6
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

【Excel】クイックアクセスツールバーの概要と、レギュラーメンバー紹介

Last updated at Posted at 2019-09-16

##クイックアクセスツールバーとは
Excelの画面最上部に並んだボタン群のこと。よく使うコマンドや区切り線を入れてカスタマイズできる。名前が長くて浸透していないのが悩み。本稿ではあえてQATBと略してみる。
※以降のコマンドや画面キャプチャはExcel2016で確認。他バージョンでは差異があるかもしれないのでご認識を。
excel1.PNG

###どうやって使うか
Altキーを押すとQATBのボタンの上に数字が出てくるので、対応する数字キーで指定すると実行できる。Altキーは一度押せばよく、押しっぱなしにする必要はない。
数字は左から1,2,3…と振られ、9の次は09,08,07…と降順になる。増えすぎるとスマートでないので、個人的には9までに留めたい。
もちろんマウスでクリックしても実行可能。

###どうやってカスタマイズするか
基本的な追加と削除の方法は下記の通り。
追加:リボン(ツールバーの下)にあるコマンドの場合、そのボタン上で右クリックし、クイック アクセス ツール バーに追加を押す。
削除:QATBのボタンの上で右クリックし、クイック アクセス ツール バーに削除を押す。

リボンにないコマンドの追加や、順番の変更などの細かい設定は、下記のカスタマイズ画面で変更する。
excel2.PNG
この画面への移動方法は3通り確認。
・QATB上で右クリック>クイック アクセス ツール バーのユーザー設定
・QATB右端の「横棒+▼」のボタン>その他のコマンド
・画面左上のファイル>オプション>クイック アクセス ツール バー

また、設定(.exportedUIファイル)のインポート/エクスポートもできるので、PC交換時などにお気に入りの設定を引き継ぐことが可能。リボンの設定と共通かも。

###どんな機能を登録するべきか
もちろん、よく使うコマンドを登録するのがよいのだが、メンバー枠は限られているので、下記の基準をもとにして選抜している。
#####基準1:他のアプリケーションと操作が共通しているものは登録しない
QATB右端の横棒+▼のボタンを押すと「新規作成」や「開く」を登録するようサジェストしてくるが、もしこれらを頻繁に使うとしてもQATBに登録するべきではない。
「新規作成」はCtrl+N、「開く」はCtrl+Oで簡単に実行でき、これらのコマンドは世の中のほとんどのアプリケーションのデファクトスタンダードになっている操作だからだ。
QATBに登録するより、デファクトスタンダードを覚えてしまった方が、Excelの利便性アップ以上に自分のためになるはず。

#####基準2:他の操作よりも早くコマンド実行できるものを登録する
選択セルを塗りつぶしなしにするコマンドをよく使うが、QATBには登録していない。
このコマンドは、通常のショートカットキーではAlt>H>H>Nの順で押すと実行でき、私はこれを「オルトハッハーン」と覚えてしまっている。
このコマンドをQATBに登録するとAlt>数字>Nになるが、数字キーとHキーでは、Nキーとの近さもあり、通常のショートカットキーの方が高速だと判断し、QATBには登録していない。

#####基準3:他の操作よりも便利な機能があるものを登録する
Ctrl+Zといえば皆さんご存じ「元に戻す」であり、基準1に照らせば登録不要だが、あえてQATBに設定している。理由は後述する。

###実際に何を使っているか
前置きが長くなったが、本題のメンバー紹介である。私の業務の都合、Excelで指示書・手順書やツールを作ることに最適化していることはご了承いただきたい。

#####第一期
excel3.PNG

#####第二期:2019/09/17
excel4.PNG
2を上書き保存→数値の書式 に変更

#####第三期:2020/07/16
qatb3.PNG
数値の書式(2→5)と読み取り専用(5→2)を入れ替え。
(書式の右の▼のデザインが変わった理由は不明…)

第三期の変更理由:共有ファイルを読み取り専用で開く際の、操作の数字を2に統一するため。

ファイルサーバにあるExcelを開くと、はじめは保護ビューの状態になる。
qatb-h.PNG
このままだとブック全体からの検索や、セル内容の一部をコピーするなどの機能が使えない。
そのため、まずは「編集を有効にする」動作が必要だが、このボタンを押すショートカットキーが見つからない。Ctrl+EとかShift+Eとか試してみたがダメ。
そこで、私はF2>Eでいつも対応している。F2でセルの編集をしようとして、出てくる選択肢をEで選択。なぜかセルの編集モードには移行しないので、セルの値に影響を与えずに、「編集を有効にする」の状態に移行できる。
これでブック全体からの検索などができるようになったわけだが、閲覧用に開いた場合は、このあと読み取り専用で開く設定をする。このコマンドをAlt>2に割り当てることで、使われる数字を2にそろえて、覚えやすくしてみた。

