)名
|
unzip |
圧縮ファイルを解凍:unzip 〇〇.zip
|
exit |
CLIを終了 |
オプションコマンド
オプション | 説明 |
---|---|
-a / --all
|
隠しファイルも含めて表示 |
-f / --force
|
コマンドを強制実行 |
-i |
確認ステップを追加。削除時に「y」で実行可能 |
-r |
ディレクトリ全体に対してコマンドを実行 |
-R |
再帰的に実行(ディレクトリ内のディレクトリにも適用) |
--help |
コマンドの使い方を表示 |
-v / --version
|
バージョン情報を確認 |
知っておくと便利な機能
-
Tabキー補完
コマンド入力中にTabキーを押すと、ディレクトリやファイル名を自動補完。 -
ワイルドカード (
*
)
任意の文字列を表す。
例:ls *.txt
でテキストファイルのみを表示。 -
履歴検索
history | grep コマンド
で、特定のコマンドを履歴から検索。例:history | grep mv
随時更新していきます。