1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Jagu'e'rAdvent Calendar 2024

Day 14

【初学者~中級者向け】Google Cloud おすすめ学習方法 5選

Last updated at Posted at 2024-12-29

はじめに

こんにちは、Datadog Japan で Sales Engineer をしている AoTo です。

Jagu'e'r(Japan Google Cloud Usergrouip for Enterprise) ではデジタル/クラウド人材育成分科会の運営リードをしています🐯

本投稿は Jagu'e'r Advent Calendar 2024 14日目の記事です。

ということで、今回は Google Cloud の初学者〜中級者の方向けに有用な Google Cloud の学習教材をご紹介します。座学・ハンズオン・動画など様々な観点で学習できるコンテンツをご紹介していますので、ご自身に合った方法を見つけてみてください!

コンテンツの対象者

以下ではそれぞれのコンテンツの対象者となる難易度を3段階で表示します。

  • 初学者向け: ★☆☆
  • 中級者向け: ★★☆
  • 中級者以上: ★★★

① Google Cloud Skills Boost(★☆☆~★★★)

Google Cloud Skills Boost(以下、Cloud Skills Boost) は言わずと知れた Google Cloud 公式の学習サイトです。ハンズオンをはじめとして様々な学習コンテンツを提供しており、認定試験向けや特定のカテゴリ向けのラーニングパスも用意されています。

ラーニングパスをクリアすると専用のバッジが発行され、デジタルバッジ認証プラットフォームの Credly 上でもバッジの表示が可能です。

広範なコンテンツを取り揃えているため、ここではその一部のラーニングパスを紹介します。ラーニングパスにはコース(とラボ)が含まれており、コースには動画とラボが含まれています。

ちなみに、Cloud Skills Boost の前身は Qwiklabs と呼ばれる独立したハンズオンクラウド学習プラットフォームです。認証時など随所で Qwiklabs という名称の名残も見られますが、現在は Cloud Skills Boost という名称に上書きされています。

Getting Started with Google Cloud Learning Path(★☆☆)

Getting Started with Google Cloud Learning PathCloud Skills Boost を初めて利用するすべての方向けのラーニングパスです。Cloud Skills Boost での学習方法と Google Cloud の基礎を学べる1つのラボと6つのコースからなるコンテンツが含まれています。

後ほどご紹介するコンテンツと重複するものもありますが、Google Cloud の特徴であるネットワークのや AI/ML 系のサービス、AWS との比較などがコースに含まれており、既存の知識を活かした効率的な学習が可能です。

Learning Parh for A-Cloud Professionals(★★☆~★★★)

AWS, Azure といった他クラウドの知識を活かした学習ができるラーニングパスです。
Google Cloud Infrastructure」は「for AWS/Azure Professionals」とつくコースが含まれたラーニングパスで、「Accelerated Learning Path」はその名の通りその他の BigQuery をはじめとする Google Cloud の特徴的なプロダクトのコースが追加されたラーニングパスです。

Google Cloud Certified Exam Learning Paths(★☆☆~★★☆)

Google Cloud 認定資格に合わせた内容が学習できるラーニングパスです。それぞれの認定資格の取得を目指す方に最適なラーニングパスですが、コンテンツ量が多いため取捨選択しての学習をお勧めします。

番外編: Cloud Skills Boost を無償で利用する

Cloud Skills Boost は基本無償ではありませんが、ほとんどの方が無償でコンテンツを利用できるようにされています。ここでは、無償の学習コンテンツとクレジットの取得方法をご紹介します。

The Arcade

The Arcade はゲーム感覚で Google Cloud を学習し、ポイントを競い、獲得したポイントで Google Cloud 公式グッズを景品として獲得できる学習プラットフォームです。Cloud Skills Boost のアカウントを作成していれば、チャレンジの対象となるコースは無償で利用できます

過去には「Google Clout」と呼ばれるコンテンツがありましたが、こちらの後継にあたるサービスのようです。2024年を通して月次のチャレンジが提供されていますが、今後は形を変えた提供となるかもしれないため注意が必要です。

The Arcade の魅力や詳細はこちらのブログでご紹介されていますので、ぜひご参照ください。

無償のコンテンツを探す

そもそも無償で提供されているコンテンツも多数あります。
一例として、生成 AI 系のコンテンツはいち早く日本語化され無償で提供されています。

学習コンテンツが有料か否かは、コンテンツの消費クレジットをご確認ください。
一例として、以下のように「Using BigQuery Omni with AWS]」は7クレジットを消費する有料コンテンツです。

image.png

Google Cloud Innovators に参加する

Google Cloud の公式プログラムである Google Cloud Innovators はご存知ですか?