#####1.値の貼り付け
コピー元の書式をコピーしたくないとき、数式の結果だけコピーしたいときなど、Excelで書類作成するときには値の貼り付けが欠かせない。もちろん他の登録コマンドも使用頻度が高いものを選んでいるが、値の貼り付けの使用頻度が圧倒的に高いので、不動の1番である。通称・アタタ。
それなのにキーボード操作だとやたらと手間がかかる。手元のExcel2016で試したところ、Ctrl+V>Ctrl>↓>↓>Enterでできた。もはや格ゲーだ。Alt>1でスマートに貼り付けられるようになることが、北斗神拳伝承者への第一歩である。
リボン上にコマンドがないため、カスタマイズ画面でリボンにないコマンド>値の貼り付けを選択する必要がある。

2.上書き保存
2~4はデフォルトで設定されているコマンドで、基準3に従って残している。
上書き保存のショートカットはCtrl+Sで、不意のフリーズに備えて手癖にしている人も多いと思う。そんなお馴染みのコマンドをあえてQATBに残しているのは、QATBにコマンドがあることで、更新が発生しているかが可視化できるためだ。更新がある場合は青いボタンになっているが、一度更新することでグレーアウト(更新がないので上書き保存する必要なし)する。可視化できたからいいことがあるかと言われると微妙だが、私は残している。

※上記の仕様はExcel2010にて確認。Excel2016では確認できず。メンバー卒業候補。
※2019/09/17追記。Excel2010でも上記の仕様を確認できず。レギュラーメンバー卒業。

#####2.読み取り専用の設定/解除
今までのメジャーどころから、急に渋いチョイスになったが、現場では重宝するコマンド。ファイルサーバなどの共有ファイルを開くとき、他ユーザが編集不可になるのを防ぐ効果がある。
このコマンドはリボン・ショートカットキーでは操作できないため、QATBに登録しなければ実現できないといってもいい機能である。リボンにないコマンドを選択して、下の方(漢字は音読み順なのでドク)にスクロールすると見つかる。
※2020/07/16変更。5→2へ移動。

#####3.元に戻す 、 4.やり直し
兄弟みたいなものなので同時に紹介。前述のとおりメジャーなコマンドで、それぞれCtrl+ZCtrl+Yである。やり直しはF4でも可。
このメジャー兄弟を残している理由は、元に戻す・やり直しの履歴が見やすいためである。元に戻すの履歴はAlt>Y>1>Uで確認でき、やり直しの履歴はキーボードからは確認できなかった。
QATBにこの兄弟を登録しておくことで、元に戻す・やり直しはいつものショートカットキーを使い、履歴を見たいときはAlt>3Alt>4で確認できる体制が作れる。

#####5.数値の書式
上書き保存に代わってレギュラー入り。リボンをホームタブ以外に切り替えても、常に書式の確認・変更ができる。変更よりも、どちらかというと確認できることが個人的にはありがたい。キーボードではAlt>H>N
リボンからQATBに追加する場合は、右端の▼を右クリックするとうまくいく。
※2020/07/16変更。2→5へ移動。

#####6.ルールの管理(条件付き書式)
条件付き書式のルール一覧を表示するコマンド。ルールの新規作成や削除もここからできる。カラースケールなども便利だが、やっぱり関数で条件を書くのが一般的だと思うので選抜。ちなみにキーボード操作だとAlt>H>L>2>Rとなかなか面倒。
※条件付き書式の多用をディスる記事をそのうち書く予定。

#####7.データの入力規則
ルール外の入力を防ぐFirewallだと個人的には思っている、入力規則の設定コマンド。キーボードだとAlt>A>V>V
7と8は自分では極力シンプルに使うように心がけているので、他の人が作ったExcelを読み解くときに使用することが多い。

#####8.ウィンドウ枠の固定
デカすぎるExcelを見やすくするコマンド。略してウィンコ。キーボード操作はAlt>W>F>Fで比較的シンプルだが、パンダのシンボルでお馴染みのWWF(世界自然保護基金)とよく間違えることもあり登録。
リボン上のボタンを右クリックしてQATBに追加すると、選択肢が3つ出るコマンドとして登録される。カスタマイズ画面でリボンにないコマンド>ウィンドウ枠の固定を選択するという方法で登録する必要がある。先頭列固定はB1セル、先頭行固定はA2セルを選択して後者のコマンドを実行すれば実現できる。

#####9.オブジェクトの選択
セルの存在を無視して図形を編集したいときに便利な、通称・矢印モード。リボンのコマンドがわかりにくい場所にあるため、使いたいときに見つからない子。キーボードだとAlt>H>F>D>O

#####※補欠
取り消し線:リボンにない設定なので、Altキーからはたどり着けない。Ctrl+5
格子:罫線系では一番よく使う。Alt>H>B>A
数値の書式:QATB上で常に書式を確認できるのは便利かも。Alt>H>N →レギュラー昇格

###まとめ
・クイックアクセスツールバーを使って効率よく作業しよう
・登録するコマンドはよく精査して決めよう

6
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
4

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?