`reverse`メソッド

reverseメソッドは、Djangoのurls.pyで設定した名前付きURLパターンをもとにURLを生成するためのメソッドです。ビューやURLパターンに付けた名前を使うことで、ハードコーディングを避けながらURLを簡単に参照できるようになります。

使用方法

reverseメソッドは、django.urlsモジュールからインポートします。引数には、URLパターンに付けた名前を渡し、必要に応じてURLの引数やクエリパラメータを追加します。

from django.urls import reverse

url = reverse('books_list')
print(url)  # '/books/' が出力される

名前付きURLパターン例

urls.pyに以下のような名前付きURLパターンを設定しているとします。

from django.urls import path
from . import views

urlpatterns = [
    path('books/', views.BookListView.as_view(), name='books_list'),
]

このとき、reverse('books_list')を呼び出すと、'/books/'が返ります。

具体例

url = reverse('books_list') + query

reverse('books_list')
名前付きURLパターン 'books_list' をもとに '/books/' を生成します。
+ query
生成したURLにクエリパラメータを追加します。たとえば query が '?name=John&genre=mystery' の場合、最終的に
'/books/?name=John&genre=mystery'
というURLが完成します。

まとめ

reverseメソッドはDjangoのURL解決機能を利用し、urls.pyで定義した名前付きURLパターンをもとにURLを生成します。
この仕組みにより、URLを変更してもコードの変更箇所が少なく済み、メンテナンス性が高まります。

例

from django.urls import reverse
from django.http import HttpResponseRedirect
from django.views.generic import ListView
from django.contrib.auth.mixins import LoginRequiredMixin

class BookListView(LoginRequiredMixin, ListView):
    template_name = 'books_list.html'
    model = Books  # DjangoのモデルBooksを想定
    context_object_name = 'books'
    paginate_by = 20

    def get(self, request, *args, **kwargs):
        # クエリパラメータが存在しない場合の処理
        if not self.request.GET:
            # セッションから検索データを取得
            book_search_data = self.request.session.get('book_search_data')
            # セッションにデータがある場合、そのデータをクエリパラメータとしてリダイレクト
            if book_search_data:
                query_param = f"?{book_search_data}"
                url = reverse('books_list') + query_param
                return HttpResponseRedirect(url)
            # セッションにデータがない場合、デフォルトの検索クエリパラメータを設定してリダイレクト
            else:
                default_search_query = "?genre=fiction&stock=available&sort=asc"
                url = reverse('books_list') + default_search_query
                return HttpResponseRedirect(url)

        # クエリパラメータが存在する場合は、親クラスのgetメソッドを呼び出す
        return super().get(request, *args, **kwargs)

BookListViewは本の一覧を表示するためのビューを想定しています。
book_search_data にはセッションに保存されたクエリパラメータ（例："genre=mystery&stock=out_of_stock")などが入っているイメージです。
セッションにデータがない場合は、デフォルトのクエリパラメータ（genre=fiction、stock=available、sort=ascなど）を付与してリダイレクトしています。