無料で参加できるこのプログラムにお持ちの Google アカウント登録すると、毎月35クレジットを入手できます。前述の無償コンテンツだけではなく、クレジット消費が必要なコンテンツも十分なほど利用できます。

Google Cloud Skills Boost for Partners

実は所属組織が Google Cloud Partner に参加していればこれらのコンテンツは無償でアクセスできます。
ご自身の所属組織が Google Cloud Partner に登録されているかを確認し、Google アカウントがあればそちらを利用し Google Cloud Skills Boost for Partners でログインしてみましょう。

組織によっては Google Cloud Partner であっても Google アカウントをお持ちでない場合があります。その場合は、所属組織にこれらの利用方法をご確認ください。

② Google Cloud クイックスタートとチュートリアル(★★★)

続いてのおすすめは、「Google Cloud クイックスタートとチュートリアル」を利用したハンズオンです。このページはは Google Cloud の公式ドキュメントに含まれているガイド・チュートリアルを検索できるサイトで、これらのチュートリアルの一部はそのまま公式ドキュメントからも参照できます。

クイックスタートとチュートリアルは Google Cloud アカウントの所有を前提としており、実際に利用分に応じた課金がされるため注意が必要です。チュートリアルの検索はトピック・インターフェース・コンテンツタイプで絞り込みを行え、検索ボックスで自由検索も行えます。

トピックには、アプリケーション開発・データベース・コンテナ・ネットワーキング・ストレージなど、チュートリアルの内容に沿った対象者や技術領域に応じた分類がされています。

インターフェースは、Google Cloud コンソール・Google Cloud CLI・Google Cloud クライアントライブラリを利用したチュートリアルを検索できます。コンソールと CLI は併用できる場合がほとんどですが、実際に参照したいインターフェースがある場合にはこちらの絞り込みを利用できます。

コンテンツタイプは、クイックスタート・チュートリアル・インタラクティブなチュートリアルが選択できます。クイックスタート・チュートリアルGoogle Cloud 公式ドキュメントでガイドされている各サービスを使い始めるためのサンプルコードを含むコンテンツです。一方でインタラクティブなチュートリアルは、Google Cloud コンソールの右側に表示される、実際の操作を行いながら次のアクションが表示されるチュートリアルです。

③ 実践 Google Cloud ハンズオン セミナー(★★☆)

実践 Google Cloud ハンズオンセミナーは、Google Cloud のエンジニアが特定のトピックに応じたハンズオンを無償で提供している、ハンズオンセミナーです。トピックの内容や開催日は不定期となっています。

2024年は後述する書籍に関連するハンズオンや Platform Engineering 関連の入門ハンズオン、Looker, BigQuery をテーマとしたハンズオンが開催されていました。

これらのコンテンツは Google Cloud の方針により提供方法が変更される可能性がありますが、Google Cloud のエンジニアから直接ハンズオンを通して特定のトピックを学べる貴重な機会です。

オンラインハンズオンセミナーの他にも公式のワークショップが開催されることもあり、所属と身元をきちんと登録すれば無償で受講することができるためかなりおすすめです。

④ Google Cloud 認定資格(★☆☆~★★☆)

Google Cloud 認定資格は Google Cloud の各分野の知識・能力を保有していることを示す認定資格です。難易度は Foundational, Associate, Professional の3段階用意されており、2025年からは Foundational 1資格, Associate 3資格, Professional 8資格計12資格が提供されます。

日本語化がかなり進んでおり、比較的新しい Professional Database Engineer(PDE), Associate Data Practitioner(ADP), Associate Google Workspace Administrator(AGWA)Professional Machine Learning Engineer(PMLE) 以外は日本語での受験が可能です。(日本語対応は更新される可能性があります)

試験は Kryterion Webassessor により提供されており、認定資格は CertMetrics で管理できます。試験はテストセンターでのオンサイト受験と自宅や隔離された環境でのオンライン受験が可能です。

試験に合格すると、Credly でのデジタルバッジと次回試験時の半額クーポン、Google Cloud 認定ストアでのグッズ(Google Cloud Certification Merchandise)が利用できます。

