はじめに
Windows Server 2016 TP3 で Docker が使える環境を構築してみます。基本的には TP3 上でコンテナの機能を有効にするのですが、現時点(2015/8/25)では3つの方法が公開されています。
設定済みの環境を利用する場合
- Microsoft Azure で、設定済みの Windows Server 2016 TP3 仮想マシンを作成する
自分で環境を構築する場合
- Hyper-V上の VM として構築
Hyper-V ホスト上で MS が提供しているスクリプトを実行することにより、Docker ホストとして設定されたVMを作成できる。 - 物理・仮想マシン上で、コンテナを有効化する
Windows Server 2016 TP3 をインストールして、その上で MS が提供しているスクリプトを実行して、Docker ホストとして設定する。
今回は一番簡単な Microsoft Azure を活用する方法を試しました。
手順
Azure 上で VM を作るのですが、「Windows Server Container Preview Windows Server 2016 Technical Preview 3 Core Installation」というVMイメージが用意されているのでそれを選択します。
他に特別な設定は不要で、あとは通常通り VM を作成していきます。
VM の作成後、RDP に乗り込んでみるとこのような画面になってます。ServerCore としてインストールされているようで、コマンドプロンプトしか表示されていません。
docker version
を実行してみます。まだ正式リリースされてない 1.9 が動作しています。
docker info
を実行してみます。Docker Engine としては、特に Storage Driver と Execution Driver が Windows 固有の部分になりそうです。
- Storage Driver はイメージのファイルシステムを扱うモジュールで、Linux では devicemapper や aufs などになります。
- Execution Driver はコンテナを作成・管理するモジュールで、Linux だと native-0.2 などとなります。
docker images
でイメージを表示させてみます。デフォルトで、ローカルに Windows のイメージがあります。
最後にタスクマネージャで Docker Engine(Docker デーモン)を確認しておきます。"docker daemon" で起動されており、たしかにデーモンとして動作しています。
では、次回は実際に Windows 上でコンテナの起動や作成をしてみます。