概要
- 地球上の各地に展開されているデータセンターをリージョンと呼称し、各リージョン内に可用性ドメインが構成されている。
- 可用性ドメイン間では物理インフラストラクチャを共有しない
リージョン(Regions)
- 限られた地理的領域を指す
- リージョンはレルムにグループ化される
- レルム、テナンシ、リージョンの関係性は別途記載
- ユーザーに最も近いリージョンを選択する(NW遅延を考慮)
- 選択する際はデータレジデンシー、コンプライアンスも考慮しなくてはならない
- データを国外に持ち出せない国の場合はDRを考慮して同一国内に2箇所のDCを設置する
- OCI上で実際に提供するサービスの可用性も考慮する (規制準拠、地域の需要、リソースの可用性)
- VCNはリージョン固有
可用性ドメイン(Availability Domains)
- 各々のリージョン内に配置されたデータセンターをADと呼称する
- リージョンあたり1個または3個のADが構成されている
- 東京、大阪はADが1個
- 一部地域は3AD構成(usはus-sanjose-1のみ1ADで他は3AD、欧州はeu-frankfurt-1とuk-london-1が3AD構成)
- 各ADはフォルトトレランス
- 各ADは物理インフラストラクチャを共有しない
- 同一リージョン内のAD同士は低レイテンシの広帯域接続ネットワークで相互接続される
障害ドメイン(Fault Domains)
- AD内に構成される論理DCのようなもの
- AD1個あたり3個のFDが構成されている
- 異なるFDに配置されたリソースは、ハードウェアのSPoFを共有しない
- FDが異なればラック、電源、UPS、ToRスイッチが別々になる
- ToRはアーキテクチャのこと、ToRスイッチはHW自体を指す
- FDが異なればラック、電源、UPS、ToRスイッチが別々になる
- コンピュート・インスタンスはAD固有
- コンピュート・インスタンスの作成時は明示的にFDを指定することも可能
リージョン・ペア
- 別リージョン内のADとDataGuard構成も構築可能
リージョン、AD、FDを分けて構築する目的
- これらの要素を組み合わせ、柔軟な高可用性設計を実施することで継続的にサービスを提供できるようにする。
まとめ
- リージョン、AD、FDの3つが、障害発生および単一障害点を回避するための要素
- FDをまたいだサブネット構成も可能
- 東京リージョンのAD1と、大阪リージョンのAD2間など
- FDをまたいだサブネット構成も可能
- AD間のDataGuard構成も構築可能
参考サイト、記事
- 公式