Amazon RDSでメジャーバージョンのサポート終了日を過ぎた場合にサポートを延長するというサービスが、AWSより発表されました。
Mysqlのサポート期限が近づいていた中で、まさに渡りに船の発表です。
ポイント
今まではサポート終了日を過ぎたDBは自動でメジャーエンジンバージョンにアップデートされてしましましたが、このサポート延長サービスを利用すると、標準サポート終了日を過ぎても現在利用中のメジャーバージョンでデータベースを実行し続けられます。
対象
Amazon RDS for MySQL 5.7 および 8.0、および RDS for PostgreSQL 11 以降で利用できます
サポート期限(おおよその日付)
DB | バージョン | コミュニティサポート終了期間 | RDS標準サポート終了期間 |
---|---|---|---|
MySQL | 5.7 | 2023 年 10 月 21 日 | 2024 年 2 月 29 日 |
MySQL | 8.0 | 2026 年 4 月 | 2026 年 4 月 |
PostgreSQL | 11 | 2023 年 11 月 9 日 | 2023 年 11 月 |
公式情報はこちら
▼Mysql
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/UserGuide/MySQL.Concepts.VersionMgmt.html#MySQL.Concepts.VersionMgmt.ReleaseCalendar
▼postgres
https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/PostgreSQLReleaseNotes/postgresql-release-calendar.html
延長サポートを利用しない場合(MySQLの場合)
RDS for MySQL バージョン 5.7の標準サポート終了日は2024年2月29日。
上記のRDS標準サポート終了日に達すると自動でメジャーバージョンのアップデートを実施する。
※ユーザー側で制御不可能
延長サポートを利用する場合(MySQLの場合)
2024年2月29日より前にDBインスタンスの延長サポートを有効にすることで、RDS for MySQL バージョン 5.7 を引き続き実行可能。
延長サポート中はNational Vulnerability Database (NVD) CVSS 重大度評価で定義されている重大および高 CVE にパッチを適用し続ける
延長サポートは最大3年間利用可能となりそうです。
2023年12月以降、ポータルから選択になるようですが、詳細な手順はまだ不明です。
料金
この記事を作成している時点で日本語サイトに情報はありませんが、英語版に情報がありました。
リージョン | 1年目と2年目の月額料金 | 3年目の月額料金 |
---|---|---|
US East (N. Virginia) | $0.100 | $0.200 |
東京 | $0.120 | $0.240 |
大阪 | $0.120 | $0.240 |
公式情報はこちら
▼Mysql
https://aws.amazon.com/rds/mysql/pricing/?nc1=h_ls#Amazon_RDS_Extended_Support_costs
▼postgres
https://aws.amazon.com/rds/postgresql/pricing/#Amazon_RDS_Extended_Support_costs
以下目安ですが、、、
インスタンス | 月額インスタンス費用(シングルAZ・) | 1年目と2年目の月額料金 | 3年目の月額料金 |
---|---|---|---|
db.t3.medium | $75.92 | 2vCPU * 0.120 * 730 = $175.2 | 4vCPU * 0.240 * 730 = $350.4 |
db.t3.xlarge | $303.68 | 4vCPU * 0.120 * 730 = $350.4 | 4vCPU * 0.240 * 730 = $700.8 |
※インスタンス費用はシングルAZで1ヶ月オンデマンドの想定です(バックアップやストレージは含みませn)
※延長サポートの課金の発生は2024年3月1日以降発生する
※メジャーバージョンのアップデート完了後は自動で延長サポート料金が請求されなくなるようです
まとめ
便利な機能ですが、サーバー代金と同じ~2倍近い値段となってしまうので、コストには影響大です。
いくら延長サポートが提供されたからとはいえ、早めにアップデートをしないといけませんね。