はじめに
JTC中心に、Excelでメカ系の設計計算を使うことは多い。
引き継ぎしやすい計算書、後で見返しやすい計算書をつくるにあたっての私が意識しているルールを紹介していく。
エンジニアに嫌われ者のExcelであるが、操作の簡単さと普及率の高さ故にある意味最適ツールでもある。
ルール
単位と値・数式の根拠を書け
以下のキャプチャは設計書の例である。
A列にパラメータの名前、B列に数値、C列に単位、D列の備考欄で計算値と数式の根拠や、計算式に用いた仮定を記載している。
ものづくりで単位を間違えると大惨事になることはいうまでもない。
さらに根拠を書いておかないと、設計変更の際に見直しが必要かどうかがわからなくなってしまう。
上から下に計算が流れるように書け
計算は上から下に流れるように書き進めていく。
数式セルは自分より上のセルだけ参照し、自分より下のセルは使わない。
計算の流れが上に行ったり下に行ったりするとわかりづらい。
逆算はゴールシークやソルバーにまかせればいい。
定数セルを強調せよ
定数入力しているパラメータは、比較的変更しやすい値(が多い)。
どこが変えられる値で、どこが変えられない値なのか一目瞭然になる。
また、設計変更の際に見直すべき値も基本的にこのセルになる。
重要な計算結果(アウトプット)を強調しろ
下の例では。計算結果が問題ないか確認する際にオレンジ色で強調したセルのみ確認すればよいことになる。
単なる計算過程の値を無視して、主要な計算結果だけに着目できる。
シートをまたぐ参照は「参照だけするセル」をつくれ
複数のシートにまたがって計算する場合、他のセルを参照するだけのセルをつくるとよい。
下の例では「基本計算」シートで計算した値を用いて「軌道計算」シートで軌道を計算している。
将来的に基本計算シートのセルをずらしたりなどした際に、NG例では計算セル全てを適切に参照変更する必要がある。よい例ではB1,B2セルのみ参照変更すれば適切に計算される。
シートを抜粋して別の計算書に流用する際も、この手法だと最小範囲の書き換えで済む。
また、他シートへのアウトプットがわかりきっている場合は、アウトプット専用のセルもあるといい。
おわりに
ここまで紹介したのはあくまで自己流なので、他の考えなどがあったらご指摘いただきたいです。
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