はじめに
【内容】
先日、第5回G検定に合格した為、特記事項をまとめておくもの。
次回の試験から新しいシラバスになるが、要点は大きく変わらないだろうということで、記事をおこすことにした。
【想定読者】
G検定の受験を考えている方、受験勉強中の方。
時間がない方向けの説明
・当試験に求められる最大の素質は反射速度である
・合格率は高いが前提となる知識量は多め
・試験前日は良く寝ておき、最高のコンディションで臨むこと
G検定って?
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ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する(G検定公式リンク)
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試験範囲(シラバス変更前。後述する黒本より抜粋)
- 人工知能をめぐる歴史と動向
- 機械学習の基礎
- 機械学習の具体的手法
- 基礎数学
- ディープラーニングの概要
- ディープラーニングの手法
- ディープラーニングの研究分野と応用
- 人工知能と法律・契約および動向
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オンライン試験で持ち込みが可能
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計算問題も少数出るが、単純な行列や分散の計算など、やり方を知ってれば簡単に回答できるものばかりの印象
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上記の性質もあって、第5回の合格率は75.03%と高め(受験者数4,917名のうち、合格者数は3,689名)
勉強方法
勉強期間:2週間程度
平日は1~2時間、休日は4時間程度
以下2冊の問題集を解答解説まで含め、隅々まで眺めた。
問題文や答えの部分は写経して頭に叩き込んだ。
通称黒本。
問題は実際に出てきたので、実用性はあった。
ただし1つだけ注意点がある……(後述)
黒本に比べると易しい印象。問題集と教本を足して2で割っているような感じがする。
時系列順に問題が出されるので、前の問題の答えが次の問題に書いてあるようなケースも見受けられた。
※第2版ではないものの、試験対策にはなった
注意点(本題)
1.圧倒的なボリューム
G検定を受けた方なら分かっていただけると思われるが、ボリュームがとんでもない。
「120分で220問」という内容はアナウンスされているのだが、想像よりもずっと多かった。
「黒本で模擬試験したんじゃないの?」という意見もあると思われるが、
ここが結構な注意点で、黒本の章末問題と本番の試験は同じボリュームではない。
「同じ時間、問題数じゃないの?」と思われるだろうが、
1問に3~4か所の穴埋めが頻出する黒本の章末問題と、
1問1か所が大半の本番だと体感が全然違う。(穴埋め1か所が1問とカウント)
1問ごとにジャンルが飛ぶので、そのたびに広大な知識から引っ張り出して回答……を2時間繰り返すという試験なのである。
30秒強で1問を解く必要があるため、ピンと来たら反射で回答といった能力が必要だ。
個人的な意見ではあるが、
黒本の第9章(総仕上げ問題)を初見で1時間程度で解いて8割取れれば、本番の物量にも耐えられると思われる。
2.広大な試験の範囲
上2冊の問題集を以てしても、登場してこなかった問題も少なくない。
実際の事例から出題されるケースもあり、そういった問題を事前に予想しておくことは難しいと思われる。
持ち込みは可能であるが、試験時間中にじっくりと調べる時間は残っていない。
オンライン試験というのもあって、「抜け穴を見つければ……」と考えたくなるが、対策は一通りされていると思ってよい。
3.試験中のフリーズ
受験当時は無線接続だったのもあって、試験中に2~3回程度、「操作が出来なくなり、進まなくなる」という問題が発生した。
受験中であれば、何度でも試験画面に入り直すことが出来るので、パニックにならないように(経験談)。
対策
1. 巧遅拙速に如かず
分からない問題をウンウンと悩む時間はまったくない。
分かる問題は速攻で回答し、分からない問題はチェック付けてさっさと次の問題へ……を一周分してから、何かを考えた方が良い。
反射速度がモノを言うので、キーワードは幅広く吸収しておく。上記問題集で出てきた語句については、事前にネット検索して関連項目までメモしておけば盤石だろう。
事前に見ていない情報が出てくるのはやむを得ないので、自分の持つ知識で正確に素早く回答することに集中しよう。
2. 関係性を掴んでおく
試験で見られた特徴としては、同じキーワードの問題を分割し、別々の問題として配置しているというパターンが見受けられた。
「あっ、これさっきの問題でやったところだ!」と何度も唸った。
単純に頭に詰め込むというよりかは、キーワードごとにどの分野に属していて、関連するキーワードは何か、背景は何か……といった知識のネットワークを構築していくのが望ましい。
日本史(世界史)の勉強に近いのかもしれないが、AIに関する思想や技術、発展の経緯を知っていくのは、楽しいものがあった。
3. 最高のコンディションで臨む
体力的・精神的に余裕のない試験となるため、自分の持てる全力で取り組めるよう、前日はきちんと寝ておく。
トイレに向かう間でも試験時間は刻々と進むので、事前準備はすべてしてから試験に臨もう。
参考
G検定に登場するキーワードが、各分野ごとに分かりやすくまとめられていました。
3回通り写経して、きちんと頭に入れておきたいところです。