Pythonのimport文は、他のモジュールやパッケージから関数、クラス、変数などを取り込み、再利用するための機能です。asを使うと、インポートするモジュールや関数に別名（エイリアス）を付けることができます。これにより、名前を短くしたり、同じ名前の衝突を避けたりすることができます。
基本的なimportの使い方
モジュール全体のインポート
特定のモジュール全体をインポートする場合、次のように記述します。
import モジュール名
例: mathモジュールをインポートして数学関数を利用する場合
import math
print("Square root of 16 is", math.sqrt(16))
print("Value of pi is", math.pi)
from を使ったインポート
モジュール全体ではなく、特定の関数やクラスだけをインポートする場合、fromを使います。
from モジュール名 import 関数名, クラス名
例: mathモジュールから特定の関数だけをインポート
from math import sqrt, pi
print("Square root of 25 is", sqrt(25))
print("Value of pi is", pi)
as を使ったエイリアス
モジュールや関数に別名を付けるためにasを使います。名前が長い場合や、名前の衝突を避ける場合に便利です。
コードをコピーする
import モジュール名 as 別名
例: numpyモジュールをエイリアスnpとしてインポート
import numpy as np
array = np.array([1, 2, 3])
print("NumPy array:", array)
例: 関数に別名を付けてインポート
from math import sqrt as square_root
print("Square root of 49 is", square_root(49))
組み合わせた使い方
モジュール全体をエイリアス付きでインポート
import matplotlib.pyplot as plt
# プロットを作成
plt.plot([1, 2, 3], [4, 5, 6])
plt.show()
説明: matplotlib.pyplotをpltという短い名前でインポートして、プロットを作成しています。
特定の関数をエイリアス付きでインポート
from datetime import datetime as dt
# 現在の日時を取得
now = dt.now()
print("Current date and time:", now)
説明: datetimeモジュールからdatetimeクラスをdtという名前でインポートし、現在の日時を取得しています。
import * について
from モジュール名 import * を使うと、モジュール内のすべての内容をインポートできますが、名前の衝突が発生しやすくなるため、あまり推奨されません。
from math import *
print("Cosine of 0 is", cos(0))
注意: *でインポートすると、どの名前がどのモジュールから来ているのかが不明瞭になるため、可読性が低下します。
実際の使用例
次に、いくつかの実際の使用例を示します。
例1: ファイルの読み書きに使うosモジュール
import os
# 現在のディレクトリを取得
current_directory = os.getcwd()
print("Current directory:", current_directory)
例2: JSONの読み書きに使うjsonモジュール
import json
# PythonオブジェクトをJSON文字列に変換
data = {"name": "Alice", "age": 25}
json_string = json.dumps(data)
print("JSON string:", json_string)
# JSON文字列をPythonオブジェクトに変換
parsed_data = json.loads(json_string)
print("Parsed data:", parsed_data)
例3: randomモジュールでランダムな数を生成
import random
# 1から10までのランダムな整数を生成
random_number = random.randint(1, 10)
print("Random number between 1 and 10:", random_number)