認定資格はそれぞれのページにに試験ガイドが用意されており、各試験の出題範囲と出題割合が記載されています。これらを参考にするだけでも Google Cloud のどのようなプロダクトを学習すれば良いかの方針を立てられるため、ご覧になることをお勧めします。

また、日本語での学習の際は G-gen の Google Cloud 認定資格試験対策マニュアルがおすすめです。各認定資格の出題内容に合わせた概要の解説と公式ドキュメントへのリンクがあり、認定資格に向けて参照するだけで体系的な学習が可能です。

⑤ Goolge Cloud 関連書籍(★☆☆~★★☆)

2024年になり Google Cloud 関連書籍は豊富になってきました。体系的に Google Cloud の知識を習得するためには、書籍での学習もお勧めです。一方で書籍は執筆時点での情報から大幅に更新されているものも多くあり、現状を最新の公式ドキュメントで確認する必要があります。

私自身も、書籍での学習の重要性を2022年第3回の『Google Cloud で目指す
クラウド二刀流エンジニア講座
』でご紹介しています。

ここでは、2024年末現在でもおすすめできる書籍を3冊ご紹介します。

『図解即戦力 Google Cloudのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書[改訂2版]』(★☆☆)

クラウド初心者向けに執筆された、図解と共に各サービスの解説がされた書籍です。『図解即戦力』は技術評価社の書籍シリーズで、それぞれの分野の入門としてある程度お勧めできる書籍です。

第1版は2021年9月に発売されましたが、AI サービスの説明を加えて最新化された改訂2版が2024年9月に出されています。かなり初心者向けではあるため、既にクラウドの基本的な概念や各サービスの基本を理解されている場合はお勧めできません。

『エンタープライズのためのGoogle Cloud クラウドを活用したシステムの構築と運用』(★★☆)

クラウド中級者向けに執筆された、Google Cloud でエンタープライズシステムを構築・運用する具体的なユースケースや設計ポイント Google Cloud のエンジニアが解説した書籍です。

エンタープライズシステムに必要なアカウント・セキュリティ・ネットワーク・プロダクト・監視運用・移行の設計を、従来のオンプレミスの環境と同様に Google Cloud で稼働するためのノウハウを広く学べる内容となっています。2022年の書籍のため、内容が少し古くなっている箇所がありますが、設計の方針自体は依然として参考になる点が多くなるためお勧めできる書籍です。

『Google Cloudで学ぶ生成AIアプリ開発入門 』(★★☆)

近年注目されている生成 AI 分野のアプリケーション開発に焦点を当てた、Google Cloud のエンジニアが解説している書籍です。Google Cloud と React の基本から説明されており、Firebase, Cloud Run, Vertex AI などのプロダクトを実践的に利用するための解説がされています。

本書籍は2024年に執筆されたものであり、生成 AI 関連の書籍の中でも比較的新しい内容が多分に含まれています。前述の内容の他にも、生成 AI に欠かせない OSS である LangChain の利用方法も学ぶことができるため Google Cloud に限らない生成 AI アプリケーション開発を学びたい方に広くお勧めできます。

一方で、Google Cloud 自体を学ぶコンテンツとしては少し実践的すぎるため、体系的な学習をされたい場合はお勧めできません。

おわりに

本ブログでは Google Cloud を学習される方向けに、基礎的な内容を学習できるものからハンズオンで実践的に学習できるコンテンツまで幅広くご紹介しました。

本ブログを通してお伝えしたいのは、Google Cloud のものだけで十分に学習可能なほどコンテンツは豊富に提供されているということです。外部の学習プラットフォームに課金される前に、まずは公式コンテンツがないか探してみてはいかがでしょうか?

解説の分量からもお察しいただける通り、Cloud Skills Boost は無数のコンテンツを提供しており、こちらだけでも初級者から中級者以上まで実践的な学習ができる素晴らしいコンテンツです。

また、上級者向けには特段学習コンテンツはありませんが、上級者は本記事の投稿元である QiitaZenn などで Google Cloud の最前線で活躍されているエンジニアの有用なブログが数多く参照できるはずです。

特に、(別プラットフォームで大変恐縮ですが) Zenn 自体も Google Cloud Run で本番稼働しているプラットフォームであり、Zenn を開発しているエンジニアチームも発信されています。

是非上級者の方は、公式ドキュメントと共にブログを参照しつつ、ご自身でも発信の輪を広げていっていただけると嬉しいです🐶

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?